SoftBank、韓国のeコマース大手、Coupangに10億ドルを投資―評価額は50億ドルか

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6月はソフトバンクにとって早くも大忙しの月になっている。評価額10億ドルのフィンランドのゲーム会社、Supercellを事実上買収した翌日(米国時間6/2)、ソフトバンクは韓国最大のeコマース企業、Coupangに10億ドルを投資したことを発表した。

Coupangはいわば韓国のAmazonのような存在で、昨年巨額の資金調達を行った。2014年5月にSequoiaが10億ドルの評価額で1億ドルを出資し、12月にはBlackrockがさらに3億ドルを投資している。

CoupangもSoftBankも今回の出資における会社評価額を公表していないが、TechCrunchが得た情報によれば、50億ドルだという。

10億ドルクラブ

この投資でCoupangは評価額が10億ドルを超えるスタートアップのクラブ入りした。しかも同時に、さらにメンバーが少ない(XiaomiとFlipkartなどを含む)1回のラウンドで10億ドル以上を調達したクラブのメンバーにもなった。いったいCoupangのどこがそれほど魅力的だったのだろう?

Coupangのビジネスはいわば「次世代のeコマース」の先駆けだ。同社のアプリは2500万ダウンロードを数えている。韓国の人口が5000万であることを考えると大変な普及率だ。モバイルが売上の75%、サービスへの全トラフィックの85%を占める(ちなみにAmazonは、2014年のクリスマス商戦でモバイル経由の注文が60%だった と発表している)。

またCoupangは独自の物流ネットワークとフルフィルメント・センター群を構築している。消費者への配送の最後を受け持つのは‘Coupangメン’と呼ばれるドライバーとトラックの大部隊だ。

Coupangも当初はサードパーティーの運送業者と契約していたが、Coupangメンの導入によってブランド認知と消費者との会話を格段に向上させることに成功したという。Coupangメンは配達の際にしばしばキャンディーやサンプル商品などを無料で配り、お礼のメモを置いてくるなどの努力をしている。

こうした消費者サービに加えてCoupangは配達が非常に速い。2014年から即日配達(ときには数時間で配達)をスタートさせている。今回のSoftBankの投資と支援により、「フルフィルメントとモバイルアプリの両面でイノベーションが加速される」とCoupangは述べた。シリコンバレー、シアトル、上海、ソウルに所在する同社の研究開発センターには一層のリソースが流れ込むことになるだろう。

SoftBankのバイスチェアマンで元GoogleのNikesh Aroraは声明を発表し、「クーパンは、世界のインターネット企業の中でも非常に成長が著しく、かつ革新的な企業のうちの一つだ。同社は、先端テクノロジーを活用して世界中で展開するEコマース事業における同日配送、モバイルコマース、カスタマーサービスはどうあるべきかという観点において、新しい業界基準を確立することになるだろう」と述べた。

SoftBankはアジアへの投資を加速

今回の巨額の投資は、アジアにおける有望なeコマース企業を傘下に収める最近のSoftBankの戦略の延長線上にあり、それを加速させるものといえる。昨年SoftBankはインドネシアのeコマース、Tokopediaに1億ドルを投じ、インドにおけるAmazonのライバル、Snapdealの6億2700万ドルのラウンドをリードしている。

SoftBankはまたアジア地域におけるタクシー・アプリにも大金を出資している。東南アジアのGrabTaxiは2億5000万ドルをSoftbankから得ている。同社はインドにおけるUberのライバル、Olaの2億1000万ドルのラウンド 、中国におけるDid Dacheの6億ドルのラウンドでもリード投資家を務めている(Did Dacheはその後最大のライバル、Kuaidi Dacheと10億ドルの評価額で合併した)。

〔日本版〕ソフトバンクが発表した日本語プレスリリースはこちら(PDF)

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(翻訳:滑川海彦@Facebook Google+