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GameWithがマンガサービスを開始、特徴は“ゲームアイテム付きマンガ”

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「マンガ事業というよりは、IP事業という方が近いかもしれない。まずはマンガを軸にゲーム会社や出版社と共同で強いIPを作っていくのが目標だ」

そう話すのはゲームアプリの情報サイトを展開するGameWithの村田朋良氏。同社では本日12月12日より新サービス「MangaWith (マンガウィズ)」をスタートしていて、村田氏はその事業責任者を務めている人物だ。

MangaWithはその名の通り、スマホ向けのWebマンガサービス。講談社や集英社など100社を超える出版社・エージェントとタッグを組み、15万点以上の電子コミックを提供する。

「進撃の巨人」など人気コミックを1巻単位で購入できるストア機能や、毎週1話ずつ最新話が無料で公開される連載機能などを搭載。映画化やアニメ化の話題作が1巻丸ごと無料で読める期間限定のキャンペーンも展開していく予定だ。

これらは既存のマンガサービスと共通する部分も多いかもしれないけれど、MangaWithには独自の特徴がある。それがマンガの購入や閲覧など特定の条件をクリアした特典として、ゲームアイテムが手に入る「ゲームアイテム付きマンガ」だ。

例えばスマホゲームと進撃の巨人がコラボした際にMangaWithで原作を読むとゲームアイテムがもらえる、ゲームのコミカライズマンガを読んだらゲーム内で使えるガチャチケットがもらえるといったように、ゲームとマンガが連動したキャンペーンを定期的に実施する。

第1弾として「神式⼀閃 カムライトライブ」とのコラボキャンペーンを本日よりスタート。今の所は毎月2〜3タイトルのゲームを対象に展開していく予定だという。

ゲームとマンガのコラボで息の長いIPを

このゲームアイテム付きマンガを含む“マンガとゲームのコラボレーション”が冒頭の村田氏の話にも繋がっている部分であり、すでにゲーム好きのユーザーやゲーム会社との接点を持つGameWithならではの強みが発揮されるところだろう。

ゲームメディア「GameWith」のユーザーには10〜20代の男性が多く、MangaWithのメインターゲットもその層になる。

「昔で言えば少年ジャンプを愛読して黄金期を支えていたような若い男性が、今は空いた時間をマンガではなくゲームに使うようになってきた。彼らもマンガに全く興味がないというわけではなく、気になるコンテンツと出会うきっかけがないだけではないか。MangaWithではスマホゲームユーザーとマンガの接点を作りたいと考えている」(村田氏)

村田氏はもともと編集プロダクションなどで情報誌の編集やマンガ編集を経験した後、LINEに入社。同社が展開するLINEマンガには立ち上げ期から携わっていた。

出版業界や既存のマンガサービスがなかなかリーチできない層のユーザーにアプローチできるのはMangaWithの集客面での強みとした上で、出版社やゲーム会社と協力しながら強いコンテンツを育てていくのが狙いだという。

そもそもGameWithの事業は多くのユーザーがプレイする人気ゲームが生まれることで一層盛り上がる構造になっているため、新たなヒットコンテンツが登場することは同社にとってもメリットだ。ただしヒットコンテンツの制作は簡単なことではなく、各社ともに苦労している。

それならばゲームと親和性の高いマンガに着目し、双方のコラボを促進することで新しいコンテンツを生み出したり、育てたりすることができないか。GameWithがマンガサービスを立ち上げた背景にはそのようなアイデアもあるようだ。

GameWithではゲームの攻略情報やレビュー情報のほか、ユーザー同士で交流できる場所を提供。専属のゲームタレントによるゲーム配信も行なっている

村田氏は一例としてドラゴンクエストやドラゴンボールの名をあげていたけれど、ゲームとマンガ(ドラゴンボールの場合はアニメも)が連動することで熱狂的なファンがつく“息の長いIP”が育ち、コンテンツそのものの寿命が長くなる。

「スマホゲームはコンシューマーゲームのように長く続くシリーズがまだ少ない。隙間時間にプレイしやすいようなカジュアルなものが多いが、ストーリーやキャラクターへの理解、愛着が深まればもっと長く熱中するようになるのではないか。キャラクター性を持たせるのはマンガが得意な部分であり、相乗効果がある」(村田氏)

まずはゲームアイテム付きマンガなどを軸に、ユーザーがGameWithとMangaWithを回遊するような仕組みを広げていく方針。ゲームとマンガを連動させた取り組みはCygamesの「グランブルーファンタジー」など単発でいくつかあるものの、プラットフォームとして継続的に取り組んでいる事例はまだない状況だ。

「(マンガとゲームの回遊が促進されることで)新しいコンテンツが生まれるきっかけや、埋もれているコンテンツが発掘されるきっかけを作れるかもしれない。マンガ業界や出版業界だけでなく、ゲーム会社を巻き込むことでオンラインのマンガサービスから強力なIPを作るチャレンジをしたい」(村田氏)