LINEの2019年第3四半期は約339億円の赤字、コア事業は堅調だがLINE Payはマーケ費用大幅減に

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LINEは10月30日、2019年12月を決算とする国際会計基準による9月期と、第3四半期(2019年7〜9月)の決算を発表した。今四半期の営業利益は57億円の赤字だった。

1〜9月までの9カ月の営業利益はマイナス約275億円、最終損益がマイナス約339億円の赤字(前年同期はそれぞれプラス約67億円の黒字、マイナス約60億円の赤字)だった。売上高(売上収益)は前年同期比10%増の約1667億円なので、微増収、激減益となったかたちた。

LINEアカウントをベースしたLINEマンガやLINE MUSICを含むコア事業は堅調で、前年同期比で1.3%増の180億円。LINEマンガの決済高は前年同期比で25.9%の62億円、LINE MUSICは46.0%増の29億円となった。広告事業についても前年同期から13.5%増の300.6億円。

広告事業は、ディスプレイ、アカウント、その他に分類されているが、特にディスプレイ広告の収益前年同期比で42.1%増と大幅に増えている。ディスプレイ広告とは「LINE News」の画面などに表示される広告のことだ。

先行投資の意味合いが強い戦略事業では、ショッピング、グルメ、トラベルの各領域が伸びている。ショッピングとグルメは前年同期比で取扱高は83.4%増、55.5%増。トラベル領域については前四半期比で1.3%増となっている。決算に最もインパクトを与えたのはやはりLINE Payだ。グローバルの取扱高は、前年同期比で9.9%増の287億円、グローバルのMAU(月間アクティブユーザー)は52.1%増の554万人となった。ただし、グローバルのMAUについては、前四半期(2019年4〜6月期)の741万人から25.2%減となった。国内MAUも4〜6月期の490万人から286万人と41.6%減だ。7〜9月期は大盤振る舞いの還元キャンペーンを実施しなかったことが要因だろう。

決算資料を見ると、LINEはLINE Payでの種まきを一段落させたことがわかる。主に還元キャンペーンの原資となるマーケティング費用は、2019年1〜3月期が41億円、4〜6月期が97億円だったのに比べ、7〜9月期は8億円と大幅に削減している。

戦略事業のセクションごとの利益は明らかになっていないが、全体の売上収益(売上高)が約74億円なのに対して、営業利益はマイナス約140億円。マーケティング費用の大幅削減があったにもかかわらず大幅な赤字だ。今後はメルカリのように一部事業の整理が始まるかもしれない。

時事通信によると、プロ野球球団の福岡ソフトバンクホークスは、来シーズンから福岡市の本拠地球場の名称を「ヤフオクドーム」から「ペイペイドーム」に改称する方針とのこと。ライバルのPayPayは、ソフトバンクグループの強力なバックアップもあり、まだまだマーケティングに費用を大量投下する覚悟のようだ。