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Alchemist Acceleratorの最新デモデーの登壇者たち

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大麻農家のためのIoT活用ラボ、空中のドローンを視認するシステム、そして牛のインターネット(Internet of Cows)、こうしたものが、本日第18回Alchemist Acceleratorデモデーに出展している17のスタートアップたちの一部だ。ここでライブストリーミングされる今回のイベントは、企業向けのビッグデータとAIのスタートアップに重点を置いている。

本日午後3時(日本時間では5月18日朝8時)から、カリフォルニア州サニーベールの Juniper’s Aspiration Domeで、スタートアップたちは披露を行うが、もしコンピュータと牛の共通点を知りたい場合にはイベント全体をオンラインで視聴することが可能だ(なお記事の翻訳時点ではストリーミングは既に終了)。以下に紹介するのがステージ上でピッチを行うスタートアップたちだ。

Tarsier:Tarsierは、ドローンを検知するAIコンピュータビジョンを開発した。創業者たちは、このニーズにスタンフォードでMBAを取得中に気付いた。そのうちの1人は航空学のPhDを取得済である。世界ではドローンが増殖している。そして、刑務所、研究開発センター、公共の場所といった、侵入を許されない場所へ入り込みつつある。こうした空間を現在保護するには、重厚で高価な古臭い軍事機器が必要である。Tarsierはそれをソフトウェアだけで実現している。しかも安価である。このことから他社が参入できない市場にサービスを提供することができる。

Lightbox:小売業向け3Dの世界はセクシーだ。仮想試着、VR没入体験、ARKitストアのことなどを考えてみて欲しい。しかし、これらの経験を生み出すためには、数千ものプロダクトの3Dモデルを作成しなければならない。今日、アーティストたちはこのプロセスに精を出しながら、1日あたり数個のモデルを生み出している。Lightboxが狙っているのはこのプロセスにおける人間を不要にすることだ。ペンシルバニア大学ならびにスタンフォード大学の、コンピューターサイエンス卒業生のコンビは、彼らのアプローチを使えばアーティストを使うこと無く、正確な3Dモデルを生み出すことができると主張している。これまでに彼らは4万ドル分の予約を受けており、世界のプロダクトの全てをデジタイズしたいと考えている。

Vorga:大麻はビッグビジネスだ。現在70億ドル以上の売上があり、急速に成長している(訳注:現在米国の一部の州では大麻が合法化されている)。作物の品質と、農家の収入は、その中のいくつかの化学物質に大きく影響を受ける。農家は今日、外注のラボを利用して作物の化学組成の試験を行っている。VorgaはIoTプラットフォームを用いて、大麻農家にそうしたラボ機能を導入する。同社のCEOは化学物理学の博士号を保持し、以前は国防総省が大量破壊兵器がテロリストの手に渡るのを防ぐ作戦を支援していた。現在の彼女は、大麻農家たちが高収入を得ることを支援している。

Neulogic:Neulogicは、Walmart.comの製品検索のコア部分を率いてきた、コンピュータサイエンスPhDのコンビによって設立された。彼らは現在、アパレル産業が直面する2つの主要な問題を解決しようとしている:すなわち買い物客に厳選したインスピレーションを与えること、そして1回のオーダーでより多くの商品を売ることで、増大する顧客獲得コストを相殺することである。彼らのソリューションは、AIをファッションナレッジグラフと組み合わせて、オンデマンドで衣服を生み出すというものだ。

Intensivate:かつて人生はシンプルだった。企業は主に、請求書発行などの、機能駆動型アプリケーションのためにサーバーを使用していればよかった。現代のサーバーは、ビッグデータ、分析、そして洞察のために使われるものだ。Intensivateは、そうした変化に対応するためには、サーバーが新しいチップを導入する必要があると考えている。彼らは同じコストで12倍の性能を発揮する新しいCPUを開発していると言う。このようなハードウェアを成功させることは難しいが、このチームなら実現するかもしれない。チームには、CPUスタートアップQED(23億ドルで買収された)の元共同創業者兼CEOと、DECでAlpha CPUをのデザインチームに在籍していた並列計算のPhDなどが参加している。

Integry: SaaS企業は統合を実現するために大いなる努力を払っている。Integrityは、アプリクリエイターたちに、既に他のパートナーがいる統合マーケットプレイスを提供し、初めから彼らのサービスと一緒に動作するアプリを構築できるようにする。そのビジョンは、アプリクリエイターたちが数年あるいは数百万ドルを費やすことなく、たとえば独自のSlackアプリ風の機能を直接模倣できるようにすることだ。こうした統合はアプリの中で行われ外に出る必要がないために、利用率が大幅に上昇し、解約率は最大40%も削減されるとIntegrityは主張している。

Cattle Care:牛たちにAI動画解析を適用!Cattle Careは、酪農農家の収入を年間100万ドル以上増やし、同時に牛をより健康的にすることを狙っている。このプロダクトは、納屋の中の牛たちを、それぞれの固有の黒白のパターンで識別する。アルゴリズムが牛の歩行距離、他の牛とのやりとり、摂食パターン、その他の様々な要素を取り込んで、病気を早期に発見する。そうしたら、システムは農場の従業員にアクションを取る必要があることを知らせ、問題がその後解決されたか否かを確認する。

