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スマートニュースがシリーズEで総額100億円調達、米国事業へのアクセルをさらに踏む

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スマートニュースは11月19日、8月5日に公表した31億円と合わせてシリーズEラウンドで総額100億円の資金を調達したことを発表した。調達方法は、日本郵政キャピタルおよびACA Investmentsをリード投資家とした第三者割当増資で、グロービス・キャピタル・パートナーズ 、電通、デジタル・アドバタイジング・コンソーシアムなどが引受先として名を連ねる。これにより同社の累計調達額は191億円となる。

同社はニュースアプリ「SmartNews」(スマートニュース)を運営しており、自社集計のデータによると月間アクティブユーザーは日米合算で2000万人、アプリ調査会社であるappFiguresのデータによるとダウンロード数は日米合算で5000万件を突破している。同社は現在、米国事業の拡大に力を入れており、ユーザー数で前年比5倍以上に広がっているとのこと。

第三者機関であるトラフィック解析サービスのParse.lyのデータでは、占有率は0.5%ながらも2018年12月時点で英語圏におけるメディアへの送客元としてyahoo.com(米国のYahoo)を抜いて第10位にランクインしたことが明らかになっている。なおこの調査の1位はGoogleで31.2%、2位はFacebookで14.4%。3位以下にもGoogle系のサービスがランクインしており、3位のnews.google.com(Googleニュース)が2.3%、6位のgoogleapis.com(GoogleChromeの「おすすめの記事」)が1.4%。Google系で合計すると34.9%と、3分の1以上のトラフィックを占めていることがわかる。

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同社は米国事業強化に向けてグローバルな開発体制を推進するため、プレイステーションの生みの親である久夛良木 健を社外取締役として招聘したほか、Facebook News Feedのインフラ責任者を務めたYoulin Li(ユーリン・リー)がエンジニアリング、バックエンドシステム、基盤担当のバイスプレジデントとして参画。また現在、エンジニア、プロダクトマネージャ、データサイエンティストなどの採用を強化している。

同社代表の鈴木 健氏は本調達の狙いを「今回の新規および既存の投資家からの調達資金を、心強い応援と受け止め、グローバル開発体制へ移行していくためのタレントの採用、事業成長へ積極的に投資していきたい」と語る。

日本および米国市場におけるスマートニュースの現状については「米国の社会的分断という課題への処方箋のひとつとして、Political Slider機能をリリースし、好評を得ています。メディア業界における注目度も上がっており、一定の地位を築きつつあります。2020年には米国大統領選挙もあり、スマートニュースにとっても、米国にとっても重要な年になると考えている」とコメント。

グローバル戦略については「日本だけではなく世界中で、ニュースや情報がもつ重要性や危険性が非常に大きな注目を集めています。スマートニュースが挑戦しようとしているニュースアグリゲーターは、いわばそのど真ん中の領域であり、引き続きそこで個性的なプロダクトを展開していきたい」と語る。

今後の展望としては「これまでそうであったように、ユニークなプロダクトをアップデートし続けることが重要で、2020年も新しいユーザー体験を提供できるように励んでいきたい」と鈴木氏。

Google系サービスに比べるとまだ数は多くないものの、最近ではTechCrunch USでもSmartNewsからの流入は確実に増えている。国内のスタートアップ企業の米国事業は芳しくない状態が続くが、スマートニュースは優秀な人材と資金を投下して、米国事業をやりきる覚悟のようだ。