ソフトバンクのSoftBank Innovation Programは、革新的なアイディアの実現を共に目指すパートナー企業を公募する

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ソフトバンクは7月31日から「SoftBank Innovation Program(ソフトバンクイノベーションプログラム)」の公募を開始した。ソフトバンクのリソースを活用できる革新的なプロダクト、サービスのソリューションを共に構築するパートナー企業を世界中から募集する。

8月19日、汐留のソフトバンク本社でSoftBank Innovation Programの説明会が行われた。TechCrunch Japanも説明会に参加し、今回の取り組みについて話を聞いた。

Softbank Innovation Program説明会の冒頭に登壇したソフトバンクの専務取締役の今井康之氏は、SoftBank Innovation Programについて、アイディアを出し合うような大会ではなく、確かな事業創出を目指していると強調する。そして、そのために全面的なバックアップを提供するという。

ソフトバンクの持つリソースの中でも、4GやWi-Fiといった広範な通信ネットワークと幅広い顧客層にリーチできることが強みだ。法人顧客を43万社抱え、モバイル端末の契約数は4441万台に上る。そのモバイル端末には、位置情報や決済の機能が備わっていて、SMSでのメッセージ配信や広告配信も可能だ。

パートナー企業として選出した企業は、そのようなリソースを活用することができる。また、一次選考を通過した企業はプロトタイプの開発とテストマーケティングを行い二次選考に進むが、そのための開発やマーケティングに必要な環境や資金もソフトバンクが負担する。プロトタイプとテストマーケティングの結果と収益性、将来性、展開性を鑑みて、2016年3月を目処に商用化する事業を選出する予定だ。

今回はIoTに関する4分野の事業を募集する。だが、各分野に対していくつ事業を選ぶか、あるいはいくつ商用化するかということは決めていないそうだ。また、提供する資金にも上限を設けていないとし、良い事業計画があれば、柔軟に対応していく予定だという。

今回募集している4分野は以下の通りだ。

・スマートホーム
スマートホームという言葉は広まったが、実際にスマートホームが広がったとは言い難い。より良い住環境のためのプロダクトやサービスのアイディアを募集する。多様な家庭環境が存在するが、特定の家庭環境における明確なソリューションが望ましい。

・コネクテッド・ビークル
スマートフォンが個人のIDの代わりとなったように、自動車も個人により近いものになると予想している。自動車を人や物を運ぶ手段としてだけではなく、乗車機会を増やすような新たな価値創出を目標としている。事故の低減の他にも過疎地でのインフラや配車サービスといった体感できるサービスを視野に入れている。

・デジタルマーケティング
スマートフォンやインターネットの普及で接する情報量が増え、それに伴い購買までの意思決定プロセスが複雑になった。それぞれの人にとって、最適な時間や場所にいる時に有益な情報を届けたい。ソフトバンクの強みであるオンラインの情報に加え、オフラインの情報を活用し、意思決定を助けるようなサービスを目指す。

・ヘルスケア
医療費の削減につながるなど、ヘルスケアは法人にとっても個人にとっても重要な課題だ。しかし、その効果は証明することが難しく、また健康管理を継続して行うことも簡単ではない。このような課題を解決し、健康管理の価値と魅力を伝える製品やサービスの創出を目指す。

グローバルな取り組みであることもSoftBank Innovation Programの特徴の一つだ。パートナー企業は日本企業に限らず、世界中から募集している。9月3日には、サムライインキュベートの協力の下、イスラエルのテルアビブでも説明会を行う予定だ。また、商用化の段階では米国に拠点を置くソフトバンクグループのSprint CorporationBrightStarの海外への販路も活用することができる。

すでに国内キャリアとしては、NTTドコモやKDDIがスタートアップ向けのインキュベーションを展開しているが、これら2つが主にシード期のスタートアップをターゲットしているのに対して、ソフトバンクのものは企業規模にとらわれないオープンイノベーションを意識したもののようだ。

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ネットワーキングの様子

今回の説明会には、およそ100社からの参加があったそうだ。用意されていた席は全て埋まり、プログラムの説明の後には、各テーマの担当者が参加者の質問に答えるカジュアルなネットワーキングの場が設けられた。ソフトバンクのイノベーション推進課の原勲氏に話を聞く機会があった。原氏は「スタートアップから大企業まで、このような取り組みを行っていることを広く知ってもらいたい」と言う。同社は、これまでも新規事業に投資してきたが、今回は協力する企業数や投資する形態を制限せず、様々な可能性を検討するそうだ。参加者は大企業の担当者が多い印象だったが、組織の規模に関わらずイノベーションが歓迎されることはとても良いことで、どのような企業と手を組んでいくのか注目だ。