VadR:VR/ARは魅力的なコンテンツの不足問題に取り組んでいる。VadRはその原因が、クリエイターへの分析のフィードバックループが上手く回っていないせいだと考えている。このIIT-Delhi(インド技術研究所デリー)所属の3人のエンジニアたちは、時と共にスマートになり、作品の魅力を高めるためにどのようにコンテンツを変更すれば良いかに対する実行可能な洞察を提供する、機械学習アルゴリズムを開発した。

Tika:元Google社員の2人組は、エンジニアリングマネージャーがチームをよりよくマネージすることを支援したいと考えている。マネージャーたちは、TikaをAI支援を受けたアシスタントとして活用し、Slackを通してエンジニアリングチームと個別の会話を促進する。目標は、従業員のエンゲージメント上の問題をいち早く見つけて解決し、才能が立ち去ってしまうことを防ぐことだ。

GridRaster: GridRasterはAR/VRをモバイルデバイスに取り込もうとしている。問題は何か?AR/VRは計算集約型だ。そしてレイテンシ、帯域幅、そして負荷分散の失敗が、モバイルネットワーク上のAR/VRを台無しにしてしまう。ではその解決策は?Broadcom、Qualcomm、そしてTexas Instruments出身の3人のシステムエンジニアたちにとって、それはまず企業のユースケースに取り組むことから始め、負荷を減らすためのエッジクラウドを構築することだった。彼らは12の特許を持っている。

AitoeLabs:セキュリティのためのAIビデオ分析の話題が盛んであるにもかかわらず、AitoeLabsによれば、現在のソリューションは膨大な数の誤警報に悩まされており、多くの人間のがそれに影響を受けていると言う。創業者であるエンジニアリングトリオチームは、この問題を解決するために、コンテキストデータを秘密のソースとして、独自の深層モデルに混ぜ合わせた。彼らの技術を使うことで、人間による監視の必要性が6分の1に減るという。彼らは24万ドルのARR(年間収益)と100万ドル分のLOI(基本合意書)を手にしている。

Ubiquios:ワイヤレスIoTデバイスを製造する企業たちは18億ドル以上を浪費している。なぜなら不適切な組み込みソフトウェアの選択が市場への投入を遅らせ、製品をセキュリティと相互運用性の問題へ直面させるからだ。Ubiquiosワイヤレススタック(一連のワイヤレス機能ソフトウェア)は、ワイヤレスIoTデバイスの開発をシンプルなものにしたいと考えている。同社のスタックを使用することで、コストを最大90%削減し、市場投入までの時間を最大50%短縮できると主張している。Qualcommはパートナーの1つだ。

4me, Inc.:4meは、企業がITアウトソーシングプロジェクトを組織し、追跡する手伝いを行う。現在の従業員は16名で、顧客数は92社、そして毎年数百万ドルの収益を得ている。Storm Venturesの主導により、同社に対して165万ドルの投資が行われた。

TorchFi:Wi-Fiホットスポットにログインしたときに表示されるポップアップ画面を知っているだろうか?TorchFiは、それを待望のデジタル金鉱脈だと考えている。彼らの目標は、それをホットスポット所有者にとっての販売チャネルへと転換することだ。彼らの最初の製品は、ログイン画面をホテルやレストランの注文画面に変換するデジタルメニューである。Ciscoは彼らを、そのMerakiホットスポットで配布する20のアプリケーションの1つに選んだ。

Cogitai:16人のPhDたちで構成されるチームは、継続学習(continual learning)と呼ばれるより強力なタイプのAIの先駆けとなりたいと考えている。創業者は、この分野の始祖たちであるが、その中にはテキサス大学オースチン校とミシガン大学の教授たちも名を連ねている。私たちが一般にAIと考えるものとは違い、CogitaiのAIは、まるで子供のように経験から新しいスキルと知識を身につけるように作られている。今年既に200万ドル分の予約を受け、500万ドルの資金調達を達成している。

LoadTap:オンデマンドのトラック運送アプリが流行っているが、LoadTapは自分たちはそうしたものの1つではないと主張している。Appleのソフトウェアアーキテクトと、トラック運送が家業であった背景を持つ創業者も参加するこのチームは、事前審査済みトラック運送会社たちに閉じた世界と仕事をすることを好む荷主たちのための、SaaS専用ソリューションである。LoadTapは、AIと予測分析を使用して、荷主と運送会社とのマッチングを自動化する。彼らのARRは現在9万ドルだが、収益は毎月50%ずつ増加している。

Ondaka:Ondakaは、石油とガス業界から始めて、産業情報を視覚的に表現するための、VRのような3Dプラットフォームを構築した。これらの産業の顧客に対して、このプラットフォームは、リアルタイムのIoTデータ、運用および作業現場の安全性の問題、そしてシステムの信頼性を理解するためのより良い手段を提供する。この製品は2カ月前に発売され、既に3社の顧客と契約を結んでいて、ARRは6桁(数十万ドル規模)に達すると予想されている。彼らは35万ドルの資金調達を行った。

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(翻訳:sako)