Virgin Americaが制作した機内安全(ダンス)ビデオがYouTubeで人気上昇中

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簡単に、しかし本格的にライト・ペインティング(長時間露光写真)を愉しむPixelstick

Virgin Americaの「仕掛け」が投入されたのは先週のことだった。機内安全ビデオをヒップに仕上げたものだが、これが400万以上の視聴回数を稼ぐビッグヒットとなった。シートベルトを締めることがまるで楽しいことであるかのように見せるミュージカルビデオに仕上がっている。安全性を強調しながら、飛行機の旅行をある種の記念として楽しんでもらおうという、Virginらしい配慮に富んだ作品になっていると思う。

搭乗者に機内安全についての説明(ビデオ)を見せるのは規則で定まっていることだ。しかしそれが、形ばかりをなぞった機械的なものでなければならないとは、さすがのFederal Aviation(FAA)も定めてはいない。Virginはそこに目をつけた(?)わけだ。みんなでダンスをして、子供は酸素マスクでラップして、修道女は使い方を間違える。メイキングビデオも公開されている。

すべての会社がVirginのような音楽的バックグラウンドを持つわけでもない。自らの出自を最大限に活かして、今回のビデオ作成に至ったとみることもできよう。しかしもちろんそれだけではなく、顧客にできる限り楽しんでもらおうという企業姿勢を表したものであるともいえる。他の航空会社からは得ることのできないエクスペリエンスを提供したいという、積極的な姿勢の現れでもあるわけだ。

ミュージカルビデオが即ち顧客サービスのレベルの高さを意味するわけではない。しかし乗客を単に利益をもたらすものと考えていて出てくる発想でないことは確かだろう。

Virginのやり方は、顧客との新たな関係性を求める企業の動きの一例と考えることができる。同様の動きを見せている企業としてはTesla Motorsがある。IT技術を独自の視点から活用して、他者では成し得ないサービスを実現しようと奮闘している。それにより、人々が求める車を生み出すことに成功しているのだ。Teslaは第一に「人々が運転したくなる車」の実現を目指している。何よりも「顧客へのアピール」を最重要課題として考えているのだ。

身の回りを見渡してみると、企業が顧客を扱うやり方には面白みなど全くなく、不愉快に感じてしまうこともあるほどだ。「ビッグデータ」は「見込み客の取り扱い」や「ソリューション」の提供には役立つ。また「ソーシャルメディア」は万能薬であり、「プライベートクラウド」も世の中に存在するデータを活用するためのハードウェアを売り込むのに役だっている。

何か役に立っているのかもしれないけれど、まずともかく括弧でくくったテクニカルターム群の存在が、顧客の役に立つわけではないのだ。専門家らしい言葉を並び立てて何かしらの効果がありそうだというような「取り組み」は誰のためにもならないことも多い。立ち上がってただダンスする。それこそがより効果的な企業努力として実を結ぶこともあるという好例を示してくれたとも言えそうだ。

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(翻訳:Maeda, H