D2Cブランドに即日配達サービスを提供するOhiが約3億円を調達

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世の中のスピードは随分早くなった。Amazon(アマゾン)は翌々日の配送を標準とし、即日または翌日の配送も当たり前にした。一方、今やあらゆるものが対象となったオンデマンドサービスは対応が遅れている。食料品から酒、コンシェルジュストレージ(お届けサービス付き貸倉庫)やボタンを押すだけで来てくれる家の清掃サービスまで、幅広いオンデマンドサービスのスピードは変わらないままだ。

即日または翌日配達を可能にする物流は非常に複雑になる。通常、最も成功したブランドとプラットフォームだけが実現できる。だがOhi(オヒ)がある。

Ohiは昨年、Ben Jones(ベン・ジョーンズ)氏が創業した。小規模なブランドにAmazonレベルのスピードを提供することでeコマースをもっと身近にすることが使命だ。同社は11月17日、Flybridge Capital Partnersがリードする275万ドル(約3億円)のシードラウンド完了を発表した。

Ohiは貸主と提携して、通常商業用施設またはオフィス向けに賃貸するスペースを主要都市における小型倉庫に変える。同社は3か月という短い期間で柔軟に貸し出すことで、D2Cブランドが在庫を保管し、商品の即日または翌日配達を可能にする。Ohiは倉庫での集荷と梱包に1099人の従業員を抱え、宅配ではPostmatesとDoordashと提携している。

Ohiは本格的なプラットフォームを目指しており、荷物の量に応じて貸主に支払う計画だ。今のところは貸主と伝統的なリース契約をを結んでおり、同社のユーザーとなるブランドが増えるまでは借りたスペースで財務的リスクを負うことになる。

Ohiは、プラットフォームへのアクセスフィーを月額固定でブランドに請求する。月々750ドル(約8万円)からだ。高額プランでは、在庫とロケーションのマッチングを可能にするプレミアムインテリジェンス機能やより広いスペースが利用できる。集荷や梱包などの作業料金は1個あたり2.5ドル(約270円)。

ジョーンズ氏によると、一般的に宅配の方が倉庫作業よりコストが高く、即日出荷は1個あたり50ドル(約5500円)以上、即日の集荷梱包は1個あたり10ドル(約1100円)ほどかかる。Ohiは、自社の保管スペースと、集荷・宅配サービスのネットワークを使用して即日および翌日配達の価格を下げ、Amazonに対抗できると考えている。

Ohiは自社のプラットフォームによって、即日配達の価格を下げること以上のことができると確信している。顧客に即日または翌日配達のオプションがあるブランドでは、注文キャンセルがより少ないという。

ブランドの物流を請け負うことでデータが収集できるため、場所と商品カテゴリーに基づき需要予測が可能になる。ブランドが自社の顧客そのものや、特定のカテゴリーの商品を買う顧客を深く理解するのを、Ohiが支援できる。「事業環境には勢いがある」とジョーンズは言う。「我々と話すブランドはみんな、これが未来の姿だと理解している」。

ジョーンズ氏がOhiのアイデアを思いついたのは、背中に重傷を負い、簡単に歩き回ったり物を運ぶことができない状態が1年以上続いた時だ。何をするにもeコマースのみが選択肢である状況に追い込まれた。注文の多くは配送に3〜5日を要し、その間は必要なものが届くのを待っていた。同氏は、ブランドとその顧客が即日および翌日配達の利便性を享受できるサービスについて調べ始めた。そしてOhiが生まれた。

Ohiは現在、ニューヨークのマンハッタンとブルックリンでサービスを提供しており、今週ロサンゼルスでも始める。「現在の最大の課題は、ミスなく迅速に事業を拡大すること」とジョーンズ氏は言う。「一対多の物流を扱うソフトウェアほど単純ではない。我々は実際にブランドの在庫を保管しており、ビジネスを複雑にする物理的な側面がある。ミスをせずに効率的に事業を拡大することが最大の課題の1つだ」。

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(翻訳:Mizoguchi)