フォックスコンからの出資も受けたLightのミニマリスト向け携帯の新機種が350ドルで登場

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Light Phoneとその後継機について議論するとき、なんとか割り切らなければならない、やっかいなジレンマがある。私たちがテクノロジーから足を洗えるようにするという明確な目的で開発されたテクノロジーは、本質的に皮肉を含んでいるということ。しかし今は2019年なのだから、そのような内在する皮肉があるのは当然のことだろう。

Lightには、間違いなくそれなりのサポーターがいる。同社の発表によれば、新製品Light Phone IIを、Indiegogoの出資者に向けて出荷し始め、サイト直販でも350ドル(約3万7400円)で予約注文の受け付けを開始した。さらに、今回初めて、これまでに受けた出資についても明らかにした。この記事の執筆時点で、同社は1230万ドル(約13億1487万円)を調達しているという。

もちろん、クラウドファンディングによる資金調達は周知の事実だった。最初の製品は、Kickstarterで堅実に40万ドル(約4280万円)の資金を調達した。2番目の製品は、Indiegogoによるキャンペーンで先行予約を重視し、それをはるかに上回る350万ドル(約3億7415万円)の売り上げを確保した。その際、いくつかのVCも行動を起こしていたことが判明した。シード段階で840万ドル(約8億9796億円)を調達していたのだ。Hinge Capital、Bullish、White Bay Group、Able Partners、Product Co-Op、HAXなどが、資金を寄せ合っていた。しかし、リーダーとなっていたのは、さらに興味深い会社だった。

最大の投資をしたのは、Foxconn(フォックスコン)だったのだ。この製造大手は、当然のこととして、Lightの携帯電話の開発を手助けし、現状のオンライン販売だけでなく、Lightが小売チャンネルにも販路を拡大できるよう、補佐している。

「彼らには、2、30年にわたって、スマートフォンを開発してきた経験があります」と、Lightの共同創立者であるKaiwei Tang(カイウェイ・タン)氏はTechCrunchに語った。「彼らに見せた最初のLight Phoneは、シンプルな音声通話のみのデバイスでした。それについて説明した後、セールス担当の副社長にこう言われました。『やあKai、そのLight Phone、今すぐ欲しいよ。僕の人生はスマホのせいでめちゃくちゃになっている。もう子供にも話しかけてもらえないんだ』とね」。

他のいくつかの有名なエンジェル投資家も、同じように、そのシンプルなデバイスという考え方に惹きつけられた。本当に必要な機能だけを提供して、ユーザーのスマホ依存を解消することができるかもしれないと。LyftのJohn Zimmer(ジョン・ジマー)氏、Michael Mignano(マイケル・ミニャーノ)氏、AnchorのNir Zicherman(ニール・ジッチャーマン)氏(Anchor)、MomentのTim Kendall(ティム・ケンドール)、AdobeのScott Belsky(スコット・ベルスキー)氏などが、こぞって出資したのだ。

オリジナルのLight Phoneと同様、この新しいバージョンも、その開発者に、ある種の内包されたパラドックスを突きつける。基本のアイデアが、携帯電話としてのコアな機能以外を取り除くというものである以上、いくつかの新機能を追加した第2段を導入するというのは、ある意味逆行なのではないかということ。

新しいモデルには、ライドシェア(パートナーについては未発表)、音楽再生(おそらく最初は内蔵ストレージの音楽ファイル再生のみ)、道案内、紛失したデバイスの発見、といった機能が追加されている。とはいえ、こうした機能も、E Inkを採用したディスプレイによる制限を受ける。電話機能そのものは、2GからLTEに飛び級で移行した。ユーザーは、AT&T、Verizon、あるいはT-MobileのSIMを利用できる。

「たとえ話で表現すれば、1つのことだけがうまくできる、美しいデザインのネジ回しを提供するのです」とタン氏は言う。「E Inkの画面を採用し、サイズも小さいLight Phoneには、ユーザーにとって明らかに制約があります。もちろん、ユーザーにビデオを再生したり、映画を観たりすることは勧めません。しかし、電話をかけたり、タクシーを拾ったり、音楽を聴いたり(ちなみに、ヘッドフォンジャッン内蔵だ!)、音声メモを録音したりするのにはぴったりです。また将来的には、リマインダー付きのカレンダー機能も加わるでしょう。みんなシンプルなツールです。それが明確な目標なのです」。

Light Phone IIは、私がTechCrunchでレビューした製品の中で、おそらく最も見栄えのしないものだろう。小さいくせに厚みはあって、電子書籍リーダーを、実際には本が読めないくらいまで縮めたような感じだ。毎回何時間もスマホを使うような人にとっては、そこから開放してくれるのではないかと期待させるだけの、十分な機能を備えている。

Lightによれば、これまでに「数万台」のユニットを販売したという。第1世代については、すでに1万5000台を出荷し、まだ出荷していない予約分を含めて、なんとか4万台近くまでは届いている。同社は、こうしたユーザーをLight Phone IIに移行させたいと考えている。ちなみに、この第2世代のデバイスには、現在およそ1万件の予約注文がある。

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(翻訳:Fumihiko Shibata)