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翻訳ファイルが“魔法のように”自動生成されるクラウドストレージ「WOVN Workbox」発表

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Wovn Technologies代表取締役社長 林鷹治氏

ウェブサイト、アプリの多言語化サービスを提供するWovn Technologies(ウォーブンテクノロジーズ)は6月19日に開催されたイベント「Globalized 2019」のオープニングセッションで、ドキュメントファイルの多言語化を実現する新サービス「WOVN Workbox」を発表した。同サービスは現在開発が進められているところで、8月ごろのリリースに向けて本日予約を開始している。

Wovn Technologiesではこれまで、既存の1言語のサイト・アプリがあれば、簡単に多言語化できるというソリューション「WOVN.io(ウォーブンドットアイオー)」、「WOVN.app(ウォーブンドットアップ)」を提供している。最大で40カ国語に翻訳が可能で、現在は大手企業を中心に約400社・1万5000サイトへと導入が進んでいるという。

新サービスのWOVN Workboxは、同社の「世界中の人が全てのデータに母国語でアクセスできる世界を目指す」というミッションを実現すべく開発されているものだ。サイトやアプリではなく「ファイル」の多言語化を、クラウドストレージ上で実現する。WOVN Workboxに保存すれば、自動的にWordやExcel、PowerPointなどの文書が翻訳され、ストレージにアクセスできるユーザーにファイルを別の言語で共有できる。

WOVN Workboxを利用することで、同じフォルダ内でも多言語で共同作業ができるため、外国人社員とのやり取りや、海外の顧客との取引、海外に拠点を持つ企業などでのファイルのやり取りに役立てることができる。

ファイル操作はDropboxやOneDriveなど、既存のクラウドストレージと同様、フォルダへのドラッグ&ドロップで行える。つまり「日本語ファイルをフォルダに入れる」と少し待つだけで「英語ファイルができる」、あるいは「英語ファイルを入れる」「待つ」「日本語ファイルができる」ということが相互にできる。フォルダ作成やファイル移動も反映され、ファイル内容を編集した場合も同期することで、自動的に変更部分が翻訳される。

WOVN Workboxを使ってWord文書を翻訳・共有するデモの様子

Wovn Technologies代表取締役社長の林鷹治氏は「保存するだけで多言語化される、魔法のようなクラウドストレージ」とその機能について表現していた。

  1. wovn_workbox_1

    フォルダ、ファイルはドラッグ&ドロップ操作で同期可能。
  2. wovn_workbox_2

    ファイルの内容も翻訳される。
  3. wovn_workbox_3

    ファイルを編集して、変更を反映することも可能。
  4. wovn_workbox_4

    変更部分も翻訳される。

利用者から見たファイルの翻訳は“自動的”だが、実際にはAIによる自動翻訳が施された後で、ネイティブの翻訳者が最終チェックを行うという。完全自動ではないが、しくみそのものは現在、同社のウェブ・アプリの多言語化サービスで採用されている翻訳フローと同じだ。

Wovn Technologiesでは、アルバイトも含め同社に所属する従業員のうち約半数が外国人で、国籍も17カ国にわたるという。営業資料、雇用契約など、言語別にファイルを用意することが「翻訳だけでなく、管理なども含め面倒なコストになっていた」と林氏は述べ、「全員が同じドキュメントを母国語で管理・編集できるようになればいいのに、と創業間もなくからずっと言っていた」と話している。

林氏はGAMEBOY開発者の横井軍平氏の言葉「枯れた技術の水平思考」を引用し、新サービスについて「クラウドストレージの技術に注目し、ファイル多言語化へと応用したもの」と説明していた。

WOVN Workboxの対応言語は、当初は日本語・英語間のみだが、近いうちに中国語にも対応していく予定だ。また利用できるファイルフォーマットは、Word文書(.docx)、PowerPointプレゼンテーション(.pptx)、Excelブック(.xlsx)、テキストファイル(.txt)の4種で、中国語対応と同じ頃にPDF対応も予定しているという。

Wovn Technologiesは2014年3月の設立。6月5日には総額14億円の資金調達を発表したばかりだ。