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サウジ記者の失踪事件、Appleウォッチに注目集まるが手がかりにはならないかもしれない

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サウジアラビアのジャーナリスト、Jamal Khashoggiが失踪した事件を調べている警察当局は、失踪前のKhashoggiの健康データや位置情報を入手しようと同氏が身につけていたAppleウォッチを探している。しかし、TechCrunchが新たに入手した情報では、ウォッチがそれらデータを示すのは無理かもしれない。

サウジで生まれ米国に居住し、そしてワシントンポスト紙のコラムニストであるKhashoggiは先週、伝えられているところによると、結婚に関する書類を取得するためにイスタンブールにあるサウジ総領事館に入った後に行方不明になった。Khashoggiが結婚するはずだった女性はKhashoggiのiPhoneを持って総領事館の外で待っていた。

Khashoggiは総領事館から出てくることはなく、捜査が行われている。確認はされていないが、Khashoggiは総領事館の中で殺害されたと伝えられている。ワシントンポスト紙は、サウジのムハンマド・ビン・サルマン皇太子がKhashoggiをサウジにおびき寄せて拘束しようとしていた工作の通信を米国が傍受した、と報道している。

Khashoggiはサウジアラビア政府に対し批判的だった。同政府はKhashoggiの失踪への関与を否定している。

水曜日、ロイターはトルコ高官の話として、捜査当局はKhashoggiが総領事館に入るときに身につけていた黒いAppleウォッチを探している、と伝えた。Appleウォッチが収集したデータにより、Khashoggiの心拍などの健康データ、位置情報、その他手がかりを得られるのではないか、ということらしい。

ロイターによると、トルコ側はウォッチを保有しておらず、失われたか、破壊されたか、またはサウジ当局の手中にあるかと推測される。

TechCrunchのスタッフがいくつかのフォトライブラリーやソーシャルメディアを探し回り、ウォッチのクラウンに見られる赤いドットから第3世代と思われるAppleウォッチをつけているKhashoggiの画像を見つけた。2017年モデルはオプションでLTE通信機能がついていた。

Jamal Khashoggi in Istanbul, Turkey in May 2018 wearing a third-generation Apple Watch. (Image: Al Sharq Forum/Twitter)

しかしたとえKhashoggiがそのモデルを手首につけて総領事館に入っていたとしても、第3世代Appleウォッチはトルコではセルラー通信をサポートしていない。なので、事実上、彼の健康データが総領事館の外にあった彼のiPhoneもしくはAppleのサーバーにシンクされていたチャンスは除外される。

また彼のウォッチが総領事館内のWi-Fiネットワークに接続したり、領事館の外にあったiPhoneとBluetoothで接続できる範囲にあったというのは考えにくい。

いずれにせよ、もしKhashoggiのウォッチの健康データが、彼のiPhoneとシンクしていたかもしれないAppleのiCloudへと無線で送られていたとしても、そのデータは彼のパスコードによってエンドトゥーエンドで暗号化されている。

Appleでさえーもちろん司法当局もーこのデータにはアクセスできず、これは消息の手がかりがiPhoneの中にあるだろう、ということを意味する。

スマートウォッチやフィットネストラッカーが行方不明者を見つけたり起訴内容を固めたりするのに当局の役に立ったという例がいくつかある。ウェアラブルは身につけている人の運動や行動を追跡するが、そのデータは多くの場合がクラウドに送られ保存される。データは往々にして司法当局によって入手される。これについてはプライバシーのリスクを懸念する声もある。


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(翻訳:Mizoguchi)