GoogleとAmazonが仲直り、ストリーミングビデオの相互乗り入れに合意

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Google(グーグル)とAmazon(アマゾン)は、争いの矛先を収め、それぞれのストリーミングビデオのユーザーに対して、より良いサービスを提供することにしたと、米国時間の4月18日に揃って発表した。これから数カ月のうちに、公式のYouTubeアプリがAmazon Fire TVデバイスとFire TV Editionのスマートテレビ上でも動くようになり、反対にPrime VideoアプリはChromecastとChromecast内蔵の各種デバイス上で動作するようになる。

さらにPrime Videoは、Android TVに対応するパートナーの製品でも広く利用できるようになる。YouTubeの姉妹アプリとなるYouTube TVと、YouTube Kidsも、今年後半にはFire TV上に登場する予定だ。

Googleによれば、Fire TV上でYouTubeを見ているユーザーも、サインインすることで自分のライブラリのすべてにアクセスできるようになる。また、サポートされているデバイス上で60fpsの4K HDRのビデオを再生できるようになるという。

一方Prime Videoアプリのユーザーは、Amazonのオリジナル番組や4Kビデオを含むPrime Videoカタログからストリーミングできる。もちろん購読中のPrime Videoチャンネルにもアクセスできる。さらに、アプリ内でAmazonのX-Ray機能を利用することも可能だ。

これまで何年もの間、この2つの大企業同士の関係は良好なものではなく、さまざまな分野で競合を繰り広げてきた。ストリーミングテレビのプラットフォームやサービスをはじめとして、最近ではEchoやGoogle Homeといったスマートスピーカーの領域でも争ってきた。

Chromecastデバイスや、他のGoogle製ハードウェアは、両社の不和を反映して、Amazonサイトでの取扱を中止されたり、再び販売されたり、といったことを繰り返してきた。

2017年には、さらに別の対立が浮上した。AmazonのEcho Show用のYouTubeプレーヤーの実装についての抗争だ。Googleによれば、それは何の断りもなく実装された。そしてGoogleは、AmazonからYouTubeへのアクセスを禁止した。それに対してAmazonは、やむなくEchoのユーザーをYouTubeのホームページに迂回させるという回避策を取った。

現時点では、Googleのハードウェア製品の多くは、まだAmazonで販売されていない。特に、EchoのようなAmazon製品と直接競合するスマートスピーカーや、その他のスマートホーム関連のデバイスは見当たらない。(たとえば「google home mini」をAmazonのサイトで検索すると、その関連製品のスポンサープロダクトや、おすすめのベストセラー商品としてAmazonのEcho Dotが表示される。)

こうしたことが、消費者にとって良いことであるはずはない。しかしこれは、両社の顧客基盤が重なっているため起こることだ。たとえば、Chromecastを使っている人でも、Prime Videoでビデオを見たかったり、AmazonのサイトでGoogle製品を買いたいと思う場合もあるだろう。もちろんYouTubeはみんなが観ている。

今回の新たな協約は、ストリーミングサービスのみに焦点を絞ったものだろうと考えられている。おそらく、Amazonの品揃えや、ハードウェアに関する問題に影響を与えることはないだろう。

Amazonは、ライバルに対しては、競争自体を排除するような行動を伝統的に取ってきた。

そして長年にわたってAppleとも不和が続いていたが、ようやく2017年になって一定の合意に達した。その結果、Apple TV上でPrime Videoのアプリが使えるようになり、Apple TVのハードウェアもAmazonで販売されるようになった。

そうした、やられたらやり返すような争いは、つまるところ関連するものすべてに仇となる。Rokuは、米国内で支配的なストリーミングプラットフォームとして成功したが、中立的な立場を取り、すべてのアプリとサービスを公平にサポートしていた。Amazonがそれになんとか対抗できるようになったのは、Fire TVのハードウェアの値下げと、かなりの広がりを見せた「ファイアスティック」を使った海賊行為を目的としたアンダーグラウンドのコミュニティのおかげと言ってもいい。

「Amazonと協力し、オフィシャルなYouTubeアプリを、世界中どこでもFire TVの上で使えるようになったことにワクワクしています」と、YouTubeでプロダクトパートナーシップのグローバルな責任者を務めるHeather Rivera氏は、声明の中で述べている。「当社のフラグシップとも言うべきYouTubeの体験をAmazon Fire TVにもたらすことで、ユーザーが自分の好きなビデオやクリエイターを観る手段を増やすことができます」。

「Prime Videoのアプリを、ChromecastとAndroid TVのデバイスに移植し、お客様が好きなショーや映画を観る便利な機会を提供できることにワクワクしています」と、Prime Videoのワールドワイドビジネス開発責任者を務めるAndrew Bennett氏も述べている。「最新シーズンの『マーベラス・ミセス・メイゼル』を観るもよし、『Thursday Night Football』でひいきのチームの試合を追うもよし、最近封切りされた映画を借りて観るもよし。お客様がご覧になりたいものを、ご覧になりたいとき、どこにいらしてもストリーミングできるように、選択肢がさらに増えたのです」。

画像クレジット:TechCrunch

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(翻訳:Fumihiko Shibata)