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ディープリンクに第二のブームが訪れる…ここでもやはりコンテキストがすべて

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[筆者: Will Lindemann]…Branch Metricsのグロウス担当ディレクター

【抄訳】
デベロッパとユーザにとって、モバイルのディープリンクは見事なまでに影の薄い技術になっていった。ディープリンクはiOS 2.0からあるが、そのころはスマートフォンを持ってる人は10人に1人もいなかったし、Facebookのユーザは8000万人程度だった。

7年前ぐらいから、ディープリンクという話題を商業的に利用する企業が多くなった。それを自分のブランドにしたり、モバイルアプリがWebみたいになる、とマーケティング的に持ち上げたりした。

今では、大手テク企業のすべてが、モバイルのディープリンクをめぐって量的競争に走っている。たとえばGoogleAppleFacebookも、そしてMicrosoftも、今年はディープリンクに大量の注意を払っている。

しかしそれでも、デベロッパたちのディープリンクの採用は、とても遅れた。それは、ディープリンクのメリットが、デベロッパや彼らの企業にとって、よく分からないからだ。デベロッパにとって時は金なりで、最小の努力で最大の効果を得たいと彼らはいつも思っているから、自分にとってよく分からないものは関心の上位に上がってこないのだ。

最大の問題は、ユーザがリンク先のアプリをすでに持っていなければディープリンクは無意味であること。今、一人のユーザのアプリインストール数は100に満たず、しかもほとんど人気上位の同じアプリばかりだから、アプリストアのほとんどすべてのアプリにとって、ディープリンクは役に立たない。

しかし最近、新しいタイプのディープリンクが登場した。それは、インストール時にアプリにデータを渡せるコンテキスト的ディープリンク(contextual deep-linking)だ。これはもちろん、従来的なディープリンクとしても使える。

このデータを使ってアプリはユーザに、そのアプリを初めて開いたとき、その場(コンテキスト)に合った適切な情報を見せる(下図)。これによってディープリンクは、アプリを持っていなかったユーザにとっても有益になり、既存のユーザだけでなく新たに獲得したユーザにも有効だから、グロウス(growth, 成長)と再エンゲージメントの契機になる。

コンテキスト的ディープリンクの例: eBay傘下のClose5はコンテキスト的ディープリンクを使ってスマートバナーを表示している。モバイルWebサイトのこのバナーは、アプリ内のコンテンツにリンクしている。ユーザが[Download]ボタンをクリックしてアプリをインストールすると、そのあと、アプリ内の同じコンテンツへディープリンクされる。

ユーザにとっては、こっちの方が良いと思われるが、正しい判断のためには量的評価が必要だ。

そこで、Branchのネットワーク上の何千ものアプリの中からランダムに選んで調べてみた。およそ15万のモバイルアプリユーザと、彼らがクリックしたリンクを調べ、アプリを自然に自発的にダウンロードしたユーザと、コンテキスト的ディープリンクからダウンロードしたユーザを比較した。

コンテキスト的ディープリンクは倍のアプリ内サインアップ

アプリのインストール数を数えるだけでは、ビジネスにならない。重要なのは、インストールしたユーザをアクティブユーザに変えることだ。この調査では、サインアップや登録行為を、ユーザがインストール後にアクティブユーザになった、とみなした。

コンテキスト的ディープリンクからのユーザの29%がインストール直後にアプリ内でサインアップしたが、ふつうにインストールしたユーザはサインアップがわずか16%だった。

これで、ディープリンクがグロウスに寄与していることが分かる。自分がクリックしたときのコンテキストに関連したユーザ体験を提示された初めてのユーザは、そうでないユーザに比べて、アプリを開いてからアクティブユーザになる率が倍なのだ。

deeplink charts_Activation

インストール後の定着率も倍

【本文略】

deeplink charts- Retention Rate

長期的なエンゲージメントも倍

【本文略】

deeplink charts_Active Days

 

★★

それを造れば彼らは来る(ただし…)

コンテキスト的ディープリンクによって、ディープリンクが再び有意義になった。デベロッパたちも、今や関心を寄せている。それらは主に、モバイルWebのすき間広告や、メールによるマーケティングキャンペーン、ヴァイラルな共有、招待や紹介の機能、さらにはデスクトップからモバイルへの遷移にも利用されている。

たしかに量的結果は上記のように上々だったけど、ユーザはディープリンクの技術が変わったことに気づいたりはしない。でもこれによって、すでにアプリを持っているのにアプリストアへ連れて行かれるとか、一片のコンテンツをクリックしたらホーム画面へ連れて行かれるなどの、ユーザがいらいらする体験はなくなる。モバイルのリンクが、初めて有効に機能するのだ。

ディープリンクにかつて託された巨大な約束の実現は、今やモバイルデベロッパの双肩にかかっている。彼らがこれから、どんなものを作るか、楽しみだ。

コンテキスト的ディープリンクがぼくの人生を変えた…Benedict Evans(a16z)。たぶん、未来もね。

この記事の執筆を助けてくれたKan YuAbbey ChaverAlex Austinに感謝。

〔個人化(パーソナライゼーション)よりもコンテキスト化がより重要: 参考記事(未訳)。〕

[原文へ]
(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa