Fordの新しいカーアクセサリーSmartLinkは、古い車両をコネクテッドカーにする

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新しい車種にコネクティビティ機能が搭載されるのは、ますます普通のことになって来ている。特にセルラーモデムの搭載は、基本仕様の車種であっても当然のことになりつつある。今やコネクティビティはFordにとってとても大切なものになったため、同社は、2010年から2016年にかけて販売されたFordとLincolnの車両向けに、簡単にコネクティビティ機能を追加できる改造オプションの提供を始める。これはSmatLinkと呼ばれるハードウェアで、運転手がそれを車のOBD2(On Board Diagnosis second generation:自己診断機能)のポートに差し込むだけで利用できるようになる。

SmartLinkは4G LTEモデムを搭載し、車内で8台までのWi-Fi接続を許すホットスポットとして利用できる。また、リモートスタート、ドアの遠隔施錠と解錠を可能にし、ウェブとモバイルアプリを使って車の健康状態をチェックし、セキュリティーや整備の必要性に関連するアラートを受け取ることができる。

「私たちがSYNCで提供してきたものへ、多大な関心が寄せられていることは知っています。そして今度は私たちが車両に搭載するモデムに対しても関心が集まっています。多くの顧客と対話を重ねる中で、現在所有している車にはとても満足しているものの、最新のコネクティビティ機能も欲しいと感じる人が明らかに多かったのです」このように語るのはFordのカスタマーサービス部門のエグゼクティブディレクターであるBrett Wheatleyだ。「私たちは何年も、そうした機能に対して研究を続けてきました、私たちは私達自身のセキュリティ要求を満たす正しい製品を確実に手に入れたかったのです」。

Wheatleyは、顧客からフィードバックを得ながらSmartLinkを開発する過程で、ユーザーたちが、普通のコネクテッドカーに求められるものとは異なるものにも関心があることに気が付いた。盗難警報を通したセキュリティを求める人もいれば、保守整備のためにより詳細な情報を欲する人もいる。そして単に移動中に家族の携行するデバイスのための接続が欲しい人もいた。SmartLinkは、しばしば要求されるコネクティビティユースケースを、Ford車のオーナーのために提供する手段なのだ。

SmartLinkは、(より多くのサードパーティアプリやサービスと連携できる)SYNC 3車内インフォテイメントシステムとは異なるものだ、しかし純正のアプリを用いることで、例えば特定エリアへの出入りの検出や速度制限などの様々な便利機能を使うことができる。これは家の車を10代の子供が借りていく際には、両親にとって便利な機能だ。SmartLinkを搭載した車が設定した境界の外に出たり、特定のスピードを上回ったときにアプリで通知を受け取ることができるからだ。また時間をかけて運転習慣を追跡し、より良いドライバーになるための助言を提供することもできる。

この2014年のリンカーンMKXなどの古い車はすぐにスマートリンクで4Gアプリベースの機能を追加できるようになります。

この2014年型Lincoln MKXも、SmartLinkによって簡単に4Gを搭載し、アプリの提供する機能を使えるようになる。

SmartLinkは現在、米国内のいくつかのディーラーで試験運用中である。この夏にはディーラーを通して全米で利用できるようになる予定だ。最終的な価格もその際に発表される。SmartLinkはディーラーにとっては良い商材だ。これによってより利益を生み出す購入後の関係を、顧客と結べる可能性が高まるからだ。

「購入後も顧客と定期的にコンタクトして、その車を良い状態に保ち、顧客と関係を保ち続けるための良い機会を、ディーラーに与えることができると思っています」とWheatleyは私に語った。

実際、KPMGによって行われた自動車産業幹部への調査によれば、コネクテッドカーには非コネクテッドカーに比べて、大きな収益の可能性がある。前者は後者に比べて最大10倍もの収益の違いが生まれる可能性があるのだ。これが古い車両でさえもコネクテッドカーの仲間に取り込もうとする大きな動機なのだ。私はWheatleyに、新しいモデルに搭載されているSYNC 3で行ったような、サードパーティアプリとサービスのサポートを、この先SmartLinkでも考えているのかと尋ねた。

「新しい車でそうしたサービスを提供しているのですから、最新の素晴らしい技術や、コネクティビティ機能とその利便性を、古い車種の顧客にどのように提供できるかを検討できる機会はあると思います」と彼は言った。

SmartLinkはDelphi AutomotiveとVerizon Telematicsとの協業で開発されたが(情報開示:Verizonは、TechCrunchの親会社であるAOLの親会社である)、現在の段階に達するまでに、2年に及ぶセキュリティならびにユーザーエクスペリエンステストが行われて来た。これはFordにとっては、顧客のニーズに迫り、収益の可能性も拓く、賢明な動きであるが、現在の自動車産業に於いてコネクティビティが主役であることを示す別の証拠でもある。

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(翻訳:Sako)