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オンラインコース

Teachableが、あらゆるオンライン教育コースを真のビジネスに変えるツール作りを目指して、400万ドルを調達

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オンライン教育コースはあらゆる種類の業界や専門分野で爆発的に展開されているが、それらのコースは結局Udemyなどのプラットフォームに行き着くことになる。しかしAnkur Nagpalにとって、それは真のビジネスを構築する方法とは思えなかったようだ。

それこそがNagpalがTeachableを始めた理由である。これはCourseraやUdemyのような単なるプラットホームを超えて、教育を軸にビジネスを構築したい専門家たちが、全体的なオンライン教育スイートを構築することを支援するプラットフォームだ。ニッチな専門知識を扱うには、Courseraのようなシンプルなマーケットは力不足なことがあり得るとNagpalは言う。また、そのような分野の専門家たちは ―― たとえマインドフルネスや風水であったとしても ―― その教育コースから年数千ドル以上のお金を稼ぐことができるようになるべきだと語る。Nagpalは、既存の投資家であるAccomplice VenturesとAngelListの共同創業者であるNaval Ravikantから、さらに400万ドルの資金を調達したことを発表した。

「これまでは、もし教育コースを提供したければ、それらをマーケットプレイスに置くか、(ブランドやドメイン名、その他すべてが自由になる)自分自身のウェブサイト上に置くことができました。しかしそれを簡単に行う方法はなかったのです」とNagpalは言う。「Amazonに物理的な商品を出品することと、あなた自身の店舗を持つことは違っています。Udemyで数千ドルを得ることはできるかもしれませんが、自分のコースを10ドルから15ドルで販売していては、継続可能なビジネスとはなりません」。

とはいえ、今回の資金調達は、今年の第4四半期には利益を出すことが期待されている同社の評価額が、1億3400万ドルに達したことを受けてのものである。現在Teacheableには、12万5000のコースで学ぶ1000万人の学生がおり、プラットフォームを月額サブスクリプションで利用している1万2000人の講師たちがいる。Nagpalは、今年の売上高が2億ドル以上になることを目指していると語る。2015年に500万ドルだった売上が、2017年には9000万ドルに急増したことを考えると、これはそう無謀な数字ではないだろう。

初期のころのTeachableでは、講師たちの提供するコースはマーケティングあるいはプログラミングに集中していた。当時はRubyやPythonのようなスキルの価値が急上昇していたため、そうしたテーマにまつわる多くのオンライン教育コースが立ち上がっていたのである。しかしその後、Teachableはニッチなスキルセットを持つ講師たちが、堅実な教育コースを作成できるプラットフォームに成長した。そうした講師たちが既に動画のようなすぐに使えるコンテンツを持っていた場合には、独自のドメインを立ち上げ、運用を始めることがわずか数時間で可能である。Teachableは、月額料金はなく各取引に対する少額の課金を行うプランから、オンラインドメインを管理できる最高月額約299ドルの有料サブスクリプションに及ぶ、複数のプランを提供しているが、これらはコースを始める場所を検討している潜在的な様々な講師たちにアピールするようにデザインされている。

「私たちの、トップ10人から20人の講師たちを見ると、特に成功する分野は決まっていませんね」とNagpalは言う。「(そうした人気のコースは)プロフェッショナルスキルとか、楽器の演奏を学ぶとか、ドローンを操縦するとか、あるいは財政強化法などなど…ほとんどパターンはみられません。

そして、これらのコースは、例えばUdemyなどで見られるような、受講生が払う月額49ドルのサブスクリプションでひとまとめにされるようなコースではないのだ。たとえば風水のような非常に特殊なコースでは、100ドル以上のコストがかかる場合がある。しかしここでの基本的なアイデアは、とても価値のあるセミナーを提供することで、深く学びたいと願う生徒たちが、最高のコンテンツを得るために、Udemy以上のコストを喜んで支払うというものなのだ。Teachableが狙うのは、講師たちが現在他のマーケットプレイスに提供しているような種類のコンテンツの登録を簡単にすること、そして講師たち自身が独立したオンライン教育コースを素早く立ち上げて運用することができるようにすることだ。

