Salesforceがビジュアルデータ分析のTableauを1.7兆円で買収

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先週Googleがデータ分析のスタートアップ Looker26億ドルで買収したのもつかの間、米国時間6月9日にSalesforceはビッグニュースを発表した。データのビジュアル化をはじめ、企業の持つ膨大なデータに意味を持たせるビジネスに参入すべく、SalesforceTableau157億ドル(約1.7兆円)で買収する。支払いはすべて株式交換で行われる。

Tableauは上場しており、同社のClass AおよびClass Bの一般株は、Salesforceの一般株 1.103株と交換されると同社は言っている。つまり157億ドルという数字は、Salesforceの2019年6月7日時点の平均株価に基づく会社価値で表した買収金額になる。

これはTableauの最新時価総額から見て大きな飛躍だ。Google Financeによると米国時間6月7日の取引終了時点で同社の時価総額は107.9億ドルだった。(このニュースに伴い同社の株は取引が停止された)。

両社の取締役会はすでに契約を承認している、とSalesforceは言った。両社の経営チームは東海岸時間の午前8時から電話会見を行う。

CRMソフトウェアからデータ分析の深い部分へと多様化を目論むSalesforceにとっても、実に大きな契約だ。

かつて同社はLinkedInを買収しようと力を入れたが失敗に終わった(代わりにMicrosoftが買った)。LinkedInとTablearuに類似点はあまりないものの、今回の契約もSalesforceの既存顧客との結びつきを強化するのが狙いだ。

「世界の#1CRMと#1分析プラットフォームが一緒になった。Tableauは人々がデータを見たり理解したりするのを助け、Salesforceは顧客をつなぎとめ、理解するのを助ける。あらゆる顧客が世界を理解するために必要とする2つの最重要なプラットフォームを組み合わせることで、両方の世界の最高の部分を提供することができる」とSalesforce共同ファウンダー・チェアマン兼CEOのMark Benioff氏が声明で語った。「Adamと彼のチームをSalesforceに迎えるのを非常に楽しみにしている」

Tableauは約8万6000社の顧客を持ち、Charles Schwab、Verizon(TechCrunchの親会社)、Schneider Electric、Southwest、Netflixなどの企業が名を連ねる。買収後もTableauは現在のブランドを継続し独立に運営されるとSalesforceは言った。ワシントン州シアトルの本社やCEO Adam Selipsky氏率いる経営陣もそのまま残る。

ただしそれは両社が今後一緒に仕事をしないという意味ではない。むしろSalesforceは、現在同社がEinsten(2016年に同社が提供開始したプラットフォームで、SalesforceのAIプロジェクトはすべてこの上に作られている)で行っていることを拡大する計画をすでにTableauと検討中だ。オムニチャンネルの営業・マーケティング向けサービスの「Customer 360」についても同様だ。Tableauのサービスの大きな特徴が、大局的な洞察力の提供であることから、この協業は相補的で理にかなっている。

「Salesforceと力を合わせることで、あらゆる人々がデータを目で見て理解するのを手助けする我々の能力が強化される」とSelipsky氏は語った。「世界#1のCRM会社に加わることで、Tableauの直感的で強力な分析機能が、より多くの企業と人々に有意義な洞察を与えられるようになる。」

「Salesforceの驚くべき成功は、顧客のニーズを予測し、顧客のビジネスが成長するために必要なソリューションを提供することから生まれた」とSalesforceの共同CEOであるKeith Block氏は言った。「データはあらゆるデジタル活動の基盤であり、Tableau が加わることで、あらゆるデータを統合しすべてを見渡す強力をツールを提供して顧客に成功をもたらすことができるだろう」。

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(翻訳:Nob Takahashi / facebook