SAP、決算好調もクラウド化で4000人のレイオフを計画

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IBM、Oracle、SAPなど伝統的なスタイルのエンタープライズ向けソリューションを提供してきた企業は軒並みクラウドへの転換を迫られている。この移行は絶対に必要ではあるが、その間非常に困難な調整を必要とするようだ。今日(米国時間1/29)、SAPは大規模なリストラを発表し、7.5億ユーロから8億ユーロ(8.56億ドルから9.14億ドル)を節約する目標を掲げた。

SAPはこの発表をできるだけバラ色に塗ろうと試みたが、SAPが現代的クラウド企業に転換するにあたって4000人以上のレイオフが行われる可能性がある。 CEOのBill McDermottは、四半期決算発表後のプレスカンファレンスで「SAPはビジネスが現在最も必要としている分野、つまり人工知能、ディープマシンラーニング、IoT、ブロックチェーン、量子コンピューティングに人材と努力の焦点を集中する」と述べた。

どこかで聞いた文句と感じられただろうか? それは実際そのとおりだからだ。SAPが数え上げたのはここ数年、IBMが変革に集中してきたまさにその分野だ。IBMはこの変革の実行に苦闘を続けており、新しいスキルセットへの移行にともなって人員削減のプランも浮上している。ただしSAPの財務状況は、IBMよりもポジティブなものだということは注意すべきだろう。

CFOのLuca Mucicは、計画されているリストラは長期的な健全性を確保するたであり、単なるコスト削減ではないことを強調した。しかし計画には人員削減も含まれることを認めた。これにはインセンティブ付きの自発的退職、早期退職が含まれるという。Mucicは、「2015年のリストラでは約3000人の社員が退職しているが、今回のプログラムにおける退職者数はこれをやや上回る可能性がある」と述べた。

またMcDermottは、「こうした人員削減を実施しても、来年の今頃には現在よりSAPの社員数は増加していると確信する。ただし多くの人員が新しいテクノロジ分野に移行しているだろう。これは成長を続けている企業特有の動きであり、単に支出を削減する努力ではない。リストラによって節約された金額は1ドル残らず新しいテクノロジーに投資される」と述べた。同時にSAPのクラウド売上は2023年までに350億ドルに達するはずだと強調した。

Constellation Researchのアナリスト、Holger MuellerはSAPなどのエンタープライズ向け企業をウォッチしてきたが、「SAPは変革のために必要なことをやっているる」と述べた。TechCrunchの取材に対して、Muellerは「SAPは、プロダクト・ポートフォリオを21世紀の顧客の要求にふさわしくアップグレードする努力を行っている。ただしこれは簡単ではない。社員は新しいテクノロジーを販売するためにはまず自らがこれを習得し熟練しなければならない。全く新しいスキルセットが必要となるだろう」と答えた。

McDermottは、今日の発表で「SAPは離職する社員に十分な退職金パッケージを提供していく」と強調した。

今日の発表に先立って2018年に、SAPはクラウド化に備えるため数十億ドル級の大型買収を2件行っている。Qualtricsの買収は80億ドル$2.4 billion for CallidusCloudの買収は24億ドルだった。

画像:Bloomberg / Getty Images

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滑川海彦@Facebook Google+