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国内1200社のMAツール導入・活用を支援するtoBeマーケティングが5.7億円を調達

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企業向けにマーケティングオートメーション(MA)ツールなどの導入支援サービスを提供するtoBeマーケティングは10月18日、複数の投資家を引受先とした第三者割当増資により総額約5.7億円を調達したことを明らかにした。

今回はtoBeマーケティングにとってシリーズCラウンドという位置付け。NTTドコモ・ベンチャーズなど新規投資家2社に加えて既存投資家4社から出資を受けた。同社では調達した資金を活用してビジネスサイドや開発人材の採用を強化するほか、アナリティクス領域やeコマース領域への事業展開を加速させていく計画だ。

なおシリーズCラウンドの投資家陣は以下の通り。toBeマーケティングは2015年9月に3000万円2016年6月に2億円2017年10月に4億円を調達していて、累計調達額は約12億円となる。

  • DNX Ventures(Draper Nexus時代も含めシードから4回目の出資)
  • Salesforce Ventures(シリーズAから3回目の出資)
  • みずほキャピタル(前回シリーズBからのフォローオン)
  • SMBC ベンチャーキャピタル(前回シリーズBからのフォローオン)
  • NTT ドコモ・ベンチャーズ
  • HAKUHODO DY FUTURE DESIGN FUND(博報堂DYベンチャーズ)

過去にも紹介している通り、toBeマーケティングは少し珍しいタイプのスタートアップと言えるかもしれない。

もともと2015年6月に「Salesforceに特化したMA導入支援会社」として設立。セールスフォース・ドットコムが開発するMAツール「Pardot」とCRMを組み合わせた導入支援サービスを中心に、これまで1200社を超える国内企業のデジタルマーケティング活用をサポートしてきた。

PardotやCRMを効果的に使うための武器として、自社開発のアプリケーション「MAPlus」シリーズを保有しているのも1つの特徴。セールスフォースが手がけるツールと連携してターゲット企業のデータベースを構築する仕組みや、リスト作成からDMの発送までをスムーズにする機能、IPアドレスから企業名などの企業情報を分析するサービスなどを揃えている。

当初はBtoBの事業を展開する企業のサポートを中心としていたが、今ではBtoC企業の顧客も増加。2017年10月に実施したシリーズBラウンドの時期と比べると、顧客数自体も約500社から約1200社まで拡大した。

toBeマーケティング代表取締役CEOの小池智和氏によると、この2年でサポート体制がよりシステマチックになり多くの顧客を支援できる仕組みが整ったことに加え、マーケット自体が活性化したことが大きな要因のようだ。

「多くの企業において、事業を成長させていく上でMAも含めたデジタルマーケティングの活用は避けて通れないものであり、当然のように力を入れていくべきものだという認識が広がってきた。こちらから『MAやりませんか?』とプッシュしなくても、問い合わせがくる状況。自分たちに限らず、業界の他のプレイヤーも伸びている」

「一方でMAツールやCRMを使っていかに成果を出せるかにより焦点が当たるようになってきた。今でもMAツールの導入支援が事業の中核ではあるが、近年は既存の顧客や『自分たちでMAツールを導入したものの、十分に使いこなせていない』という企業に対する伴走活用支援のニーズが高まっている」(小池氏)

toBeマーケティングではコンサルタントによる伴走活用支援だけでなく、MAツールの使い方に関するナレッジを集めたサポートメニュー「MAnaviサポート」も展開。またPardotなど各ツールごとに、業界や用途に合わせたテンプレートを用意して提供することで、MAツールに慣れていない顧客でも活用しやすいような工夫を重ねてきた。

自社プロダクト「MAPlus」やサポートメニュー「MAnaviサポート」は月額定額制モデルで提供している。まだ売上の割合としてはそこまで大きくないものの、これらの導入企業社数も増えてきているという

そういった背景もあり、今では新規顧客の売上よりも既存顧客のアップセル(伴走支援やMAPlusの追加発注など)が上回っているそう。会社の売上も先期は10億円を突破し、セールスフォースが主催する「PARTNER AWARD」でも創業以来4年連続で受賞(2019年度はAgile Integration Partner of the Year)している。

今後は引き続き既存事業を強化しつつ、ラインナップの拡充を進める方針。直近では既存顧客が新たにアナリティクスやeコマース領域のサービスを導入したいというケースが増えているそうで、それらの導入支援・伴走支援にも力を入れていく。

「顧客の幅が広がったり製品のラインナップが増えたりはしているが、一貫して『顧客のデジタルマーケティングを支援する』ということにフォーカスして事業を展開してきた。今後もそこはブラさずに、今はまだカバーできていない領域へのサービス拡張や、自社プロダクトのアップデートなどにも取り組んでいく」(小池氏)