中国では2020年までに農村地でもキャッシュレスが浸透

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中国では、かなり遠くの小さな村の住人も日々の細々とした支払いをスマホで済ませられるようになるかもしれない。中国政府は今月、2020年末までに農村部のどこででもモバイル支払いができるようにする、と発表した。

この計画は、中国のトップ5の規制団体(中央銀行、銀行・保険規制委員会、証券監督管理委員会、財務省、農業農村部)が共同で発行したガイドライン(リンク先は中国語)に基づくもので、農村部の住人がオンラインの金融サービスにアクセスしやすくするためのものだ。

肥料を購入するためのローンからデベロッパーへの土地リースまで、農村部の暮らしをデジタル化するというのが理想で、これにより中国は小さな町や田舎の経済を活性化できるかもしれない。田舎に住む何億もの人が夢や稼げる仕事を求めて都市部に流れ込んできているが、2017年時点では中国全国の人口の42%が農村部に暮らしている。デジタル決済は大都市ではすでに一般的になっているが、地方においては成長余地はまだだいぶ残っている。中央銀行が発表したレポートによると、中国全土では2017年に成人の76.9%がデジタル支払いを利用した。しかし農村部に限ってみると66.5%だった。

デジタル支払いを進める取り組みは、中国のその年の優先課題を概説するナンバー・ワン・ドキュメント(リンク先は中国語)に基づいている。過去16年間、中国はこの文書では農村部の経済を優先に扱ってきて、デジタルの取り込みは主要目標の一つであり続けている。より具体的にいうと、政府は地方行政にインターネットの浸透、公共サービスのデジタル化、農村部の産品の大都市の消費者への販売を強化してほしいと考えている。

そうした方針は民間企業に大きな機会をもたらしている。テック界の重鎮AlibabaとJD.comはすでに数年前に大都市以外にも目を向け始めた。両社とも地方の行政とロジスティスティックネットワーク構築で協力するとともに、農家が物品を売買できるオンラインチャネルをセットアップした。

特にAlibabaは、農村部の小売販売業者にマーチャンダイジングやマーケティング、サプライチェーンツールを提供するHuitongdaに投資した。Alibabaは過去3年で最も低い成長率の売上となったにもかかわらず、農村部でユーザー数を著しく増やしている。同様に、JDへの中国第3、4の都市からの注文は、北京や杭州のような第1、2の都市からのものよりも20%早く成長している、と同社は2017年に述べている。

他の小売業者も、農村部や中小の町でのサービスに初期に参入した。AlibabaとJDのすぐ後ろにつけている新興のeコマーススタートアップPinduoduoは、安い製品を売ることで未発展の地域で先行者利益を得た。TikTokの中国バージョンDouyinをライバルとしている、Tencentが支援するビデオアプリKuaishouでは農家が田舎暮らしを披露し、ライブストリーミングで生産物を販売することができるとあって、密かに人気を博している。

イメージクレジット: TechCrunch

原文へ 翻訳:Mizoguchi)