取引単位で課金する月額無料プランは、少くとも潜在的講師たちの興味を惹き付けるものだ。そしてTeachableはそうした潜在的講師たちに、この仕組みに対してもっと強い興味を持ってもらえるように、ワークショップも主催している。こうすることで講師たちがより多くの生徒たちを集めることができるように、より強力なツールキット(より進んだレポートや、優先的プロダクトサポート)へのアクセスを求めて、月額課金を始めて貰いたいと思っているからだ。同社はあまり有料マーケティングには力を入れていない、なぜならNagpalが「それはあまり効果がない」と語り、口コミとアフィリエイトに主に集中しているからだ。

「マーケットプレイスに出ているコースは、効果的に商品化されています」と彼は言う。「受講者はトップレートのコースを受講しますが、それとは別に最初に提供されたコースであるということも2番め3番目に劣らず価値があります。私たちのプラットフォーム上で、Ruby on Railsのコースを履修している人がいるとすれば、それはおそらく専門家を1年にわたってフォローしてきたからでしょう。受講者が購入しているのは実は商品ではありません。その専門家との関係なのです。彼らのコンテンツはより貴重なのものなのです。全ての売上はそのようにして講師を通してもたらされるのです」。

ところでNagpal個人は、Facebook Platformの初期の時代に、性格診断や本当にシンプルなフラッシュゲームのような、沢山の「悪い」Facebookアプリを開発していたのだと言う。Facebook Platform上での利用者の振る舞いを覗き見するような、そうした初期の仕事は、今では大きな論争の種になっている。Facebook Platform上の単純なアプリを通して、最大8700万人の個人データーの漏洩につながった政治調査会社ケンブリッジ・アナリティカ事件の後、Facebookが直面している大規模なプライバシースキャンダルのことを考えて欲しい。しかしNagpalによれば、現在データの宝庫のように見えるものは、その当時はビジネスに有益なものだとは全く考えられていなかったのだと言う。

「私たちはそうしたデータをある程度持っていましたが、私たちにとってそれはゴミであり、決して保存することはありませんでした。それは単なるノイズに見えていたのです」。

Nagpalによれば、Teachableの最大の課題は、講師たちに実際に講師として留まり続けたいと確実に思わせることなのだと言う。月額無料のプランは、講師たちにまずは始めさせる役割は果たすかもしれない。しかし講師たちは単に講師で居続けることにやがて飽きてしまうだろう ―― それがTeacheableであろうと、Udemyのようなマーケットプレイスであろうと。Nagpalは、本当の競合はYouTubeやその他の、コンテンツクリエイターたちの時間を奪い合うプラットフォームなのだと言う。Teachableは、彼らを逃さないために、単なる教育コースだけではなく、コーチングやサービス提供のようなコンテンツも展開したいと考えている。そのことによっても、Courseraのようなマーケットプレイスよりも先行することが可能になり、やがては講師たちにTeachable上でオンラインビジネス全体を構築する機会を促すことになるだろう。

「例えばSkillshareのようなプラットフォーム上で最高給を得ているインストラクターよりも、多く稼ぐ人たちが毎月50人ずつ増えています」と彼は言う。「それによってビジネスの持続可能性が大きく変わってきます。10ドルのコースを売って生計を立てることは本当に困難ですが、私たちのプラットフォームでは、平均的な価格は100ドルに近く、その結果本当に良いコンテンツを作成するために再投資が行われるのです。私たちは講師たちのほとんどが、単にコースを販売するだけではなく、複数の収入源を持っていることに気付いています。そうしたもの全ての課金機能を提供できるかどうかを、現在試行している最中です。それによって、私たちのネットワークへ留まって貰う力を増すことができるでしょう」。

Teachableはまた、Shopifyの創業者Tobias Lutke、Weeblyの創業者Chris Fanini、Lynda.comのCEOであるEric Robison、Getty Imagesの創業者Jonathan Kleinといった、小規模な投資家たちの参加も受け入れている。

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(翻訳:sako)