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性格ナビ
プロセスジャパン

成人発達段階を測定し性格傾向を分析する「性格ナビ」の提供開始、地方移住支援のYOUTURNが試験導入

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プロセスジャパンは9月6日、人間の性格傾向や潜在ニーズを可視化する人材採用、教育支援ツール「性格ナビ」の提供を開始した。同社は心理学を用いた「サイコロジーテック」を提唱しており、心理学を応用した同ツールの提供を通じ「『自分を知る』技術を広める」ことを目指す。

性格ナビは、「人生の欲求」、「行動傾向」、「他人とのコミュニケーションにおける傾向」などに関する93問の質問に答えることで、成人発達理論、TA(Transactional Analysis:交流分析)、タイプ論など様々な角度から人間の性格傾向を分析するツール。プロセスジャパンは特に「成人発達段階の測定」に対応する点をプッシュしている。同社いわく「成人発達段階は、人間の精神的な成熟の度合いをカテゴライズする海外の大学などで研究されている理論で、昨今、日本国内でも複数の企業で研究されているテーマ」だという。

性格ナビでは、成人発達段階の各段階を以下のようにカテゴライズし、段階ごとのニーズを以下のように定義している。

【競争型】
親から独立して自分で仕事をし、自分で生活を回し、自分の生活を確立することを目標とする。他者と競争し、最高の成績、最高の仕事を欲し、より稼ぎ、より成功して相手に勝ちたいと考える。
ストレス、プレッシャー、不安を感じる時期で、何かを満たそうと人生の中で最も生産性が強調される時期。

【所属型】
組織やコミュニティなど社会での自分の居場所を見つけることを目標とする。社会的に認められたいという気持ちが芽生え、自分はどのコミュニティに属し、どのような人たちに囲まれていることが居心地が良いいのかに意識が向く。

【自己探究型】
ある程度社会の中での居場所を見つけると、「自分とは何者なのか」「人生にはどういう意味があるのか」という意識を持ち始める。
肩書ではなく、個人としてのアイデンティティを探求し始める。今までの人生で自分がどんな人間になったのか、社交的な時間が減り、自分の人生を振り返る個人的な時間が増える。

【使命遂行型】
自己を探求した後は、その上で、自分の使命や、今までの経験を元に社会にどんな貢献ができるか、ということに関心が向けられる。
長年かけて自分を理解し、自分は何をするべきか、人生の目的のために生きる状態になる。

狙いは「『自分を知る』技術を広める」こと

プロセスジャパンは2019年8月に設立されたばかり。プロセスジャパン代表取締役の佐藤由紀子氏は、出前館を運営する夢の街創造委員会やgumi、コロプラにて広報、マーケティングなどに従事し、2016年4月にPR会社のエムケイシーを設立した人物だ。当時、ゲームのキャラクター診断に心理学の診断ロジックを導入したところ、2週間で20万人が診断し、それを機に数々の性格診断を制作してきた。

プロセスジャパン代表取締役、佐藤由紀子氏

佐藤氏は、性格ナビは他の診断ツールと違い、「人の性格傾向や行動傾向を類型化するだけでなく、より具体的にその人の人生のステージ、葛藤、幸福感を浮き彫りにすることができる」と話す。狙いは「『自分を知る』技術を広める」こと。「人生において、自分と向き合うことは、時に勇気が必要で、かつ難しいと感じています。人は自分の受け入れられない部分に関して、見ないようにしたり、別のことでカバーすることでまるでなかったことにしたりします。真っ直ぐ自分を見つめるツールを提供したいと思い開発しました」(佐藤氏)。

「大きなトラブルを起こしてしまった」際に、立ち直れた要因の1つが心理学だったという佐藤氏。「心理学は絶望に意味を与えます。そして、自分を許し、自分を許した分だけ人を受容できる幅が広がっていきます。心理学を通して自分自身の心が成長している実感があり、とても良い学問だと思いました。一方で、どうしてこの歳まで勉強する機会がなかったのだろう、という気持ちがあり、心理学をPRしていきたいという気持ちになったことが開発の原動力です」(佐藤氏)。

性格ナビを「テクノロジーで心理学にイノベーションを起こすサイコロジーテック(Psycology Tech)の先駆けとして考えている」と気を吐く佐藤氏。同氏は「本ツールで診断するだけでは自分の全てを知ることはできないのですが、自分を知るきっかけにはなると考えています」と述べ、『絶望に意味を持つ、自分を許す、他人を受容する』。この流れができると、各人が生きやすくなり、心の病気、問題が減少すると考えています」と加えた。

「福岡で挑戦したいエースを応援する」YOUTURNが試験導入

プロセスジャパンは同日、地方移住を支援する人材紹介会社のYOUTURNが性格ナビを試験導入し、キャリア面談の際に活用することが決定したと併せて発表した。試験導入中には、YOUTURNが提供するサービスに登録した転職希望者の中から、性格ナビによる診断の希望者を募る。

写真中央がYOUTURN代表取締役、中村義之氏

なぜ他の診断でなく性格ナビを選んだのか。中村氏は「世に出回っている性格診断は、多くの場合、人の性格傾向や行動傾向を類型化するもの。だが、性格ナビは、その人が『どのように世の中を捉えているか』、『どんなことに葛藤を持ちやすいか』、『どういった状態に幸福を感じる発達段階か』など、より具体的にその人の人生のステージ、葛藤、幸福感を浮き彫りにすることができる。移住を伴う転職は人生の大きな決断。簡単に後戻りできるものではないため、移住転職希望者と人生観について深く話し合いし、心から納得の上で意思決定をしてもらいたい。性格ナビはその意思決定をする上で大きな指針となる診断結果を提供してくれる部分に魅力を感じた」と話した。

移住転職の支援を開始して丸2年経ち、移住転職希望者により踏み込んだサポートをするために、キャリアという横軸の発展だけでなく、精神的な成熟や人生観の変化といった縦軸の発展にも貢献できるサービスに進化させたいと考えていた。性格ナビは、成人発達理論など多様な心理学モデルをもとにして、人のライフステージや価値観、抱きやすい葛藤などを浮き彫りにすることができる。当社のキャリアコンサルタントがこの診断結果をもとに転職希望者と面談をすることによって、キャリア×幸福度という立体的な移住、転職サポートを提供しより幸福度の高い移住転職が実現できることを期待している」(中村氏)。

性格ナビは現時点ではβ版。佐藤氏いわく、YOUTURN以外にも数社が導入を検討しており、まずは10社ほどに導入し、「1社1社と深く関わっていきたい」。YOUTURNとはシステム提供以外の次のステップを協議中。「キャリア面談」という文脈ではYOUTURNと組み進めていく予定だが、「組織改善」の文脈では他社と会話中。佐藤氏は「年内には形にしていきたい」と考えている。