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AI人材プラットフォーム目指す「Aidemy」が9200万円を調達、教育サービスを皮切りに法人向けの新事業も

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アイデミーのメンバー。前列中央が代表取締役CEOの石川聡彦氏

AIプログラミング学習サービス「Aidemy」を提供するアイデミーは5月10日、UTEC(東京大学エッジキャピタル)および9名の個人投資家を引受先とする第三者割当増資により、総額約9200万円を調達したことを明らかにした。

今回のラウンドに参加した個人投資家は、千葉功太郎氏、安藤祐輔氏、ユーザーローカル代表取締役の伊藤将雄氏、ウルシステムズ代表取締役の漆原茂氏、キープレイヤーズ代表取締役の高野秀敏氏、popIn代表取締役の程涛氏ら。アイデミーでは調達した資金を元に組織体制を強化し、B2B事業の拡大や学習コンテンツの拡充、2018年8月に予定している海外展開の準備を進めていく方針だ。

なお同社は2017年の6月にSkyland Venturesとファクトリアル代表取締役社長の金田喜人氏から、同年11月にUTEC、ペロリ創業者の中川綾太郎氏、クラウドワークス取締役副社長COOの成田修造氏から累計で約1700万円を調達している。

現役エンジニアも使うAIプログラミング学習サービス

Aidemyはディープラーニングや自然言語処理など、AI関連の技術を学べるプログラミング学習サービスだ。実践重視で実際にコードを書きながら学んでいくスタイルを採っていて、学習は全てブラウザ上で完結。特別な環境を用意することなくすぐに始められる。

プログラミング学習サービスと言えば、プログラミング未経験者や初学者のユーザーが多いイメージがあるかもしれない。そんな中でAidemyの特徴は現役のエンジニアが多く使っているということ。エンジニアと言ってもIT、機械、ケミカルと幅広いポジションのユーザーがいるそうだが、ほとんどが日常業務にAIを活用したいという目的で参加しているそうだ。

この辺りは先日TechCrunchでも紹介した通りで、2017年12月のリリースから約100日で1万ユーザーを突破。現在は16のコースを提供していて、ブロックチェーンなどAI以外の先端テクノロジーを学べる講座も始めた。

2018年4月からは有料プランをスタート。現在は新規コンテンツの開発と並行して6月にリリース予定の法人向けサービス「Aidemy Business」や、8月に公開を予定する海外版の準備を進めている。

キャリア支援やシステム開発支援など法人向け事業も強化

ここからはアイデミーの今後の展望についてもう少し紹介したい。先に言ってしまうと、アイデミーが目指しているのは「AIプログラミングサービスを入り口としたAI人材プラットフォーム」(石川氏)だ。

もし「プログラミング学習サービス」を軸に事業を広げていくのであれば、対応するジャンルやコースを増やしたり、最近増えている小・中学生向けのサービスなど、セグメントごとにサービスを提供することも考えられる。ただアイデミーの場合はそうではなく、「AI人材、AI技術」を軸にキャリア支援やシステム開発支援といった法人向けの事業を含め、事業を拡大していく方針だ。

「(個人向けの)プログラミング学習サービスは引き続き力を入れるが、それだけでは自分たちが目指す事業規模には届かないと考えているので、今後はB2B事業に本腰を入れていく。まずはすでに6社への導入が決まっているAidemy Businessを皮切りに、AIエンジニアの紹介事業や企業のAI開発を支援する事業にも取り組む。長期的にはエンジニア向けのPaaS(Platform as a Service)も提供していきたい」(石川氏)

人材紹介事業については2018年夏頃、開発支援事業については2018年末頃を目処に開始する計画。PaaSの提供に関しては2019年以降の予定で具体的な中身は今からつめるそうだが、AIアプリケーションのデプロイを簡単にするツールを想定しているという。

「イメージとしてはAIに特化したHerokuのようなツール。今後コンピュータサイエンスや機械学習の専門家ではない人も、AIの開発に携わるようになっていく。(アプリケーションを公開するまでの)敷居を下げることで様々な分野におけるAIの開発をサポートしていきたい」(石川氏)

石川氏によると、今は個人向けのプログラミング学習サービスがきっかけとなってAidemy Businessを導入したいという問い合わせに繋がったり、B2Bの営業が進めやすくなったりと良い循環が生まれてきているそう。アイデミーでは今後も月に2コース、年間30コンテンツの作成を目指すほか、VTuberを起用した動画教材など新たなコンテンツ開発にも力を入れつつ、そこを入り口にさらなる事業拡大を目指す。