自動運転車に重要な新記録―メルセデス・ベンツのバスが20kmの公道ルートを走行

次の記事

Amazonのファウンダー、ジェフ・ベゾスがスタートレック Beyondにカメオで登場する

CityPilotテクノロジーは完全自動運転の都市交通というビジョンに向けて大きく一歩前進した。メルセデス・ベンツは自動運転のFuture Busに20kmの公道を走らせることに成功した。舞台はオランダで、アムステルダムのスキポール空港と付近のハーレム市を結ぶ幹線道路の走行だった。このルートには信号のある交差点やトンネルがあり、バスは歩行者を避けて走る必要があった。

メルセデス・ベンツは、2年前に、CityPilotに先立ってHighway Pilotプログラムをスタートさせていた。先行プログラムは高速道路におけるトラック輸送がテーマであり、今回のCityPilotのように複雑な都市交通の環境を対象としていなかった。それだけに今回の成功はFuture Busにとって重要な達成といえるだろう。

Future Busは単なる功利主義的な技術の実験ではない。メルセデス・ベンツは将来の都市交通のあるべき姿に適合したテクノロジーを開発しようとしている。そのため、バスのインテリアも時間をかけて注意深くデザインされている。プレスリリースによれば、この未来的バスには乗客がバス内で過ごす時間に応じて3種類のデザインが設定されているという。座席には映画やテレビなどのエンタテインメントや各種情報を提供するモニターが装備され、バスの天井は森の中のような雰囲気を作っている。

Look at that swank interior.

しゃれたインテリアに注目

CityPilotプログラムの重要な要素のひとつは、バスの走行ルートと都市インフラとの密接な協調だ。Future Bus Iは完全にネットワーク化されている。つまり走行ルート上の交通信号とも通信しており、信号が切り替わるタイミングを事前に把握できる。バスに装備されたカメラは近距離まで路面の詳細な「指紋」(アスファルトの微細な形状)を取得し、前回の走行で撮影されたデータと比較して安全な走行に役立てるという。

自動運転機能はバスを最高70km/hで走らせることが可能だ。ルート沿いに設けられたバス停にスムーズに減速して接近し、歩道から5cm以内という精度で停車して乗客を乗降させる。

短距離での自動運転バスは世界各地で実用化されているが、そのほとんどは最近われわれが紹介したDeNAの例のように運行ルートはショッピングモールなとの限定された環境の私有地に限られている。メルセデス・ベンツの実験は一般道路における大型バスの実用走行であり、その成功は自動運転バスが将来の公共交通機関の主役のひとつとなる可能性をみせたものといえる。

[原文へ]

(翻訳:滑川海彦@Facebook Google+