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これがトランプ政権が掲げるテクノロジー政策だ

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パーソナライズしたFacebookフィードの弊害

ドナルド・トランプはテクノロジーに詳しくない。私たちが彼について知っているのはそれくらいだ。彼は携帯電話やEメールをあまり利用しないことで知られている。Anderson Cooperがモデレーターを務めたCNN主催のタウンホール・ミーティングでは、トランプ流のツイートの仕方が説明されている。「そばにいる若くて素晴らしい女性たちの1人に、ツイートしてほしい内容を叫ぶだけだ。私がやることは叫ぶことだけで、あとは彼女らがやってくれる」。

しかし、たとえ彼がアーリーアダプターではないにしろ(そして、コンピューターを生涯使わないかもしれないにしろ)、大統領選挙に当選した彼の政策はテクノロジー業界に大きな影響を与えることになる。そして、最終的には私たちの生活にも大きく関わってくる。

テクノロジーが彼の政策の中心的な要素となっているわけではないが、インタビューやスピーチ、ディベートの中には彼がテクノロジーについて語っている部分がある。そこから、トランプ大統領のテクノロジーに関する政策を予測してみよう。

Apple製品はアメリカ国内で製造させる:トランプはこれまでもAppleに対して強い態度を取ってきた。サンバーナーディーノで起きた銃乱射事件の犯人から押収したiPhoneのロック解除をAppleが拒絶した問題に対してトランプは、バレンタイデーの5日後にApple製品のボイコットを訴える発言をしている。

その1ヶ月前には、彼は中国に対する不信感を利用するように、Apple製品はアメリカ国内で製造させると発言している。バージニア大学に集まった聴衆に対してトランプは、「Apple製のコンピューターは他のどこでもなく、アメリカ国内で製造させる」と話した。彼はまた、Ford製のクルマやOreoのクッキーについても同様の発言をしている。

温暖化対策の予算を削減する:彼はインタビューの中で地球温暖化問題について大いに語っている。そのほとんどは、地球温暖化という問題が存在している事すら信じていないという主張だ。または、それを引き起こしたのは人間ではないという主張である。地球温暖化は中国のでっちあげだと主張する時もあった。9月のCNNとの対談で彼は、「きれいな空気や、清潔さというものは信じているが、地球温暖化は信じていない」と話している

2012年のツイートを見てみると、「地球温暖化のコンセプトは、アメリカの製造業の競争力を落とすことを狙う中国によって作り上げられたものだ」と彼は述べている。彼は「ジョーク」だと言うかもしれないが、その数年後にはもう一度、地球温暖化はでまかせであり、アメリカはその対策にお金を費やすべきではないと述べている。

2015年12月に開かれた集会では以下のように述べる場面もあった。「オバマはこのことを地球温暖化と関連付けて話しているが、(中略)その多くはでまかせだ。でまかせなんだ。つまり、地球温暖化は金になるんだ。いいかい?それはでまかせなんだ、そのほとんどはね」。彼の主張は明らかだろう。また、寒い日が来ると彼は、これこそが自身の「でまかせだ」という主張を裏付けていると述べることもあった。

Jeff Bezosには悪い知らせ:「もし私が大統領になったとしたら、彼らに何か問題があるだろうか」。これは、今年2月にトランプがJeff BezosとAmazonを指して言った言葉だ。「大いに問題だろう」。その時トランプは、Jeff BezosによるThe Washington Postの買収について話していたところだった。Jeff Bezosが「クリントンびいき」のThe Washington Postを、税金逃れの手段、そしてAmazonに有利となるような政治的な影響力を振りかざすための手段として利用しているという主張だ。

それに対する返答としてBesozがトランプに用意したのは、彼が開発するBlue Originロケットの乗車券だった(これは片道チケットだと推測する人もいる)。

NASAは低軌道を離脱して、地球の調査をやめるべきだ:トランプはアメリカの宇宙開発プロジェクトを大きくしたいと考えている。NASAの本拠地があるフロリダに集まった聴衆に彼は、「地球低軌道の物流業者という役割からNASAを開放する。その代わりに、私たちは宇宙のさらなる探検に注力する。トランプ政権になったあと、宇宙開発の主導権を握るのはアメリカとフロリダなのだ」と述べた

だが、トランプが無限の彼方に興味があることを示す一方で、彼のNASA計画には内省の意味が込められているとは言いがたい。つまり、彼の政権は地球上の生命には興味がないということだ。

先月公開されたSpace Newsの論説では、2人の専門家が「NASAは地球中心の活動よりも、深宇宙での活動に専念すべきだ」と述べている。おそらくこの見解は、トランプが人間が引き起こしたものではないと主張する、地球上の気候変動のことを考慮したものではないだろう。
まあ、居住可能な新しい惑星を地球が完全に破壊される前に見つけることができれば、万事うまく収まるというわけか。

ネットワーク中立性は支持しない:トランプがネットワーク中立性について不平を言う理由は、彼がこのコンセプトを検閲とイコールで考えているのが理由のようだ。彼はネットワーク中立性のことを「トップダウン型の権力掌握術」だと呼び、それはFCC(連邦通信委員会)の公平原則と同じようなものだと加えた。公平原則とは、ある問題のすべての側面に対して均等な時間を割いて取材をし、その問題を公平に伝えることをニュースの報道者に求めたものだ。今後予定されている、反規制を掲げる運動家のJeffrey Eisenachとトランプとの会見は、ネットワーク中立性の支持者にとって悪いニュースだと考えられている。

サイバー攻撃には厳罰を:ヒラリー・クリントンとの最初のディベートで明らかとなった、トランプのサイバーセキュリティに関する政策は、、、とても分かりづらかった。モデレーターのLester Holtにサイバー攻撃について聞かれると、彼はこう語った。

私たちはサイバー攻撃やサイバー戦争に対して厳しい態度で望む必要があります。これは大きな問題なのです。私には10歳になる息子がいて、彼はコンピューターを持っています。それを彼は非常にうまく扱うので驚きです。インターネットのセキュリティというものは、とても、とても難しい。もしかすると、それは達成不可能なものなのかもしれません。しかし私が言いたいのは、私たちはやるべき事をやっていないということです。

トランプのWebサイトでは、彼がこのコメントで言いたかったことをもう少し明確に伝えている(このコメントよりも何かを明確に伝えることは、そう難しいことではないことは明らかだが)。そこではヒラリー・クリントンのEメール問題が何度も言及されているのに加えて、ハッキング被害を伝える過去数年分の記事の引用、そして、アメリカのインターネットがもつ脆弱性に対して彼がどのように行動していくかということが列記されている。

[原文]

(翻訳: 木村 拓哉 /Website /Facebook /Twitter