マイクロソフトは伝染性BlueKeepバグへのパッチ適用を勧告

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マイクロソフトは、今月2度目の勧告を出し、システムをアップデートしてWannaCryに類似した攻撃の再発を防ぐことをユーザーに促した。

同社は米国時間の5月30日に、最近発見された「ワームの侵入を可能にする」Remote Desktop Services for Windowsの脆弱性により、攻撃者は未対策のコンピュータ上でコードを実行できる可能性があることを明らかにした。そのコードとしては、マルウェアやランサムウェアなども含まれる。さらに悪いことに、この脆弱性は同じネットワーク上の他のコンピュータへの感染も許してしまう。これは、2017年に世界中に広がって、何十億ドル(何千億円)もの被害をもたらした「WannaCryマルウェアと同じような方法」によるもの。

これに対するパッチは、5月のはじめ、米国時間の毎月第2火曜日の「Patch Tuesday」と呼ばれる通常の日程ですでにリリースされている。今のところ実際の攻撃の形跡は観測されていないものの、同社は「まだ危険な領域を抜け出したと言えるような状況ではありません」と述べている。

マイクロソフトによれば、この脆弱性を悪用する方法があることは「確実」で、それにより、インターネットに直接接続されている100万台近いコンピュータが危険にさらされることになるという。

ただし、もしエンタープライズのファイアウォールレベルのサーバーが攻撃を受けるようなことになれば、その数ははるかに多くなる可能性がある。サーバーに接続されているすべてのコンピュータに感染が拡がる可能性があるからだ。

「私たちが推奨することはいつも同じです。該当するすべてのシステムを、できるだけ早くアップデートすることを強く勧告します」と、マイクロソフトは述べている。

このバグは、CVE-2019-0708のことで、BlueKeepという名で知られている。Windows XP以降(サーバー用OSを含む)を実行しているコンピュータが影響を受ける「危機的」な脆弱性だ。この脆弱性を利用すれば、システムレベルでコードを実行することができ、データを含めて、そのコンピュータへのフルアクセスが可能となる。さらに悪いことに、リモートから悪用することも可能で、インターネットに接続されていれば、だれでもそのコンピュータを攻撃することができる。

マイクロソフトによれば、Windows 8とWindows 10については、このバグによる脆弱性はないという。しかし、このバグが非常に危険であることを考慮して、マイクロソフトはかなり前にサポート対象外となったWindows XPを含むOSについても、パッチを提供するという稀な対処を実行することにした。

これまでのところ、McAfeeCheck Pointなど、いくつかのセキュリティ会社は、実際に動作する概念実証コードを開発済だとしている。最悪の場合には、コンピュータをシャットダウンすることで、サービスを停止させる機能を持ったものだという。しかし、再び大規模なランサムウェア攻撃を発生させるようなコードの開発に、ハッカーが近づいているのではないかという懸念も拭いきれない。

独立したマルウェア研究者Marcus Hutchins氏は、「この脆弱性の利用方法を解明するのに1時間かかった」とツイートしている。それから4日間かけて、実際に動作するコードを開発したという。しかし「危険」なので、直ちにそのコードを公開するつもりはないそうだ。

常に有効なメッセージは明白だ。手遅れになる前にシステムにパッチを当てること。

この記事は、Hutchins氏の発信の内容を明確にするためにアップデートした。BlueKeepバグを突くコードを開発するのにかかったのは1時間ではなく4日だった。

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画像クレジット:Getty Images

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(翻訳:Fumihiko Shibata)