「週末モデル」運営MONOKROM、AI導入でモデルキャスティングの効率化を目指す

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2018年1月に働き方改革の一環として厚生労働省が「モデル就業規則」を改定し副業・兼業を認める新たな規定を新設したことから、本年は副業元年と呼ばれることもある。

副業解禁から約11ヵ月。MONOKROMが展開する副業モデルアプリ「週末モデル」にはどのような需要が生まれたのだろうか。

2017年12月にローンチした週末モデルは普段の仕事と両立して副業としてモデル活動をする女性などと、そのようなモデルを探している企業を結ぶモデルキャスティングアプリだ。現在では20代から30代の女性を中心に約1000名ほどのモデルが在籍。企業側はキャスティング会社や広告代理店など約250社が登録している。

MONOKROM代表取締役社長の筒井真人氏いわく、昨今、企業は広告に、その事業イメージにマッチし業界の知識が豊富なモデルを求める傾向にあるという。「(モデルが)その企業のサービスに近く、かつ業界の知見があったほうがプロモーションに浸透しやすい」(筒井氏)

たとえば栄養士として働いているモデルはその「親和性の強さ」から料理関係の広告に重宝されると筒井氏は話す。MONOKROMの週末モデル事業部長・広報部長の下田奈奈氏は「介護福祉士のモデルが介護福祉士の洋服のブランドに携わったりするケースもある」と加えた。

iOS・Android共に対応の週末モデルのアプリでモデルの一覧を見ると、例えば「福祉・介護」や「美容・理容・メイク」など、各モデルの本業が表示されるのが印象的だ。これにより「マッチング度を高めたい」(筒井氏)というのが同社の狙いだ。現在はITや美容業界に務めるモデルが多く登録している。同サービスは審査制。サービスの性質上、審査においては応募者の職業は特に重視されているのだという。

一方、週末モデルに登録しているモデルは「普段している仕事に活かしたい」と思っている副業モデルが多いようだ。例えば、自分が広告塔となりモデルとして活躍することで必ずしも良くはない「業界のイメージを変えたい」と思っている登録者が多いと筒井氏は話した。あえて本業の社名を前面に出して活動する副業モデルもいるのだという。登録企業は美容・コスメ・アパレルが多いそうだ。

2013年に設立されたMONOKROMの主力事業は広告企画制作だった。しかしモデルキャステイング事業に参入したことを皮切りに、新しい生き方や働き方を提案し、会社のミッションである「垣根のない世界作り」の実現に向けてさらなる事業拡大を目指す。

MONOKROMは12月19日、 淡輪敬三氏、河合聡一郎氏、その他個人投資家らを引受先とする総額7860万円の第三者割当増資を実施したことを発表した。同社は調達した資金をもとに週末モデルの事業を拡大する。具体的にはシステムの強化、モデルと企業獲得に向けたプロモーション活動、モデルの育成などに積極的に取り組む。

システム強化ではAIの導入も進める予定だ。AIの導入によりモデルの審査基準を「人の感性」に頼らず「ビッグデータをもとに」行うようにする。また、仕事とモデルとのマッチングもAI導入により今以上に的確なものにする。

「現在は案件ごとにオーディションがあり、かなり過酷なプロセスとなっている。100人を審査して一人を決めるというケースもある。これは効率的ではない。AIを使い当社のサービスで(候補者を)絞り込める状態にしたい」(筒井氏)

筒井氏は「この業界ではIT化があまり進んでいない」と話していた。日本でモデルキャスティングにAIを導入している企業は、まだあまり聞いたことがない。今後MONOKROMがテクノロジーでモデルキャスティング業界をさらにディスラプトしていくことを期待したい。

またMONOKROMではシステムの強化以外にもモデルの育成にもより力を入れていく。4月にはイベントを開催していたが、今後はモデルを集めたり教育したりするイベントを増やしていく予定だ。

MONOKROM代表取締役社長の筒井真人氏