ネット調査の「仮説構築」をクラウドで支援、クリエイティブサーベイが新サービス

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サービスやアプリの満足度を把握すべく、ネットリサーチをしたい。けれど、どんな質問をすれば求める答えが得られるか分からないし、そもそも十分な予算もない……と感じているベンチャー企業に朗報だ。クリエイティブサーベイは2月3日、リサーチ業務に特化したクラウドソーシングサービス「クリエイティブサーベイ・コンサルタント」の提供を開始した。リサーチの前段階に当たる仮説構築や調査設計といった部分を、豊富な経験を持つコンサルタントにクラウドソーシング形式で依頼できる。

クリエイティブサーベイは2013年11月から、アンケートツール「クリエイティブサーベイ」を提供している。ブログのような感覚でアンケート調査を作成でき、デザインのカスタマイズが柔軟に行えること、マルチデバイスに対応していることなどが特徴だ。ちなみに、「TechCrunch Tokyo 2014」のイベント会場アンケートを実施したのも同社だ。

cs_serviceimage同社はアンケートツールに加え、GMOリサーチやヤフークラウドソーシングと連携してアンケート回答者(パネル)も提供してきたが、1つ足りない要素があったという。「ネットリサーチに必要なものは3つある。ツールとアンケート回答者とノウハウだ。今回の新サービスでは、担当者のスキルに依存しがちだったノウハウの部分を提供する」(クリエイティブサーベイ 代表取締役 田口亮氏)。OLYMPUS DIGITAL CAMERA

クリエイティブサーベイ・コンサルタントでは、株式会社KAIと提携し、豊富なリサーチ経験を持つ専門家の手で、事業に合わせた調査設計やレポートに関するアドバイスを提供する。実務は大手事業会社のマーケットインテリジェンス(MI)部門や調査会社出身のコンサルタントが担当。クラウド上で申し込むと、オンラインでのヒアリングや打ち合わせを経て2週間ほどで調査設計を行うという。料金は、例えば自社のメールマガジン会員向けの調査を依頼した場合、コンサルテーション部分は初回で10万円。必要に応じてツールやパネルを組み合わせ、調査を実施できる。

 

「ネットリサーチはとかく高かったり、ノウハウが必要だったりで、中堅以上の規模の経済的に余裕のある企業しか使えなかった。クリエイティブサーベイ・コンサルティングによって、中小企業やベンチャーなど、ネットリサーチを必要とするところに提供していく」とKAIの代表取締役、古波津勝彦氏は言う。

ゆくゆくは全てクラウド上でサービスを完結させる方式も視野に入れている他、マーケティングおよびリサーチに関する月額制コンサルティングサービスの提供も予定している。同時に、クリエイティブサーベイ・コンサルタントを支えるフリーのリサーチャーも募集していくという。

発表会に合わせて行われたパネルディスカッションでは、ユーザー自身ですら気付いていない「気付き」を見つけ出すことの難しさが語られた。

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マネックス証券 執行役員の飯田敦氏は、「売買には市場動向という要因も大きく影響するため、Webサイトの改善と売買の動向がどうつながったかが見えにくい。また、機能を足すのは容易だが、減らすのは難しいと感じている」と述べた。また名刺管理サービス「Sansan」のエヴァンジェリスト、日比谷尚武氏は「個人向けに出しているスマホアプリではかなり頻繁にUIの変更や機能改善を繰り返しているが、その判断基準に困っている。いろいろな声を取ってはいるがそれを生かしきれておらず、むしろ声に溺れている感じだ」と振り返り、ログやA/Bテストだけでは把握できない顧客の「インサイト」をつかむには、調査の設計や解釈が重要だと述べた。

逆に、「仮説を立ててそれを検証し、顧客のマインドを理解することに意味がある。それができれば、会社がある1つの方向に進めるのではないか」と、日産自動車 コーポレート市場情報統轄本部 カスタマーインサイトスペシャリストの市川晃久氏は語っている。