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日経BPのA3コンテスト大賞受賞のDrivemodeが200万ドルを調達―見ないでAndroidアプリを操作するアプリ

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本来、運転中にスマートフォンを使うべきではない。しかし実際には多くのドライバーが運転中にスマートフォンを操作しようとして自分や他人を危険にさらしている。これまでステルスモードで活動してきたスタートアップ、 Drivemodeは、200万ドルのシード資金の調達に成功した。Drivemodeは「画面を見ずに既存のアプリを操作できるAndroidアプリ」だ。

Drivemodeアプリはよく使われる機能、通話、メッセージ、カーナビ、音楽などのアプリを画期的なUIによって画面を見ずに操作できるようにする。このUIはメニューのどの位置にいるかを合成音声で伝える上に、それぞれのアプリに原色のオーバーレイを表示するため周辺視野だけで確認できる。

「われわれはユーザーインタフェースが車載に適するよう自動車メーカーと協力して開発をおこなっている」とDrivemodeの共同ファウンダー、古賀洋吉CEOは言う。ただし、まだ具体的な契約について明かせる段階ではないという。

「政府の車載ITシステムに関する安全ガイドラインによれば、1回の操作のための画面の注視が2秒以内ですむことが求められている。しかしわれわれはUIを根本的にシンプル化することにより、注視時間をゼロにしようとしている」と古賀CEOは付け加えた。

古賀氏は日本生まれ、日本育ちで、ハーバードビジネススクールでMBAを取得した後、ボストンでベンチャーキャピタリストとして活躍していた。彼はまたZipcarの国際展開の責任者を務めた。しかしあるスタートアップで働くためにカリフォルニアに引っ越してから、長時間の自動車運転に悩まされるようになった。

「スマートフォンのUIはデバイスを手に持って操作するようにデザインされている。そのため数多くの小さいボタンを探し、正確にタッチしなければ ならない。これは自動車を運転中に使うには向いていないインターフェイスだ」と古賀CEOは言う。

もちろん、Googleには“Car Home”がある。これは大きなボタンを利用しているので運転中でもタッチしやすい。またこれに似たアプリはいろいろ出回っている。また自動車メーカーもMyFordタッチやSyncなど運転中に操作しやすい車載デバイスを開発している。しかし、こうしたデバイスはブラインドタッチで操作できる域には達しておらず、インターフェイスの問題を完全に解決していないという点では古賀氏に同意せざるを得ない。

これにたいしてDrivemodeは「見ないで操作」できることを目標としている(下のデモビデオはその点を強調している)。

単にボタンやメニューなどの要素を大きくしたり、起動後はもっぱら音声で操作したりするのではなく、Drivemodeのユーザーは非常にシンプル化されたメニューを操作してアプリを選択、起動する。アプリやオプションが選択されると、それを合成音声が伝えてくれる。原色のカラーオーバーレイとアニメーションが用いられてるので、画面を注視しなくても周辺視野におくだけで操作が確認できる。またこのアプリはユーザーの日常の行動を学習し、それに応じてショートカットを提供する(たとえば、ホームと命じると自宅へのナビが表示される)。また通話の場合は、家族や同僚などよく連絡する相手を覚えて、簡単に呼び出せる。

ユーザーは音楽などのスマートフォン・アプリをDrivemode内から操作できる。またメッセージ・アプリの場合は、着信メッセージの読み上げ、自動返信なども可能だ。Photo_4

200万ドルのシード資金、1万ドルはK From Blog Readers

Drivemodeチームは現在6人で、サンノゼと東京にオフィスがある。共同ファウンダーは、古賀CEOに加えて、上田北斗(フルタイムの本業はTesla)、 Jeff Standard(プロダクト責任者)、メカニカル・エンジニア)、中河宏文(メカニカル・エンジニア、Androidデベロッパー)の4氏だ。これに最近Joao Orui氏 (日本在住のブラジル人エンジニア)、横幕圭真氏 (エンジニア)の2人が加わった。

Drivemodeは東京のIncubate Fund が全面的に支援している。このベンチャーキャピタルは通常は日本のスタートアップを対象としているが、今回はグローバルな将来性を買ってシリコンバレーに本拠を置くDrivemodeに出資した。

「車載専用ナビシステムの代わりにスマートフォンを利用することはグローバルなトレンドだ。DrivemodeはAndroidスマートフォンが普及している多くの国で広く利用されるようになる可能性がある」とIncubate 赤浦徹ゼネラルパートナーは書いている。

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Incubate Fundからのシード資金に加えて、古賀CEOは人気ブロガーでもあり、Globespan Capital Partnersを離れてDrivemodeをスタートさせると発表すると、その影響力で読者から1万ドルの寄付を集めることに成功したという。

限定ベータテスト中

Drivemodeは今日(米国時間12/11)、アメリカで限定ベータテストを開始した。参加希望社はDrivemodeのサイトを訪問してアプリをダウンロードする(Google Playではない)。インストールしてアプリを起動すると招待コードの入力を求められるのでTCMODEと入力する。外国のユーザーはメールアドレスを入力して招待希望のボタンを押す。Drivemodeで準備ができるとメールで招待コードが送られてくるはずだ。

〔日本版〕Drivemodeアプリは日本からもインストールできるが、TCMODEという招待コードではアクティベートできないようだ。やはりDrivemodeからの招待コードを待たねばならないらしい。なお、Drivemodeは2014年10月に開催されたAndroid Application Awardコンテスト(日経BP ITPro主催)で大賞を受賞している。

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(翻訳:滑川海彦@Facebook Google+