手荷物預かりのecboが地域の輪を広げ再配達なくす新構想「ecbo pickup」を発表

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ecboは9月10日、50業種以上の店舗で宅配便の荷物を受け取ることができる「ecbo pickup」(エクボピックアップ)のサービスを発表した。現時点でサービスは開始しておらず、開始時期については追って発表するとしている。同社は、鉄道駅の構内、周辺の飲食店や美容院の空きスペースを活用して、スーツケースなどの手荷物を預けられるサービス「ecbo cloak」を展開する、2015年6月設立のスタートアップ。現在は首都圏はもちろん、47都道府県でサービスを展開している。

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ecbo pickupは、ecbo cloakの対応店舗を中心にチルドや冷凍を除く宅配便の一時預かり先として指定できるサービス。ecbo cloakと同様に、利用者、店舗側もスマートフォンとecboのアプリを用意(店舗側はオーナーアプリ)するだけで、すぐにサービスを利用できるのが特徴だ。

宅配便の一時預かり先としては24時間営業のコンビニエンスストアが知られているが、ecbo代表の工藤慎一氏によると「現在、コンビニエンスストアなどでは1店舗平均で毎日40個ほどの荷物を預かっており、業務負荷が高まっている」とのこと。ecboでは、コンビニエンスストア以外の地元や勤務先の周辺にある店舗を一時預かり先として選べる環境を整え「これまで行ったことはないが気になっている店を預かり先に指定することで、来店動機を高めるのが狙い」と話す。

eコマースの発達により再配達問題は近年社会問題として注目されており、ヤマト運輸などの大手配送業者は、配達される荷物の時間や配達先の変更をスマートフォンのアプリやLINEのボット相手に操作できる環境を整えている。Amazonなどの大手eコマース業者は、注文した商品の配達時間を細かく指定、配達先をコンビニや宅配ロッカーに変更するといったオプションを用意。宅配ロッカーについては、駅前やスーパーマーケットやドラッグストアの店先にPUDO(プドー)などを設置するケースも増えてきた。

このように再配達問題については業界全体で取り組んでいるものの、eコマースの商品流通量の増大に対応しきれてないのが現状だ。また特に住宅が密集している都市部では、配達先をコンビニや宅配ロッカーに変更した場合、その地域を担当する宅配業者の営業エリア外になることもあり、受け取りが1日もしくは2日遅れることもある。しかも、宅配ロッカーについては設置場所の確保や設置コストも考えなければならない。

こういった再配達問題に立ち向かうスタートアップとしてはecboのほかにYper(イーパー)がある。同社はOKIPPAという鍵付きの置き配バッグと、置き配を可能にするスマートフォンアプリを開発しており、現在は日本郵政などと組んで10万個の置き配バックを無料配布を実施している。不動産業者と組んで、オートロックのマンションでの置き配バックの実験も進めている。

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ecboはecbo pickup構想により、既存の遊休スペースを活用した導入コストゼロの一時預かり所を増やし、居住地や勤務先により近い場所で受け取りを実現する。店舗側としては、新しい顧客を獲得できる手段が1つ増えることになる。なお同社ではecbo pickupのサービス開始に先立って、受け取り店に興味のある店舗を募集している。