サイバーエージェント・ベンチャーズがシード投資をスタート――第1号は士業のクラウドサービス

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サイバーエージェント・ベンチャーズ(CAV)が、シードステージや起業家予備軍に特化した投資プログラム「Seed Generator Fund」を開始する。同プログラムの投資先第1号に選ばれたのは、監査法人で公認会計士として活躍していた起業家のスタートアップだ。

最短数日で投資可否を判断するシード向けプログラム

実は少し前からCAVのFacebookページで、起業家や起業家予備軍の若い人たちと朝会を開催しているという投稿が増えていたので気になっていたのだけれど、実はこれも前述のSeed Generator Fundのプログラムの一貫なのだそうだ。プログラムの対象となるのは創業前から創業1年未満のスタートアップ。金額は設定していないが、(調達だけでなく)自己資金の用意があること、チームにエンジニアが最低1人いることとなっている。年齢は不問で、現在高校生や大学生とも面談しているそうだ。朝会については、横のコミュニティを作っていくことで、単に起業するだけでなく、そこでチームを作ったりといった横のつながりができることも意識しているそうだ。

前述の朝会や個別面談を経て、最短で数日、長くても2〜3週間で投資の判断をしていくという。重視するのはサービスより人なのだそうだ。1000万円程度(普通株で10%)までの投資を基本とする。CAVのメンバーや投資先起業家などがメンターとなってアドバイスも行っていく。投資対象とするのはウェルネス・ヘルスケア、IoTなど多岐にわたる。直近1年、3億円程度の予算での投資を予定しているそうだ。

TechCrunch Tokyo 2014でCAV代表取締役の田島聡一氏も語っていたのだけれども、CAVと言えば、一度起業してイグジットしたり、会社員として成果を残したりした経験のある起業家に、数千万円の投資を行うケースが多かった。プログラムを手がけるCAVの竹川祐也氏も、「CAVにはこれまでシード投資のイメージはなかった」とした上で、「すでに幾つかプレーヤーはいるが、シード投資の層の厚さが、日本のスタートアップ規模の大きさに繋がると思う。Y Combinatorだって9年継続して今の価値を作ってきている」と語る。また、CAVによるシードラウンド以降の追加投資なども検討してく。

1号案件は「士業のクラウドソーシングサービス」

12月1日に発表された同プログラムの第1号の投資先はBEC。同社が手がけるサービス「Gozal」は、士業に対して無料での相談をしたり、発注を行える、いわば士業のクラウドソーシングサービスだ。

このサービスでは、弁護士、弁理士、司法書士、行政書士、会計士、税理士、社会保険労務士といった士業が対応できる業務を登録できる。そしてユーザーは自分の悩みに合わせて士業を検索し、無料相談が可能。無料相談の後に、実際に仕事を依頼するかを決めることができる。2014年中は士業の登録は無料。すでに80の士業事務所が登録しているとのこと。交通事故とか離婚といった民事より、企業法務に関わる相談が中心だそうだ。例えば弁護士ほうで弁護士の斡旋をビジネスとして禁止しているように、士業のあっせんについては法律での制限が少なくない。そのためGozalでは士業がサイト上に広告を掲載するという形で課金するとしている(BECの顧問弁護士とも相談して決めたそうだ)。

BECの代表を務める高谷元悠氏は、あずさ監査法人で会計士として活躍していた人物。2013年にサイバーエージェントが主催した創業支援イベント「アントレプレナーイノベーションキャンプ」で優勝したことから、本格的なサービスを開始している。