駐車場シェアの「akippa」がSOMPOとタッグで20万拠点や共同保険の実現目指す、累計調達額は約35億円に

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駐車場シェアリングサービス「akippa」を展開するakippaは10月3日、SOMPOホールディングスおよび損害保険ジャパン⽇本興亜と提携し、「シェアリングは、安⼼の時代へ。」をテーマに共同で事業を推進していくことを明かした。

今回SOMPOからは第三者割当増資による資金調達も実施。具体的な調達額は非公開とされているが、累計調達額が約35億円であること(2018年5月の調達時で約24億円)や関係者の話も踏まえると約10億円の調達とみられる。

なおSOMPOは出資と既存株主からの譲渡によりakippaの株式を約33.4%取得。同社を持分法適用会社としている。

代理店網の活用による駐車場開拓と共同保険の開発目指す

akippaはこれまでも何度か紹介しているように、駐車場に関するシェアリングエコノミーサービスだ。

月極駐車場や個人宅の車庫、空き地、商業施設などの空きスペースをネット予約に対応した駐車スペースとして簡単に貸し借りできるのが特徴。借り手となるユーザーはアプリ上から15分単位で駐車場を事前に確保できるため、当日現地でコインパーキングが見つからず途方に暮れることもなくなる。キャッシュレス対応なので現地での現金決済も不要だ。

2018年5月には住友商事や日本郵政キャピタルなど7社から8.1億円を調達。この調達は保有スペースをakkipaで貸し出したり、タッグを組んで各エリアでakippaの展開をしたりなど、事業上の連携も見据えたものだった。

そこから事業がさらに加速したこともあり2019年9月時点で駐車場拠点数は累計3万拠点、会員数も150万人を突破。akippa代表取締役社長の金谷元気氏の話では「今年になってブレイクスルーを迎え、サービスとして月次の損益分岐点を超えてきている」という。

akippa側の視点で見た今回の資本業務提携の主な目的は「損保ジャパン⽇本興亜の保有する保険代理店網を活用した駐車場開拓」と「駐車場での自動車リスクに特化した専用保険の共同開発」だ。

これまでもakippaでは代理店制度を通じて約100社とタッグを組みながら駐車場の開拓を進めてきた。提携先の損保ジャパン⽇本興亜は全国に約5万店の保険代理店を保有。しかも自動車保険を扱っているため駐車場スペースを持つ個人との密接な繋がりがあり、akippaとも相性がいい。代理店側にとっても高齢者の免許返納などにより車を手放す人もいる中で、保険以外の収益源獲得を見込める。

金谷氏によるとまずは5万店の中の100店舗から連携を始め、順々にネットワークを拡大することを目標に取り組んでいくそうだ。

並行して駐車場での自動車リスクに特化した専用保険の共同開発も検討していく計画。近年国内でもシェアリングエコノミーサービスが普及し、その認知度や利用率は高まっているものの、利用者・提供者双方が「事故やトラブル時の対応を不安に感じている」という課題もある。

駐車場シェアリングに関しては「(既存の自動車保険など)借り手側の保険はある程度充実しているものの、駐車場を保有するオーナー側の保険は整っていない」(金谷氏)状況。この環境が整えばより多くのユーザーに安心して使ってもらえるようになるという考えから、特にオーナー側の保険の共同商品を検討していきたいという。

「いわゆる『10x』の思想で今よりも10倍規模までサービスを拡大していくために必要なことを考えると、駐車場を開拓するためにより多くの代理店パートナーの協力が不可欠であり、もっと誰でも気軽にオーナーになれるための保険のような仕組みも重要なピースになる。今回の提携を通じてその取り組みを加速させていきたい」(金谷氏)

タッグを組むSOMPOホールディングスはDeNAとの合弁会社を通じて個人間カーシェアの「Anyca」やマイカーリース「SOMPOで乗ーる」を展開するなど、近年はMaas領域での事業にも力を入れている。

akippaでは約5万店のリアルな保険代理店網と約1300万件の自動車保険データを有するSOMPOホールディングスとの協業を通じて事業を拡大しながら、2022年末までに累計会員数1000万⼈、累計駐⾞場拠点数20万拠点の実現を⽬指していく。