次世代プロエンジニアの養成所目指すTechBowlが資金調達、現役エンジニアが実践的な知見を伝授

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中央がTechBowl代表取締役の小澤政生氏

次世代エンジニアが実践的な技術を学べるサービスを開発するTechBowlは12月7日、XTechVenturesとペロリ創業者の中川綾太郎氏から資金調達を実施したことを明らかにした。詳しい調達額については非公開とされているけれど、数千万円規模になるという。

TechBowlは2018年10月19日に設立されたばかりのスタートアップ。代表取締役の小澤政生氏はサイバーエージェントの出身で、同社にてエンジニア採用の関西エリア立ち上げや新卒採用の責任者を務めた後、新たなチャレンジとしてTechBowlを創業している。

目指すはプロエンジニアの養成所

そんなTechBowlが現在準備を進めているのが「次世代を担うプロエンジニアの養成所」の立ち上げだ。大雑把に分けると社会人向けのプログラミング学習サービスの領域に含まれるだろう。

先日DMM.comが「WEBCAMP」を運営するインフラトップを買収したニュースを紹介したけれど、すでに近しい領域のサービスを展開するスタートアップはいくつか存在する。「TechAcademy」を展開するキラメックスや「TECH::CAMP」を運営するdivなどがその一例だ。

各サービスごとに押し出している特徴が異なるように、TechBowlにも独自のウリがある。それが業界の第一線で活躍する現役バリバリのエンジニアによる実践的なメンタリングとそれに紐づくカリキュラム、そしてキャリア支援だ。

小澤氏によるとTechBowlのターゲットとなるのは全くのプログラミング未経験者ではなく、若手エンジニアや自分でプログラミングを学んでいる人など一定の経験があるユーザー。彼ら彼女らに対して「現場で本当に役立つ実践的なスキルを伝授する」というのが同社の目指しているところだという。

「特に地方はそうだが、そのような人たちがオンタイムでアドバイスを求められる人がいない。実際の開発現場で使われているスキルや経験について聞ける人、学べる場所となるとなおさらだ」(小澤氏)

この課題を解決すべく、TechBowlではメンターとしてITベンチャーで働く社会人エンジニアのみを採用。現時点ですでに約50名が所属しているという。サービス自体はまだ正式リリース前で、今はメンターによるオンライン面談のみを試験的に提供。今後はここにオンライン教材やオリジナルコンテンツ、勉強会・交流会、キャリア支援といった要素を組み込んでいく予定だという。

「プログラミングをゼロから学べるというよりは、開発してみたプロダクトの具体的なフィードバックをもらえたり、サービスの新機能を開発する場合の作法を学べるなど、現場経験があるプロメンターだからこそできる実践的なアドバイスを受けられる場所にしたい」(小澤氏)

企業とのコラボでより実践的なレッスンを

現在開発中だという教材に関しても、プロダクトを実際に作ることを重視したカリキュラムにする計画。オリジナルの教材だけでなく、企業とコラボしたものも準備する予定で「ある企業で実際に提供しているサービスに近しいものを開発し、その企業のエンジニアがメンターとしてフィードバックするような仕組みを考えている」(小澤氏)という。

あくまで例えばの話として、カリキュラム内でFacebookのクローンのようなサービスやその一機能を開発し、Facebookのエンジニアがメンターとしてサポートするといったようなイメージだ。

TechBowlはスキルの習得だけでなく出口となるキャリア支援にも力を入れる方針とのことなので、先の例では優秀な成績を納めた場合、Facebookからオファーが来るというのもありかもしれない。今のところはユーザーは基本的に無料でサービスを利用でき、企業側からマネタイズをする予定だという。

「教材やメンターとの交流を通じてその企業のことを知れるメリットもある。今は新卒のエンジニアの場合、インターンか会社説明会にエントリーするかの2択が一般的。それとは別の新しい選択肢にもなり得るのではないか」(小澤氏)

現在参画しているメンターに話を聞くと「いろいろな企業のエンジニアがメンターとして力を合わせ、業界全体で次世代のエンジニアを育てていく部分に共感してもらえている」そう。自分の技術や知見を有効活用できる、誰かに教えることで自身の勉強にもなるといったことに加え、他のメンターとの交流をメリットに感じているエンジニアも多いようだ。

それもあって今後はメンターとユーザー、メンター同士やユーザー同士が交流できる機会も増やしながらコミュニティを広げ「ゆくゆくは次世代を担うエンジニアの卵が日本で1番集まっている場所を目指す」(小澤氏)計画だ。