Pew Research Center

米国のティーンエイジャーの大多数はスマホ使用を自制しつつある

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子どもの端末の使用について懸念しているのは親だけではない。Pew Research Centerが今週発表した調査結果によると、米国のティーンエイジャーのは、スマホ、そしてソーシャルメディアのような中毒性のあるアプリの過度な使用を自ら制限しようとしているようだ。ティーンエイジャーの54%がスマホに時間を使いすぎだと感じていて、52%がさまざまな方法でスマホの使用を制限しようとしている、と答えている。

加えて、57%がソーシャルメディアの使用を、58%がビデオゲームの使用を制限しようとしているという。

ある程度年齢のいった子どもたちがスマホの使用をうまくコントロールできていないという事実があるが、これは親の責任でもあり、また中毒性の強いデバイスを展開しているテック企業も責任を負う。

何年もの間、スマホの適切な使用(本来はそうであるべきだったのだが)を呼びかける代わりに、アプリの開発元はスマホの中毒性を最大限利用してユーザーに絶えず使用を促すノーティフィケーションを送り続けてきた。テック企業はむしろ、ユーザーがアプリを立ち上げるたびにもっと使いたい、とドーパミンが出るように心理的トリックを使って仕向けてきた。

デバイスメーカーはこうした中毒性が大好きだ。というのも、デバイスの販売に加え、アプリの売上やアプリ内課金が収益につながるからだ。だからこそデバイスメーカーは、デバイスの使用を制限するより、ユーザーの注意をひくようなツールをアプリ内に取り込んできた。

スマホ中毒となったティーンエイジャーの場合、往々にして彼らの親もこのシステムの犠牲になっていて、子どもたちを手助けすることはできない。

そして最近になってテック企業はようやくこの問題に腰を上げた。GoogleやAppleは、スクリーンタイムをモニタリングしたりコントロールしたりする機能をモバイルOSに導入し、ドーパミンドラッグディーラー的な存在であるFacebookInstagramYouTubeも利用時間のリマインダー機能や、どれくらいの時間を費やしているかがわかる機能の搭載を始めた。

悪影響を及ぼす可能性のある悪しき習慣から米国の子どもを守るという意味で、そうしたツールの導入は遅きに失した。

Pewのレポートでは、ティーンエイジャーの72%が朝起きたらすぐにスマホに手を伸ばし、10人中4人がスマホがないと不安を感じる。56%がスマホがなければ寂しさや焦燥感、不安を感じ、51%が会話をしている時に両親がスマホに気をとられていると考えている(親の72%が、ティーンエイジャーの子どもと話す時にスマホに気をとられるのは事実だ、と答えている)。そしてティーンエイジャーの31%が、スマホがあることで授業中に気が散るとしている。

こうした問題には、スマホはもはや贅沢品ではないという事実も絡んでいる。米国のティーンエイジャーのほとんどがスマホを所有していて、45%が常にインターネットにつながっている。

家庭で子どもにバランスのとれたデバイスの活用方法を教えるのに失敗している現状にあって、唯一明るいニュースは、近頃のティーンエイジャーがこうした問題を認識しているということだ。

ティーンエイジャーの10人中9人が、ネットのしすぎは良くないと考えていて、うち60%が大きな問題ととらえている。また、41%はソーシャルメディアに時間をかけすぎだと認識している。

加えて、一部の親も同様に問題視し始めていて、57%がティーンエイジャーの子どもにスクリーン使用の時間制限をセットした。

現代におけるインターネットは、決して多くの時間をさくべきではないような、有害な場所になり得る。

レポートでは、スマホで最も行われているものがソーシャルネットワーキングであることが示されている。

しかしこうしたネットワークの多くが、ひどくなるかもしれないということを想像できないような若い男性によって作られている。いじめやハラスメント、脅し、意図的な誤報などを防ぐようなしっかりとしたコントロールの構築が初めから欠けている。

その代わり、問題が深刻になってから対策付け加えられてきた。これについては、あまりにも遅すぎた、との指摘もある。オンライン上の虐待、偽情報、コメントスレッドでのバトル、10代の自殺集団虐殺といった重大な問題などにソーシャルメディアは関係している。

スマホやソーシャルメディアがもたらす恩恵を手放すことができないのであれば、少なくとも現在において我々はそうしたものの使用をモニターしたり節度あるものにするしかない。

幸いにも、今回の調査ではこうした問題が若いユーザーの間で認識されていることがわかった。おそらく若いユーザーの何人かは将来何かしら行動を起こすだろう。上司、親、エンジニアといった立場になったとき、新たなワークライフポリシーを思案し、新たな家庭ルールをつくり、そしてより良いコードを書くことができるはずだ。

イメージクレジット: CREATISTA / Shutterstock

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(翻訳:Mizoguchi)