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やむを得ないキャンセル時に宿泊予約の権利を売買、「Cansell」がプレビュー版をリリース

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TechCrunch先週のまとめ(2016/8/22-28)

ホテル予約の権利を売買できるWebサービス「Cansell」がプレビュー版を9月15日にリリースする。プレビュー版のリリースに先がけ、今日から宿泊権利の事前募集を開始した。

ホテルのキャンセル料の支払いを節約

Cansellのユーザーは宿泊予約の権利を第三者に販売することで、キャンセル料を払う場合に比べて費用を節約できる可能性がある。権利の購入者は通常より安い宿泊料でホテルに泊まることができ、ホテル側も通常の宿泊料金を受け取れるというメリットがある。

Cansellのビジネスモデルは成果報酬型の手数料モデルで、プレビュー版の期間(10月30日までを予定)は手数料無料でサービスを提供し、その後の手数料率は15%を予定している。

Cansell_サービスの流れ

 

国内ほぼ全てのホテルに対応

Cansellではプレビュー版のリリース段階で国内のほぼすべての宿泊施設に対応している。宿泊権利の受け渡しを出品者から購入者への名義変更という形で対応しており、Cansellと宿泊施設のあいだで特別な契約を結ぶ必要がないからだ。Cansell代表の山下氏は、「名義変更を受けつけてさえいれば、国内のあらゆるホテルの宿泊権利をCansellで販売することができます。ディズニーランドで有名なホテルミラコスタなど、一部のホテルでは名義変更を受け付けないという例はありますが、その場合にはホテルと個別に提携を結ぶなどの方法で、今後その課題も解決していきたい」と話す。

日本の二次流通マーケット

チケットや各種権利の二次流通マーケットが盛んな欧米諸国に比べ、日本では二次流通市場に対する風当りが強い。特に、高値での転売目的でチケットを買い占める行為などが問題視されているのが現状だ。8月23日には、日本音楽製作者連盟など4団体がコンサートチケットの高額転売に反対する共同声明を発表している。

その課題に対し、Cansellではすべての出品に対し人間による審査を設けるという方法で対処している。キャンセル枠の実在確認を行うほか、権利を実際の宿泊料金以上の金額で販売することができないように制限して転売目的の出品を防ぐのだ。審査にかかる時間は最短で1時間、21時以降の出品の場合でも翌日には審査が完了する。山下氏は「当初はCansellにも市場原理を取り入れて、転売目的の出品も容認するという案もありました。しかし、高値での転売で得をするのは出品者だけであり、出品者、購入者、そして宿泊施設がすべてハッピーになるのは今のCansellの形でしか実現できません。健全な二次流通プラットフォームを創っていきたい」と語る。

また、宿泊権利の二次流通という分野はCansellが国内初のサービスであり、マーケットの大きさは未知数だ。山下氏は「スケーリングという問題は、正直なところ私たちが懸念している部分でもあります。宿泊施設のキャンセル数のデータが存在しないため、市場規模を計るのが困難なのです。しかし、ホテル予約という母数は大きく、消費者が抱える課題の大きさからチャレンジする価値のあるマーケットだと判断しました」と話す。また、将来的には海外のホテルにも対応したり、航空券など他ジャンルへの拡大も想定しているという。

Cansell_山下恭平

Cansell代表の山下恭平氏

Cansellは2016年1月の創業。代表の山下氏は2013年にYahoo!が買収したドリパスの創業メンバーの1人でもある。Cansellのチームは全員がYahoo!出身のメンバーだ。Cansellでは年内に少なくとも一回の資金調達を目指し、具体的な話し合いを進めている最中だとしている。

宿泊権利の事前予約はWebサイトから可能だ。