カスタマーサクセス
HiCustomer

カスタマーサクセス管理ツールのHiCustomerが総額6000万円の資金調達

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前列右がHiCustomer代表取締役の鈴木大貴氏

サービスの定額化が加速している。SaaSの普及により企業向け製品の多くはサブスクリプションモデルを採用するようになり、個人向けのサービスも定額制のものが増えてきた。

音楽はSpotify、映画はNetflixとAmazon Prime Video、読書はKindle Unlimited…僕の生活も定額化されつつある。最後にタワーレコードを訪れたのはいつだっただろうか。

世の中がそのようなシフトを迎えている中、SaaSを始めとするサブスクリプション経済の興隆の重要性にいち早く注目していたと自負し、「HiCustomer」というカスタマーサクセス管理ツールを開発しているのがHiCustomerだ。

カスタマーサクセスを簡単に説明すると、顧客の潜在的な悩みに対し積極的にアプローチし、解決すること。顧客からの問い合わせを待つ受動的なカスタマーサポートとは異なり能動的に対応を行うのが特徴だ。顧客によるサービスの断続的利用が不可欠なサブスクリプションモデルにとってカスタマーサクセスは特に重要だと言えるだろう。

同社いわく、2018年4月にクローズドβ版をリリースして以来、100社以上が利用事前登録を行ったという。導入済み企業として、アライドアーキテクツ、スクー、Wovn Technologiesなど、法人向けサブスクリプション事業を営む企業を挙げている。

そんな同社が7月4日、500 Startups Japan、BEENEXT、アーキタイプベンチャーズよりシードで総額6000万円の資金調達を実施したと発表。同社に外部資本が入るのはこれが初めてだ。

HiCustomerはサービスの利用状況に応じて顧客をスコアリングするツールだ。解約兆候を検知し、顧客の意思決定前にフォローアップすることで売上の低下を予防することができる。一方、サービスをフル活用しているファン層を特定することでアップセルやクロスセルのコミュニケーションもスムーズに行うことが可能だ。

一般にはまだ公開されていないが、ダッシュボード機能を提供するサービスとなっており、活動・利用頻度や満足度などをもとに顧客のプロダクトとの関係性を「Good」「Normal」「Bad」といったステータスで表示することができる。

代表取締役の鈴木大貴氏は「フリートライアル、オンボーディング、契約更新前、みたいに、カスタマーが自分たちのプロダクトとのライフサイクルにおける今どこにいるのか、絞り込んで見れる」ことが同サービスの強みだと語った。

例えば「オンボーディングだと使い始めてから日が浅く、定着させるために利用開始してから一ヶ月以内でこの設定まで終わっていないと使っていかなくなる可能性が高くなるので、コミュニケーションをしよう」と判断できる、と同氏は説明した。

「お客さんに買ってもらうというだけでなく、ちゃんと活用してもらうことができないとSaaS系のサブスクリプションサービスはどんどん顧客基盤を失うことになる。なのでこのプロダクトの開発に踏み切った」(鈴木氏)

同社は2018年の秋にも同サービスの改良版を本格販売することを予定しており、初年度は100社への導入を目指すのだという。今回の資金調達をもとに開発体制を強化・人員を増やす、と鈴木氏は語った。