ソーシャルレンディング
クラウドポート

ソーシャルレンディング投資家の約7割が毎月使うインフラ「クラウドポート」が3.1億円を調達

次の記事

テキサス州アーリントン、市内バスを相乗りサービスで置き換え

「世の中的には仮想通貨の盛り上がりがすごく、その影に追いやられてしまった部分はあるが、ソーシャルレンディング市場も着実に伸びてきている」——そう話すのはクラウドポート代表取締役の藤田雄一郎氏だ。

クラウドポートでは年々拡大するソーシャルレンディング業界に特化した比較サイト「クラウドポート」を2017年2月から提供。そして本日B Dash VenturesAGキャピタルみずほキャピタルなどを引受先とした第三者割当増資により、総額3.1億円を調達したことを明らかにした。

2017年の市場規模は1316億円、前年から約2.5倍に拡大

冒頭の藤田氏の話にもあるように、最近は毎日のようにビットコインを中心とする仮想通貨の話題がメディアで取り上げられるほど、ここ1年ほどでその知名度は一気に上昇した。ただその裏側では着実に新たな資産運用の仕組みが広がってきている。

たとえば資産運用を自動化する「ロボアドザイザー」。直近では2018年1月にテーマ型投資のFOLIOがLINEやゴールドマン・サックスから70億円を調達。2月にはウェルスナビが未来創生ファンドらを引受先とした第三者割当増資と融資を合わせて45億円を集めた。「THEO」を提供するお金のデザインも累計で数十億円を調達していて、Fintech界隈でも特に大型の調達が続く市場となっている。

そして同じく拡大傾向にあるのが、お金を必要とする人や企業と、投資をしたい一般投資家をマッチングする「ソーシャルレンディング」だ。

かつてはデフォルト(貸し倒れ)率の高さが問題視されることもあったが、近年はそのような状況も改善され、サービス提供者の数も20社を突破。藤田氏によると2017年の市場規模は前年の533億円から約2.5倍拡大し、1316億円まで膨らんでいるという。

ソーシャルレンディングは「銀行が融資しづらい」領域へ新しい資金を投じる仕組みとして期待を集めていて、近年は古民家再生や再生可能エネルギー発電施設の開発などの目的で利用が増加。不動産情報サイト「LIFULL HOME’S」を提供するLIFULLなど参入を表明している大手企業も複数あり、今後も市場の拡大が見込まれている。

分散投資の支援に向けて3つの軸でサービスを提供

そんなソーシャルレンディング事業者の動向をわかりやすく整理したサイトとして始まったのがクラウドポートだ。事業者の横断比較サイト(現時点で23社掲載)と専門ニュースサイト「クラウドポートニュース」に加え、2017年10月にポートフォリオ管理ツール「マイ投資レポート」の提供を開始。

利用者数も増加傾向にあり、現在国内でアクティブなソーシャルレンディング投資家のうち約7割が毎月利用するサービスになっているという(各事業者へのヒアリングや同社でのユーザーアンケート、および公開データを元に同社で推定したもの)。

「ソーシャルレンディングは複数の事業者やファンドへ分散投資をしている人が多く、事業者だけで20社以上もあるとなると比較検討が大変。そのため玄人の人を中心に比較サイトや資産管理ツールを定期的に活用いただいている。一方でクラウドポートニュースを中心に、初心者の方にも使ってもらえることが増えてきた。(リリースから約1年で)少しずつソーシャルレンディングのインフラ的な存在になれているという実感はある」(藤田氏)

クラウドポート利用者の平均保有口座数は6つ。現在投資中のファンド数についても約40%のユーザーは11ファンド以上だというから、確かに投資状況を一覧できるツールや比較サイトのニーズは高そうだ。

クラウドポートでは今回調達した資金をもとに組織基盤を強化。サービスの改善を図るとともに、新サービスのリリースも予定しているという。

「ソーシャルレンディングはミドルリスクミドルリターン。株式やFXほど難しくなく安定的に運用できるのが特徴だ。もともと忙しいサラリーマンや主婦でも始められるような、新たな資産運用の選択肢が必要だと思い(クラウドポートを)始めた。とはいえ絶対に損失が発生しないとは言えないし、ファンドや事業者を分散することも大切。そのための負担や手間を減らし『投資家が分散投資をしやすくするための環境』を整備していきたい」(藤田氏)

写真左からクラウドポート代表取締役の藤田雄一郎氏、共同創業者の柴田陽氏。藤田氏はソーシャルレンディングサービス「クラウドバンク」の立ち上げに携わった人物。一方の柴田氏は「スマポ」など複数サービスの立ち上げ、売却経験のある連続起業家だ。