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Twitchが検索および発見機能を改善するためにゲームデータベースサイトを買収

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Amazonが所有しているTwitchが、小規模ながら戦略的な買収を行った。その検索機能を改善して、視聴者を高い精度で適切なコンテンツに誘導できるようにすることが目的である。同社が買収するのは、インターネットゲームデータベースのIGDBである(AmazonのIMDbとは無関係)。これはあらゆる場所のゲーマーのために、すべてのゲーム関連情報を集めた包括的リソースウェブサイトだ。この買収の結果、IGDBのデータベースはTwitchの検索および発見機能セットに提供されることになった。なお、IGDBウェブサイト自体はシャットダウンされない。

2015年にChristian Frithiof(クリスチャン・フリチオフ)氏とスウェーデンのGöteborg(ヨーテボリ)に拠点を置く小さなチームによって設立されたIGDBは、コミュニティからの貢献と自動化の両方を通じてゲームコンテンツを提供している。

このサイトには、ジャンル、サポートされるプラットフォーム、説明、メンバーおよび評論家による評価とレビュー、ストーリー展開、ゲームモード、パブリッシャー、リリース日、キャラクターなど、すべてのゲームに役立つ情報が含まれている。また、関心があるゲームをプレイするのにかかる時間や、ゲームが提供するプレイヤーの視点などの、あまり一般的でない詳細情報を見つけることもできる。

また、エンターテインメント業界に関連したすべての情報を整理するというIMDbの使命と同様に、IGDBは特定のタイトルに関連するクレジット全体をリストすることに加えて、声優がサイト上でプロフィールを掲載することを許している。

収益を生み出すために、IGDBは開発者向けAPIを提供していた。それは小規模な利用(月1万リクエストまで)に対しては無料だが、それ以上5万リクエストまでの利用なら月99ドル(1万円強)となる。関心のあるパートナー(例えばASUSなど)は、特別価格の交渉のためにコンタクトすることができた。私たちの知る限り、これまでIGDBは数千のAPIユーザーと提携していた。

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TwitchはTechCrunchに対して買収の事実を認めた。

「何百万人もの人たちが毎日Twitchを訪れて、お気に入りのストリーマーやコミュニティを見つけてつながっています。わたしたちはそうした人たちが探しているものを見つけやすくしたいのです」と広報担当者は語った。「IGDBは包括的なゲームデータベースを開発してきました。私たちはTwitchでの検索と発見をより迅速に改善および拡張できるように、それを提供できるようになることを嬉しく思っています」。

取引条件は明らかにされていないが、金銭的な観点からは小規模な取引である可能性が高い。Crunchbaseのデータによれば、IGDBはたった10人のチームであり、これまでにわずか150万ドル(約1億6000万円)を調達しただけだった。

とはいえ、戦略的な観点から見ると、買収の影響ははるかに大きなものだ。

TwitchのCEOであるエメット・シアー(Emmett Shear)氏は、Twitchの検索機能を取り巻く問題と、その面を改善する必要がどれほどあるかについて公言してきた。

「Twitchのすべての場所で、発見のお手伝いをしたいのです。現在、Twitchにいらっしゃる方のほぼ3人に1人の方が、探しものをするために検索機能を使っています。こうしたことを口にするのは初めてですが、私たちの検索機能は最高のものとは言えないもののままでした」と、シアー氏は今年の始めにベルリンのTwitchConで発言している。「文字を1つ間違えただけで、それまでの検索結果が失われてしまったり、探していたものではないストリーマーへ誘導したりしていました。なので、それが本当に役立つように、私たちは検索を修正します」と彼は約束した。

ここ数週間のIGDBには、何かが起こっているというヒントが見られた。

2019年8月19日付のブログ投稿で、IGDBは「バックエンド、データベース、ホスティングの大規模な移行」を開始すると発表し、サービスは「もうすぐ一部変更されます、一時的なものもあれば、その他恒久的なものもあります」と書いている。変更の一環として、ユーザーがサインアップしたりプロフィールを更新する機能を停止し、パルスニュース、フィード、およびレコメンデーション機能も停止した。

Twitchの一部となったIGDBは、無料APIとプレミアムAPIを1つの無料層に統合し、他の機能をクリーンアップし、インフラストラクチャを移行する。IGDBのWebサイトは引き続きオンラインのままだ。

「私たちの使命はいつでも、世界で最も包括的なゲームデータベースを構築することです。小規模なスタートアップチームの場合には、このような途方もない取り組みは、極めて困難なものになるかもしれません」とIGDBのブログ記事は綴られる。「Twitchと合流することで、私たちは彼らの経験、リソース、スキルを活用できるようになります。これにより、私たちは進歩を加速し、私たち全員が常に夢見ていたバージョンのIGDBを提供できるようになるでしょう。それだけでなく、2つの会社はゲームに対する同じ文化、コアバリュー、情熱を共有しています。これは私たちをピタリと組み合わせてくれるでしょう」と投稿には書かれている。

以前Twitchが、競合するデータプロバイダーであるGiant Bombを採用していたことは、業界ではよく知られている。よくあることだが、Twitchは切り替えの実施についてIGDBと話し合っていて、それが買収につながった可能性がある(Twitchはこの件がどのように実現に至ったかについての説明は拒否した)。IGDBを他のAPIプロバイダー、例えばMobyGamesなどとは違うものにしていたのは、競合するプロジェクトによるものも含め、APIを商用利用可能にしていたことである。さらにはデータをキャッシングしローカルデータベースに保存することも許可していた。

IGDBの10人のチーム全員が引き続きスウェーデンに拠点を置き続けるが、Twitchへの報告はそのViewer Experience部門を通じて行われる。

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(翻訳:sako)