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海外チケットを手軽に購入可能に、二次流通のチケットストリートがStubHubとサービス開始

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音楽ライブやスポーツ観戦など、興行チケットの二次流通サービス「チケットストリート」を運営するチケットストリート。2014年8月にeBay子会社のStubHubとグリーベンチャーズから合計約3億円の資金調達を実施していたが、その際に発表されたStubHubとのサービス連携が始まる。同社は12月10日より、チケットストリート内で海外興行チケットを購入できる二次流通サービス「チケットストリート・海外チケット powered by StubHub!(チケットストリート・海外チケット)」を開始する。

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チケットストリート・海外チケットでは、StubHubが取り扱う二次流通チケットのうち、日本から購入可能な全米およびイギリスの5万イベント・10万枚以上のチケットが対象。対応するのは電子チケットのみで、購入後数分でダウンロード可能になるという。一方で紙チケットには対応していない(そもそも国際郵便ではチケットを送れないそうだ)。価格は日本円で本国で購入するのと同価格、決済はクレジットカードに対応する。「日本のチケットを購入するのと同じように簡単に購入できる」(チケットストリート代表取締役会長の西山圭氏)

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チケット購入の際は、その座席からの眺望やチケット価格をサイト上で比較できるStubHubの機能「3Dシートマップ」も導入する。こちらは現在海外チケットにのみ提供されている機能だが、今後は国内のスタジアムなどでも利用できるようになる予定だ。

では実際に米国の興行チケットを欲しがる日本人なんてそれほど多いのだろうか? 西山氏に聞いたところ「英語版のStubHubでチケットを購入している日本のユーザーも実はかなり多い。2013年には約1万枚のチケットが売れている」とのことだった。またクロスボーダーで購入されるチケットは、平均価格が他のチケットと比較して大幅に高いのも特徴だ。例えばワールドシリーズで1枚1000ドル、スーパーボウルで1枚3000ドル程度になるという。そんなプレミアチケットこそ、ファンは国をまたいででも手に入れて、現地に見に行きたいのだ。

興行チケットの売上拡大施策は「北風と太陽」

チケットストリートにはもともと別の運営者がいたが、2011年10月にアサップネットワークが買収。アサップネットワークの創業者である西山氏と、同社のスタッフだった現・チケットストリート代表取締役社長の山本翔氏がチケットストリート株式会社を立ち上げてサービスを運営してきた。

西山氏に聞いたところ、チケットストリート社としての初月売上は176万円。これが現在数十倍の売上に成長しているそうだ。「もともと(興行チケットの)マーケットプレイス自体には伸びしろがあると思っていて興味を持っていた。一方でアサップネットワークスでは山本とともにコンテンツ屋をやっていて、『ゲーム以外の日本型コンテンツビジネスはこれ以上伸びない』という共通認識があった。それでコマース、マーケットプレイスをやろうとなった。この市場は大手企業であるほど既存ビジネスとコンフリクトするので、ベンチャー以外は参入できない」(西山氏)

西山氏は成長の背景に「興行市場全体の成長」があると説明する。2013年で約5000億円とも言われる興行市場は現在年率20%程度で拡大中。それにともなってチケットストリートのような二次流通の市場も伸びているのだそうだ。

例えば音楽興行だけを見てみると、2011年に1600億円だった市場は2013年には2300億円にまで成長。かつては6000億円もあった音楽ソフト市場(2013年で2900億円)をまもなく逆転するとも言われている。

この流れを受けて、興行主側もこれまでの「二次流通を制限することで売上を守る」という考えから、「二次流通を認めることで売上を伸ばす」という考えに変わってきているのだそうだ。

西山氏は「まさに北風と太陽」と語るが、日本の興行主はこれまで、本人確認や転売をさせないような仕組みを導入するなど、チケットを購入者にとって不便になるような施策をとってきた。その結果、一般の人々はチケットを買いづらくなり、売上でも苦戦するという悪循環が起こっていた。これに対して、米国など海外では、二次流通を公認のものとし、チケットの抽選についても公平にすることで、チケットの拡販につとめた。二次流通を公認にすることでそのコミッションなども取れるようになるし、チケット獲得のチャンスが公平になることで、結果的に市場も拡大すると判断したのだ。実はすでにワン・ダイレクションなど複数の海外アーティストがチケットの二次流通を公式に認めるという動きもある。

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アウトバウンド、インバウンドの需要を取り込み拡大へ

チケットストリートでは今後、海外チケットの国内販売にとどまらず旅行や保険など、各種のアウトバウンド需要を取り込んでサービスを検討していくという。またインバウンド需要の取り込みも狙い、多言語サービスの提供も予定している。

ちなみに西山氏に同社のイグジット戦略を聞いてみたのだけれど、「決めていない」とのことだった。「大事なのは二次流通市場の社会的確立。オークションと同じように扱われるのであればニッチだ。社会的な地位と信頼性の確立を目指したい。同時に二次流通が興行ビジネスのエコシステムに組み込まれる必要がある」(西山氏)。社会的な信頼を考えればIPOも視野に入れるべきだが、エコシステムに組み込まれるということを考えれば、買収も選択肢の1つになるとのことだった。

ではチケットストリートに出資するeBayが買収するということはありえるのだろうか? 西山氏は「あくまで個人的な考え」と前置きした上で、「30億ドルの買収資金があると言っている会社が本気でやるつもりなら、(8月の)ファイナンスのタイミングで買収してもおかしくはない。だが(eBayが)自ら進出するよりも、ローカルのナレッジを尊重したほうが勝算があると考えたのではないか」と語った。確かにeBayはこれまで日本進出に挑戦したが撤退しているし、日本以外の地域でも参入に苦戦したとも聞く。イグジットについては今後の話ではあるが、同社ではまず2年以内をめどに年間流通総額50億円を目指すとしている。