GitHubのモバイルアプリはスマートな通知と進化したコード検索を実現

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Microsoft(マイクロソフト)の子会社であるGitHub(ギットハブ)は米国時間11月13日、毎年恒例のUniverseカンファレンスでいくつかの新製品を発表した。また、デベロッパーが過去数か月間テストしてきた、いくつかのツールが一般に利用可能となることも明らかにした。

デベロッパーにとって、おそらく最も気になる2つの発表は、GitHubとして最初のネイティブなモバイルアプリのリリースと通知機能の向上だろう。さらに、同社のワークフロー自動化およびCI/CDソリューションの、GitHub ActionsとGitHub Packageが、ベータ版から正式版に移行することも合わせて発表された。

コード検索機能も改善され、スケジュールされたリマインダー機能と、プレリリースプログラムも導入する。後者は、広範囲に展開する前に特定のユーザーが新しい機能を試せるようにするもの。

画像クレジット:TechCrunch

GitHubは、スポンサープログラムも拡張する。これまでは、オープンソースへの個々の貢献者に対して、プロジェクトレベルでチップを渡すことができた。新たなGitHub Sponsorsを使用すると、プロジェクトと、そのメンバーに対して、誰でも資金を提供し、その資金の用途を選択できるようになる。対象となるプロジェクトは、オープンソースである必要があり、企業または非営利団体に属するものでなければならない。また銀行口座も必要となる。

「デベロッパーの要求が私たちの原動力です。私たちは、デベロッパーが、オープンなプラットフォームとエコシステムの上で、世界で最も重要な技術を創造できるよう、手助けするツールと仕組みを開発しているのです」と、GitHubのプロダクト担当の上級副社長であるShanku Niyogi(シャンク・ニヨギ)氏は語った。彼によれば今回の発表は、デベロッパーのエクスペリエンスを改善するという、同社の使命に基づいたものだという。昨年の1年間だけで、同社は150を超える新機能と機能強化をリリースしたと、ニヨギ氏は強調した。しかしUniverseのイベントでは、同社は特に新しいモバイルアプリと通知の機能強化に焦点を当てることにした。

新しいモバイルアプリとしては、iOSのベータ版がリリースされた。Androidも、もうじきサポートされる。いずれも、この種のモバイルアプリに求められる基本的な機能がすべて実現されている。アプリ開発チームは、外出中のデベロッパーにとって最も意味のある、モバイルでのユースケースに真正面から取り組むことにした。ディスカッションに関するフィードバックを共有し、数行のコードをレビューして、変更をマージすることができるようになっている。ただし、これは、GitHubの全機能にアクセスできるツールを目指したものではない。少なくともiPadでは、画面上の作業スペースが多少は増大する。

「タブレットによるインターフェースに目を向けると、作業スペースが増える分、より使いやすいものにすることができます」と、ニヨギ氏は説明する。「コードを確認し、必要な部分に移動することができます。github.comと同じキーボードショートカットをサポートして、より多くのコンテンツ、より多くのコードを扱えるようにしています。ここでは、ユーザーが実際に使っているモバイルデバイスに合わせて、インターフェースも伸縮するように考えています。それと同時に、自分のコンピュータの前にいないときでも、やらなければならないことができるように設計されています」。

以前にも、GitHub用のモバイルアプリを開発した人は、もちろんいる。その1つ、GitHawkはInstagramのエンジニアのグループによって開始されたものだが、そのデベロッパーが、最近GitHubに移籍して、今回の新しいアプリを立ち上げるための作業にも加わった。

2番目に大きな改善点は、通知機能の進化だ。中規模程度のチームのGitHubユーザーでもみんな知っているように、現状のGitHubの通知は、あっという間に膨れ上がって手がつけられない状態になる。もちろんGitHubチームも、それがよく分かっていた。そこで、フィルタ機能はもちろん、GitHub内のすべての通知の受信トレイに及ぶ、広範囲に進化したシステムを開発することにした。

「現在のデベロッパーは、あまりにも大量の通知に見舞われて、ほとんどGmailなどのメールクライアントの受信トレイのような状態になってしまうのを経験しています。その結果、どれが重要で、どれはノイズなのかを判断するのが非常に難しくなってしまっているのです」と、GitHubのストラテジおよびプロダクトマネージメント担当副社長のKelly Stirman(ケリー・スターマン)氏は述べた。「昨年1年で、通知を改善するために多くの手を打ってきましたが、そこで成し遂げたことは大きな一歩になりました。通知とはどうあるべきか、ということを根本的に考え直したのです」。

デベロッパーは、フィルタとルールを使用して、自分にとって本当に重要な通知にだけ集中できる。不要なノイズで受信トレイをあふれさせることはなくなる。デベロッパーは、こうしたフィルタを、好きなようにカスタマイズできる。またここは、モバイルアプリの威力が発揮される部分でもある。「通知は、デベロッパーがコンピュータを使っていない場合、デスクトップの前に座っていない場合に送信されることはよくあります」と、スターマン氏は述べている。「そしてその通知は、何らかの問題を解決して欲しいと、誰かがデベロッパーに助けを求めるものかもしれません。そこで、元来のGitHubが持つ機能を、デスクトップから開放して、モバイルにまで拡張する必要があると考えるのは自然なことでしょう」。

通知機能についてさらに言えば、GitHubは今回、受信トレイにさらに多くの通知を追加する新機能も、限定プレビューとして発表した。また、保留中のコードレビューについて、リマインダーのスケジュールを設定できるようにもなった。

今回の発表の残りの部分の中では、コード検索機能の改善が際立っている。そもそも、何らかの改善が絶対に必要だった部分だ。この新しいコード検索機能は、現在限定ベータの状態だが、今後数か月ですべてのユーザーが利用可能になる予定だ。また同社によれば、特殊文字や大文字/小文字の扱い、その他を考慮した、まったく新しい検索も導入予定だという。

また、新しいコードレビュー割り当て機能も、現在パブリックベータとなっており、GitHub上でコードをナビゲートする新しい方法も導入される。

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(翻訳:Fumihiko Shibata)