FacebookとTwitter、イランとロシアの関与が疑われる数百ものアカウントを削除

次の記事

ティム・クックCEO、約500万ドルのアップル株を慈善団体に寄付。将来ほぼ全財産を寄付する予定

Facebook は“不審な動き”があったとして数百ものアカウントやページを削除した。こうしたアカウントやページのネットワークは表面上は独立した体裁をとっているが、実際のところはロシアやイランの中央がコントロールしている。これらアカウントのいくつかは1年も前に確認されていた。

Facebookのサイバーセキュリティ政策責任者Nathaniel Gleicherの投稿によると、同社は主に3つのネットワークについてモニターし、セキュリティ会社FireEyeの助けを借りながらまとめる作業を行なった。このまとめについてはFireEyeが別途、分析を明らかにしている。

注目すべきは、今回削除されたもののほとんどが今年行われる中間選挙の操作にフォーカスしているのではなく、幅広い話題や明らかな目的を扱っているということだ。共通するテーマは政治的世論を動かすことで、これはオハイオ州にとどまらない。

たとえば、あるページは移民が起こす暴力について注意を喚起しようとしている団体と称している。しかし実際はこのトピックで世論を操作しようと企んでいる影の大きなグループがページを運用している。このネットワークをたどっていくとイランにつながるようで、FireEyeの言葉を借りると、“イランにとって都合のいい特定の米国のポリシーや、反サウジ、反イスラエル、親パレスティナのテーマ”を含む宣伝をしている。

Facebookがまず指摘したネットワーク“Liberty Front Press”はFacebook上に74ページ、70アカウント、3グループを、Instagramには76アカウントを有していた。Facebookのとあるページには15万5000人のフォロワーが、Instagramには4万8000人のフォロワーがいた。こうしたページは通常、中東に関する政治的な意見を展開していて、ごく最近になって米国にも対象を広げた。彼らは2015年1月から今月までの間に広告に6000ドルを費やしている。

このネットワークに関係する別のネットワークではまた、サイバー攻撃やハッキングに関与していた。そのネットワークのFacebookでの12ページと66アカウント、Instagramでの9アカウントはニュース機関を装っていた。

3つめのネットワークは、2011年からアカウントを開いている。中東でもコンテンツを扱っていて、中東そして米国と英国の政治問題について扱っていた。168ページ、140ものFacebookアカウント、そして31のInstagramアカウントを有し、最大のネットワークだった。思い出した読者もいるだろうが、ロシアのIRAアカウントの削除はたったの135だった(本格的な調査ではもちろんこの数字はさらに大きなものだった)。

このネットワークはFacebookで81万3000ものフォロワーを、Instagramでは1万ものフォロワーを抱え、2012年から今年4月にかけて広告に6000ドルを使っていた。お気づきだろうが、これはFacebookが“不審な動き”があるとして調査対象となっていたネットワークから広告収入を得ていたことを意味する。この点について私はFacebookに説明を求めているーおそらく、このネットワークに調査対象となっていることを気づかれないようにするための措置だろう。

興味深いことに、このネットワークは25ものイベントを主催していた。これは、多くの人が暗い部屋にこもっていくつものペンネームやフェイクアカウントを使って投稿していただけではないことを意味する。こうしたページのために人々が現実世界のイベントに参加していたというのは、すなわち、こうしたアカウントがいくつかの機関のための自作自演であったにもかかわらず、実在するコミュニティを支援していたことを示唆している。

TwitterはFacebookの投稿の直後に、イラン発信の“組織的な操作”が疑われるとして284のアカウントを削除したと発表した。

このイランのネットワークは必ずしもイラン政府が関わっていると断定されるものではないが、当然のことながらまったく不当というわけではないことを意味する。しかしFacebookはまた、“米国政府が以前、ロシア軍情報局と特定したソースに関係する”ページやアカウントを削除していることも明らかにした。

こうしたアカウントの数や特性といった詳細は語られていないが、アカウントの活動としてはシリアやウクライナの政治問題にフォーカスしている、と明らかにしている。投稿では「これまで、こうしたアカウントが米国をターゲットとした様子はない」としている。しかし少なくとも出どころは明らかだ。ロシアだ。

これは、オンライン上での意図的な情報操作が米国だけを対象とするものではない、という訓戒となるはずだ。どの国でも、特定の考え方や言い分を広めることで何かを得ようとするとき、利用可能なあらゆるプラットフォームを介したプロパガンダを目にすることになるのだ。

上院議員Mark Warner(民主党、ヴァージニア州選出)は今回のニュースを受け、要約すると「 I-told-you-so(だから言ったのだ)」というコメントを出している。

「ソーシャルメディアの巧妙な操作問題は、サンクトペテルブルクの1社に限定されるはずはない、と何カ月にもわたり主張してきた。そして事実は疑う余地もない」と声明で述べている。「我々は今日、イランが2016年からクレムリンの手法を真似ていることを知った。Facebookがこうした悪のプラットフォームを除外するために次のステップに進むことを期待する一方で、明らかにさらなる対策を取る必要がある」。

Warnerは、Facebook、Twitter、そしてGoogleの幹部が証言する、9月5日に開かれる上院情報特別委員会の公聴会でこの問題を提起するつもりだ、と述べている。

イメージクレジット: Bryce Durbin / TechCrunch

[原文へ]

(翻訳:Mizoguchi)