イジゲン

店舗が資金やファンを獲得できる“会員権”の取引所「SPOTSALE」、開発元のイジゲンが6200万円を調達

次の記事

顔認識技術のTrueface.aiがIFTTTを統合して多様な実用的利用が可能に

店舗が会員権を発行することで、資金やファンを獲得できるプラットフォーム「SPOTSALE(スポットセール)」。同サービスを開発するイジゲンは1月26日、ANRI、インフキュリオン・グループ、モバイルクリエイト、バリュープレス創業者の大木佑輔氏を引受先とした第三者割当増資により、総額6200万円を調達したことを明らかにした。

2013年設立のイジゲンは、受託開発やITコンサルティングに加えて、自社で位置情報を活用したポイントアプリ「AIRPO」やグループ向けの写真共有アプリ「guild」を展開する大分発のスタートアップだ。

同社で現在開発している新サービスが冒頭でも紹介したSPOTSALE。飲食店や美容室などの店舗が会員権を発行、販売することで資金を調達できる「お店の会員権の取引所」だ。

会員権にはたとえば「1000円以上の注文でドリンク1杯目が無料」「来店時に20%オフ」のような優待が設定される。これを通じて店舗が新規顧客の開拓や、中長期に渡って応援してくれるファンの獲得も目指せるのがウリだ。

購入した会員権については他のユーザーと売買することもできるため、イジゲン代表取締役CEOの鶴岡英明氏は「購入型のクラウドファンディングに(会員権を売買できるC2Cの)二次市場がくっついてるようなプラットフォーム」だと話す。

たしかに店舗が複数の個人から資金を調達できることに加えて、顧客の獲得手段としても活用できる点ではクラウドファンディングに近い。また会員権をユーザー同士で取引できる仕組みや、店舗がSPOTSALEを活用する際に「SPOTSALEに上場する」という表現が使われているあたりは、ICOに似ている点もある。

ただし株やICOにおけるトークンの取引とは違い、C2Cで会員権を売買する際のオファーや価格の設定などは完全に1対1で決める。鶴岡氏も「(株のように)そこまで頻繁に売買が発生するわけではない」という考えで、たとえば引っ越しや違う店舗に浮気してしまった際などに使ってもらうことを想定している。

「継続して長いスパンで(店舗とユーザー間の)関係性が構築されるサービスを作りたい。そこに愛が生まれると、単発の取引ではなくもっと深い特別な関係性ができる。特に地方はICOができずIPOをやる規模でもないが、いいお店や企業がたくさんある。そのような企業が応援される、評価される仕組みを作り、店舗から『SPOTSALEに上場すること』を目標にしてもらえるようなサービスを目指したい」(鶴岡氏)

SPOTSALEのリリースは2月の予定だが、現在Webサイト上で先行してユーザーと会員権の発行店舗を募集中。現時点で登録ユーザー数は2000人、店舗数は50店舗、会員権の購入に利用できるポイント(SPT)の発行総額は200万円分を超えた。

現時点では飲食店が多いが、コワーキングスペースなど場所の運営をしている企業からの登録もあるそう。今後はNPO向けのサービス展開も準備していくという。

今回の調達先のうち、インフキュリオン・グループとモバイルクリエイトとは業務提携も締結。グループ内および出資先がFintech系の事業を展開しているインフキュリオン・グループとは知見やノウハウの共有のほか、共同で事業開発にも取り組む。IoTサービスや決済事業を展開するモバイルクリエイトについても同様だ。