電子契約「クラウドサイン」がセールスオートメーション領域でサービス開始

次の記事

マイクロソフトは2020年5月6日にWunderlistを閉鎖

弁護士ドットコムの電子契約サービス「クラウドサイン」が、今度はセールスオートメーションの領域に乗り出した。12月10日、同社が提供開始したのは「クラウドサイン Sales Automation(以下クラウドサインSA)」。契約の電子化だけでなく、前後の営業プロセスについても電子化・自動化を取り入れ、企業の営業活動を支援しようというサービスだ。

クラウドサインは、2015年10月のリリースから約4年が経ち、11月時点で利用社数は6万社に達した。弁護士ドットコム取締役/クラウドサイン事業部長の橘大地氏は「電子契約の本格的な普及が始まった」と見ている。一方で、契約締結以外の部分について営業活動の業務フローを見ると、問い合わせ受付から始まって、見込み客の管理や取引先審査、申込書などの帳票作成といったプロセスがそれぞれ、手作業も交えてバラバラに行われている。橘氏は「一連のプロセスに全て対応できるようにしたいと思っていた」とクラウドサインSA開発の動機について説明する。

「電子契約はさまざまなシーンで使われるようになり、インサイドセールスの浸透に見られるように、営業業務の効率化には注目が集まっている。しかし、Salesforceの調査(Salesforce Research 第3回年次レポート『セールス最新事情』)によれば、営業担当者が営業活動に費やす時間は全体の34%。事務作業や書類の作成、データの入力といった営業以外の業務に追われているのが実態だ。本来なら、見込み顧客の発掘や営業ノウハウの共有、マネジャー層であれば営業戦略の立案など、より意義ある活動に時間を割くべきなのに」(橘氏)

クラウドサインSAは、契約書回収業務より前のプロセスである、顧客からの問い合わせ対応、営業プロセスの進捗管理、取引先審査、契約書の作成といった業務フローを支援する。

具体的な機能としては、問い合わせフォーム作成や顧客管理(CRM)、帳票作成、マネジャー向けのダッシュボード、ワークフロー、掲示板、カレンダーやメール送信といったものが含まれており、もちろん電子契約の締結も行える。CRMのバックグラウンドでベースとなっているのはSalesforceのシステム(PaaS)。フォームで入力された内容は自動的にCRMに取り込まれ、帳票作成や申込書・契約書にも反映されるので再入力の手間は不要だ。

橘氏はクラウドサインSAにより「受注率向上と営業リードタイムの短縮、見込み顧客の発掘、セールスイネーブルメント(受注・失注情報の共有、受注理由の要素分解による担当者への教育・伝達)を図ることができる」と語る。9月に同社がローンチした「クラウドサインNOW」は、実店舗での対面・手書きの申込みを電子化することで顧客管理につなげるという発想だったが、クラウドサインSAは営業パーソンのエンパワーメントを中心に設計されているプロダクトと言えるだろう。

サービス開始時点で既にマネーフォワード、リノベるの利用が決まっているという、クラウドサインSA。橘氏は「中小企業や店舗など、元々CRMを使っていないという事業者でも、ワンパッケージで全ての機能が使えるので、そうしたところへも販売していきたい」と話している。

Salesforce連携により契約書を自動作成し、契約締結(電子サイン)まで完結できる仕組みとしては、DocuSignが提供する「DocuSign Gen for Salesforce」などもあるが、中小企業・店舗も取り込んで展開することを考えると、日本での導入社数の多さや日本の商習慣への対応の面では、クラウドサインSAに強みがあるのかもしれない。

利用料金は、SalesforceやKintoneを導入済みで、CRM/SFA機能や業務アプリ機能の追加が不要な企業を対象にした「Basic」では月額2万円(5ID)から。CRM/SFA機能の付いた「Standard」が月額固定費5万円+IDごとに8000円、全ての機能が含まれる「Business」で月額固定費5万円+IDごとに8800円となる。月額固定費にはクラウドサインの月額固定費も含まれる。