心電図モニター

Apple Watchの心電図機能が使えるようになった

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【編集部注:原文は米国12月6日に掲載された】

ECG/EKGは新Apple Watchの最も賞賛された機能だ。そして最も提供が遅れた機能でもある。もちろん、こうした大事な健康機能は、正しい情報が得られなければならないというのは誰の目にも明らかだ。

watchOS 5.1.2アップデートに伴い、心電図機能がSeries 4でようやく今日から使えるようになった。これは重要な機能だーウェアラブルをより本格的な健康モニターとするのに道を切り開くものだ。

新機能はSeries 4にビルトインされたハードウェアのアップグレードで可能になった。Watch背面のクリスタルの中に埋め込まれた1対の電極と、デジタルクラウンだ。起動すると、この新機能は心臓の健康に関するいくつかの鍵となる要素をチェックする:Watchが受身的にバックグラウンドでモニターする不規則な心拍と、ユーザーが能動的にWatchのデジタルクラウンのエッジに指先をあてることで測定が可能になるECGだ。

もちろんこうした機能を利用できるようにするのは、アップデートされたソフトウェアをインストールするほどに簡単なものではない。当然のことながら、利用に至るまでには同意の長いプロセスがある。この2つの機能のためのオリエンテーションのプロセスは、数ページの長さがある。そこではAppleがいくらかの生体情報を集めていること、ウォッチは心臓発作を感知することはできないといった事実など重要な情報を繰り返し述べている。もしユーザーが心臓発作のようなものを感じたら救急車を呼ぶべきだ。

Apple Watchはもちろん医師に代わるものでもない。実際、余病をモニターする一つの手段にすぎない。スマートウォッチは救命する可能性があるもの、あるいは医療周辺デバイスとしてとらえられるかもしれないが、それは常に身に付けるモニターのような機能を有するからだ。結局のところ、激増するこうした種のウェアラブル以外で、我々の多くは医師の世話になるまで常にECGをモニターするという経験をすることはない。もしこの機能が事前に情報を分離することができれば、余病が大きな問題となる前にその存在を知らせることができるようになるかもしれない。

サインアップのプロセスは注意を促すものであって、エンドユーザーを情報で圧倒しようとしているわけではない。このバランスは難しいところだ。我々がこれまでに利用規約から学んだことといえば、あまりにも多くの情報というのは結局ユーザーの目を疲れさせて終わりとなる、ということだ。しかしApple Watchのこの機能の場合、適切に表示しなければ重大な結果につながる可能性がある。

知っておくべきいくつかの重要なポイント:

・心臓発作を感知することはできない(医師の診察を受けるべき)

・血栓や梗塞を感知することはできない(医師の診察を受けるべき)

・他の心臓関連の病状を感知することはできない(医師の診察を受けるべき)

・心房細動を常に測定していない

最後の点は、この新機能を区分する上で特に重要だ。心拍リズムの感知は機能に含まれるが、Watchは定期的に心房細動をチェックしていない。そこでECGアプリと指感知があるわけだ。心拍リズムの感知機能は、心拍モニターが異常ー心拍が飛んだり速くなったりーをとらえるめのものだ。異常が感知された場合、すぐに手首のデバイスにノーティフィケーションを送る。

その場合、ECGアプリを立ち上げ、腕をひざか机の上に置き、指先をデジタルクラウンに30秒間あてる。すると、待っている間、心拍のグラフをリアルタイムに表示する。正直、これには奇妙にも癒されるが、Appleは必要性がない場合にこの機能の定期的な使用は勧めていない。

試しに使用したとき、「このECGは心房細動を表してはいません」と表示された。これは、心拍が洞調律のパラメーター内に収まっていることを意味する。

ここにお馴染みWebMDからの引用:

心臓の役目は、血液を体中に送ること。本来通りに働いているときは定期的に安定したビートで血液を送る。これは正常洞調律と呼ばれる。しかしそうでないときは心房細動と呼ばれる不整脈を起こしている可能性がある。

ふう、一安心。医者を呼ばなくていい。しかし、それでも気分が悪ければスクリーン上に救急サービスに電話がつながるリンクがある。もし気分が100%の状態でなければ、症状を加えるところもある。Appleはデバイスで収集された情報を誰ともシェアしないと約束しているが、ユーザーはいつでも医師にみてもらうために情報をPDFとしてエクスポートすることができる。

この新機能導入にはテクノロジーの詳細が書かれたホワイトペーパーも伴っている。Appleではいつもの透明性のためのもので、Appleは当然のことながら可能な限りテクノロジーについて正直であろうとしている。ホワイトペーパーには、この機能を一般リリースするためにどんなことを行ってきたのかについて詳細に述べられている。

Appleは、不整脈と診断されたことのある人が全体の15%を占める、2000人を対象とした前臨床試験を実施した。そして、そのうちの600人を対象に、心房細動を確認する臨床試験を行った。

循環器専門医による12誘導心電図の心拍分類が、ECGが収集されたと同時にECGアプリで行われる心拍分類と比較された。ECGアプリでは、心房細動と分類する精度は98.3%で、洞調律の分類精度は99.6%だった。

Appleはまた不整脈ノーティフィケーションを確認するのにも同様の試験を展開した。「Apple WatchとECGパッチの両方を同時につけた被験者のうち、おおよそ80%がECGパッチで心房細動が認められた時にノーティフィケーションを受け取った。そして98%がECGパッチで関連した不整脈を感知した時にノーティフィケーションを受け取った」と書いている。

試験に加え、Appleはこのプロダクトがこうした製品に望まれる厳しいスタンダードに見合うものかどうか、という点を多くの医師に確かめてもらった。

研究についての詳細な情報は、Appleのパートナーであるスタンフォード大学が今月初めに発表した文書で確認できる。

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(翻訳:Mizoguchi)