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日経、英フィナンシャル・タイムズ・グループをピアソンから1600億円で買収

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メディア業界でまた大型企業買収が発表された。イギリスのPearsonはフィナンシャル・タイムズ(FT)・グループを日本経新聞社に8億4400ポンド(1623億円)のキャッシュで売却した。最近、PearsonはFTの売却先を探しているという噂が流れており、ドイツのAxel Springerが有力な売却先の候補として上がっていた。

今回の売却には、フィナンシャル・タイムズ紙の他に、ウェブサイトのFT.com、How to Spend It、FT Labs、FTChinese、Confidentials、Financial Publishing(The Banker、Investors Chronicle、MandateWire、Money-Media、Medley Global Advisorsなどを発行)が含まれる。

ただしエコノミスト誌のPearsonの50%の持ち株、テムズ川沿いのFTの本社ビルは含まれていない。しかしPearsonが今後教育事業に特化していくという方針であることを考えるとこれらの資産も将来は手放すことになるかもしれない。

PearsonのCEO、John Fallonは声明で次のように述べた。

われわれPearsonはFTを60年近くにわたって所有してきた。しかしわれわれはモバイル化とソーシャル化に起因するメディアの大きな変化の時期を迎えている。 このような環境において、ジャーナリズムとしてまたビジネスとしてFTの成功を保証する最良の道はグルーバルなデジタル・ニュース企業の傘下に入ることだ。

一方、Pearsonは今後、グローバルな教育事業戦略に100%集中していく。世界の教育は根本的な変化を遂げつつあり、われわれはグローバルに質の高い教育を提供していくことに巨大なビジネスの機会を見出している。

FTの発行部数は73万7000で、この数字は過去5年で30%アップしている。このうちデジタル版が70を占めている。FTはイギリス最大の新聞ではないが、高級紙とみなされており、ことにビジネス界ではもっとも権威あるメディアの一つだ。Pearsonによれば、FTの2014年の売上は 5億1900万ドル(642億円)だった。

Pearsonが教育関係の出版とサービスに特化していくのであれば、FTの受け皿として日経は自然な選択だろう。日経は日本でもっとも有力な経済メディアを運営する一方で海外への展開の機会を探っていた。この点は海外での買収を積極的に繰り返している楽天と似ている。

日経の喜多恒雄会長、グループCEOは、「世界でもっとも権威ある組織の一つフィナンシャル・タイムズをチームに迎え入れることができたことを大いに誇りに思っている」と述べた。

日経はグローバルな存在感ではフィナンシャル・タイムズに及ばないだろうが、両者には共通点が多い。その一つがペイウォール〔有料オンライン記事〕だ。140年の歴史を誇る日経の主要なオンライン・メディアは日経電子版だ。今年で5年を迎えたこのサイトは40万人の有料購読者を誇っている。

一方、日経に対しては調査報道に欠けるという批判がある。2011年の津波、また最近のタカタのエアバッグの欠陥に対する報道が不十分だったという指摘が出ている。

日本企業の大半はもっぱら国内市場をターゲットとしているが、日経は東南アジア市場への進出に意欲的だ。Nikkei Asian Reviewは週刊誌とオンラインの双方で発行されている。またタイのバンコクに編集拠点を持つ。シンガポールでは東南アジア地域での営業、販売活動を行うNikkei Group Asiaを運営している。

〔英文プレスリリースの全文は原文を参照〕

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(翻訳:滑川海彦@Facebook Google+