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日本のFPV Roboticsが水陸空のインフラ検査用ドローン「Waver」を発表

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日本のロボット開発のスタートアップであるFPV Robotics は、ドローンテクノロジーを活用して世界中で増大するインフラ検査ニーズに対応する。予期せぬ橋の崩壊などの重大な問題を回避するため、老朽化し​​たインフラを検査するニーズが増えている。FPV RoboticsのCEO兼創業者である駒形政樹氏は、同社のドローン「Waver」を筆者に見せてくれた。WaverはラスベガスのCES 2020でデビューする。

水空両用ドローンであるWaverは、8つのローターを使ってフライトし、フロートを使用して水面上での移動速度を上げることもできる。この二面性が、限定された特定の問題の解決にとても適している。駒形氏は、JR(Japan Railways)が特定の問題を抱えていることに気づき、これを解決すべきだと考えた。

特定の問題とは鉄道橋の崩壊だ。2011年に只見川の洪水で新潟と福島の複数の橋梁が損傷・崩壊した。JRの新幹線やローカル線を支える鉄道施設の大部分は古く、老朽化が進んでいる。気候変動の結果として頻度を増す自然災害により、損耗がさらに進む可能性がある。

FPV Roboticsは、老朽化したインフラを魔法のように修復したり、自然災害を防止したりすることはできないが、既存の方法に比べてコストを大幅に削減し、オンデマンドで柔軟なモニタリングと検査を可能にする。駒形氏は、JRそしてセンサー企業の沖電気工業と提携してWaverを開発し、カスタム設計として水空両用能力とマルチビームセンサーアレイを加えた。

沖電気工業提供のマルチビームテクノロジーはWaverの底部に設置され、ドローンが水面から川や海底を正確にマッピングできるソナーイメージング機能を提供する。得られた情報は、損傷や崩壊に至る前に、橋や道路などのインフラの交換・補強すべき時期の予測に役立つと駒形氏は言う。

Waverは、河床の所定領域を自律的にマッピングし、水を横切ってルンバのように移動しながら領域ごとの情報をつなげて全体像を構築する。また、平均的なVTOL(垂直離着陸型)ドローンより多い8つのローターが装備されているが、一度に複数のローターへの電力が失われても動作し続けることができるように、余裕を持たせていると駒形は述べた。

Waverは海と河床の検査に加え、地面に足場を伸ばして従来型カメラで橋自体を近距離から視覚的に検査できる。駒形氏は、このような複数の種類の検査には、専門のボート、何時間もの訓練を受けた人員、接近して目を近づけるための一時的な足場などが必要になると指摘する。同氏は、自社の研究に基づき、無人機によって検査コストを従来の方法のわずか20分の1まで削減できると推定する。コスト削減により、従来の方法では人間の検査官を危険にさらすような現場でも、より頻繁にモニターすることが可能になる。

FPVは、橋梁だけで年間約2500万ドル(約27億円)の市場規模と見込んでおり、2020年にはその約4%(約100万ドル=約1億900万円の売上高)を獲得し、翌2事業年度にわたり毎年約200万ドル(約2億2000万円)の増加を目指している。現在、ほとんど外部資金なしで運営されており、既存のシード資金である3070万円(30万ドル)の90%は駒形氏自身が拠出した。この資金で、同社はすでにプロトタイプ(この投稿に貼り付けた画像)から、CESでお披露目する洗練された製品バージョンに移行した。

ドローン開発を得意とするエンジニアである駒形氏は、Waverが日本だけでなく世界中の老朽化したインフラの課題に対応できると見込んでいるが、FPVの最初の焦点は日本の市場機会になると考えている。究極的に同氏が望むのは、FPV Roboticsが世に出すWaverなどのドローン技術が「世界をより良くする」ことに役に立つことだ。インフラ検査のような課題への取り組みは、その手始めとして申し分ない。

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(翻訳:Mizoguchi