スポーツ系スタートアップを支援する「SPORTS TECH TOKYO」のファイナリスト12社が決定
Scrum Ventures(スクラムベンチャーズ)と電通で共同で立ち上げた、スポーツ系スタートアップのアクセラレーションプログラム「SPORTS TECH TOKYO」のファイナリスト12社が4月26日に決定した。
SPORTS TECH TOKYOは全世界のスタートアップを対象として昨年10月から募集を開始。世界33カ国から数百社の応募があり、2月に開催された一次選考で23カ国159社を選出。4月に東京で開催されたカンファレンスで一次選考を通過した104社が集結。このカンファレンスの会期中に、日本企業やスポーツ団体などとの568件もの個別商談が開かれたそうだ。
このようなプロセスを経て選ばれた12社のスタートアップは以下のとおり。
- 4DReplay(米国・サンフランシスコ)
スポーツ中継やイベント中継などで360度ハイライト映像を生成するメディアテクノロジー - DataPowa Limited(英国・ロンドン)
ビッグデータを用いてスポンサー広告の価値を算出・最適化するソリューション - edisn.ai(インド・バンガロール)
コンピュータービジョンによって動画内の選手を認識・特定し、スタッツや関連するコンテンツを自動で表示するソーシャルプラットフォーム - Fitbiomics(米国・ニューヨーク)
独自のDNA技術を用いてプロアスリートの腸内細菌を分析、一般消費者やアスリートの健康増進・身体パフォーマンス向上に役立つ腸内細菌を精製するバイオテクノロジー - Misapplied Sciences(米国・レドモンド)
複数の観客に同時に別の映像を見せられる独自ディスプレイを使って、スタジアムなどでパーソナライズされたコンテンツを提供するテクノロジー
CEOのAlbert Neg氏はファイナリスト選出について「SPORTS TECH TOKYOは、私たちの独自技術である「PARALLEL REALITY」(並行現実の意)を日本のスポーツマーケットに紹介する絶好の機会だと思っています。今回参加しているパートナー各社と協働することで、見る人に驚きと楽しさを与えられるテクノロジードリブンなプロダクトを作り上げられることをとても楽しみにしています」とコメント。
- Mobile Media Content (3D Digital Venue)(スペイン・バルセロナ)
世界中のスポーツべニューを3Dモデルとして記録したライブラリで、インタラクティブなバーチャル3D体験を提供する - Omegawave(フィンランド・エスポー)
神経信号などをセンシングするウェアラブル端末を用いて、アスリートにその日に最適なトレーニング負荷や運動タイプを提案するソリューション
CEOのGerard Bruen氏はファイナリスト選出について「SPORTS TECH TOKYOのファイナリストに選出され、とてもワクワクしています。『評価・分析・改善』という私たちの提供価値を通じて、日本市場における事業拡大により一層力を入れたいと思いますし、今回参画しているパートナーと密に連携することで、アスリートの身体トレーニングや回復、パフォーマンスの最適化に貢献することを楽しみにしています」とコメント。
- Pixellot LTD(イスラエル・テルアビブ)
独自の無人マルチカメラを用いて、スポーツ中継を自動で撮影・記録するメディアソリューション
CEOのAlon Werber氏はファイナリスト選出について「SPORTS TECH TOKYOのファイナリストに選ばれたことを光栄に、またとてもうれしく思います。私たちPixellotにとって日本市場は事業機会にあふれた魅力的なマーケットであり、協業先である日本企業とともに私たちのブランド確立に向けた投資を引き続き行っていく予定です。SPORTS TECH TOKYOのパートナー企業とともにこの旅路を行けることを楽しみにしております」とコメント。
- Reely(米国・サンタモニカ)
コンピュータービジョンとディープラーニングを用いて、自動で動画を分析・タグ付けし、ハイライト動画を生成するソリューション - SportsCastr(米国・ニューヨーク)
スマホだけで誰でも試合の実況中継を配信できるソーシャルライブ動画プラットフォーム - ventus(日本・東京)
独自に発行されたスポーツチームやアスリートのデジタルトレカを買うことでチーム運営に参加したり、さまざまな特典をもらうことができるファンエンゲージメントプラットフォーム
- WILD Technologies AI(米国・サンフランシスコ)
女性のコンディショニングやトレーニングをサポートしてくれるAIコーチングアプリ
ファイナリスト各社は、5月下旬に米国サンフランシスコで開催されるキックオフイベントに参加後に、約3カ月間に渡って事業開発プログラムに取り組むとのこと。事業開発プログラムでは、スポーツビジネスのエキスパート約100名によるメンタリングに加え、日米でアドバイザーリー ボード、パートナー、スポンサーとのセッションや実際の現場を見ながら具体的な協業機会を探る場が提供されるとのこと。
プログラムの最後には、成果を世界に発信する場として「World Demo Day」を開催。8月20日(太平洋時間)に、サンフランシスコ・ジャイアンツのホームスタジアムであるオラクル・パーク(旧AT&Tパーク)にて。