高齢者を家族や社会と繋げる“コンパニオン”ロボット「ElliQ」日本参入へ

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イスラエルに拠点を持ちカリフォルニアにもオフィスを構えるIntuition Robotics(インテュイション・ロボティクス)は11月27日に開催されたジャパン・イスラエル・イノベーションサミット2018にて日本市場参入への意向を示した。

Intuition Roboticsは2016年に設立されたスタートアップだ。同社は高齢者のお友だちロボット(active aging companion)「ElliQ(エリーキュー)」を開発していることで知られている。2019年には日本市場に参入し、2020年には日本向けにローカライズされたElliQの発売を目指すと同社CEOのDor Skuler氏はTechCrunch Japanの取材に対し話した。

Dor Skuler氏

「私たちの投資家の多くは日本人だ。これは偶然ではない。設立当初から日本でのパートナーを探していた。日本参入が私たちにとって大きなチャンスであるのは明らかだ。プロダクトも間もなく完成するし、そろそろ日本向けのローカライズを考えるべき時期になってきた」(Skuler氏)

なおElliQの北米仕様の発売は、2018年1月にベータが発表された際には“年内を目指す”としていたが少々遅れている様子。Skuler氏いわく「近日中に」アップデートされたスケジュールがアナウンスされるそうだ。

ElliQは専用タブレットと併用する対話ロボット。高齢者が簡単に友達や家族、そして世の中とコミュニケーションを取れるようにすることを目標としている。Amazon EchoやGoogle Homeなどのスマートスピーカーと何が違うのか。大きな違いはその特徴的な見た目以上に、受動的ではなく能動的である点だ。動画を見てもらうとわかるが、ElliQはユーザーに対し「写真が届いたけど見たい?」「投稿に返信する?」などと積極的に話しかけたり、薬の時間や外出の予定をリマインドする。Skuler氏はElliQを「アシスタント」ではなく「コンパニオン」と呼んでいた。

デザイン的にはピクサー作品の冒頭に出てくるあの電気スタンドみたいな感じ。Skuler氏はそのルックスにとても強いこだわりがあるようで、ヒューマノイドは「ファンタジーでしかない」と切り捨てていた。

平成30年版高齢社会白書によると、2017年、日本の人口の27.7%が65歳以上、13.8%が75歳以上。平均年齢は2016年現在、男性は80.98年、女性は87.14年だが、同調査によると2065年には、男性は84.95年、女性は91.35年となり、女性は90年を超える見込みだ。また、日本では65歳以上の者のいる世帯は全世帯の約半分、単独世帯・夫婦のみ世帯が全体の過半数。この国ではElliQのようなプロダクトは特に活躍するのではないだろうか。

Skuler氏はElliQのローカライズに関して「このプロダクトは“直訳”するのは不可能なので、日本向けに“再考”する必要がある」と話した。

「個性もそうだが動き、例えば日本向けのものはお辞儀をしたり、状況に応じて60度、20度を使い分けるなどお辞儀の角度も重要となってくるのでは。他にも、ElliQには多くのユーモアが込められているが、ユーモアは直訳することはできない。冗談を言うよりも正確性のほうが日本では求められる可能性だってある」(Skuler氏)デザイン自体も変更する予定は?という問いに対しSkuler氏は「可能性は否定できない」と答えた。

2019年には日本で「オフィスを開き、チームを雇い、マーケット・リサーチを行う」予定のIntuition Robotics。Skuler氏は「ElliQは音楽やビデオなど多くのコンテンツを扱うため、日本でメディアやコンテンツプロバイダーとパートナーシップを締結していく必要もある」と話していた。