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航空会社もCES参入、デルタはAR活用の新アプリやパワードスーツをお披露目

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この数年、CESには新しい業界からの参入が目立っている。例えば自動車メーカーは、今やCESでもモバイルのイベントであるMWCでも重要な地位を占めている。2020年の新顔は航空会社だ。Delta(デルタ)航空のCEOであるEd Bastian(エド・バスティアン)氏がエアラインのトップとして初めて基調講演に登壇し、旅客を助ける同社の最新テクノロジーを紹介した。

バスティアン氏はまた、Fly Deltaアプリなどを通じて同社の方向性を示した。このアプリはデルタ航空と利用客をつなぐ最も重要なチャンネルだ。デルタでは「Fly Deltaカスタマーのニーズを事前に予測できるデジタルコンシェルジュにしていく」という。

同社は近く、予約したフライトの搭乗開始時間を知らせるといった機能をアプリに追加する。もちろん、旅客は事前に搭乗時間をさまざまな方法で知らされているわけだが、2020年2月から利用できるようになる新機能は搭乗グループ(デルタでは9グループに分けている)ごとに時刻を表示するというので便利だろう。またどのセキュリティゲートを選ぶのと早く通過できるのか、などを教えてくれる。

またバスティアン氏によれば、アプリはARを利用して座席を選んだり、予約したフライトに気象状況が与える影響をいち早く通知したりするようになる。なお、気象の影響については、最近ユナイテッドが同種のサービスを開始している。

Lyftのタクシーを利用するとデルタのマイルが付与されるようにするなど、デルタはLyftとの提携を強化し、アプリに表示されるようにした。いくつかの空港では両社提携によるプレミアムトラベルの体験ができるという。場所や具体的内容については今後明かされる予定とのこと。

「現在、空路を使うユーザーは、そこまでのナビアプリを開き、空港の駐車場でスペースを探すのに別のアプリを開き、セキュリティチェックでまた時間を食われるといった体験をしている。デルタはライドシェアから機内エンタテインメント、到着先でのホテル予約まで、ひとつのアプリで簡単にできるようにしようと努力中だ」とバスティアン氏は述べた。

また、デルタはMisapplied Sciencesのパラレル・リアリティ・ディスプレイのデモも披露した。これは同一のディスプレイが複数のユーザーに対してそれぞれ個別にカスタマイズされた内容を表示するというSF的なテクノロジーだ。空港の壁面に設置された大型ディスプレイが、それぞれの乗客に対して英語、日本語、ロシア語など異なる言語で搭乗ゲートや位置を表示するようになっている。

デルタは2020年中に、デトロイト空港でMisapplied Sciencesのパラレル・リアリティ・ディスプレイのテストを開始するという。100人前後の利用者がそれぞれのフライト情報やアップグレードの可能性といった重要情報を見ることができる。もちろんこれはオプトインが必要だとデルタでは念を押している。また、利用者の情報は収集・記録されない。もちろん座席を予約した時点でデルタは顧客情報を保持することなるが、それ以外という意味だ。

【略】

エクソスケルトン(外骨格)は、残念ながらゲートからゲートへ重い荷物を引きずって歩かねばならない乗客向けではなく、重量物を扱うデルタの職員向けだという。Sarcos Roboticsのエクソスケルトンを利用すれば、 90kgもの重量物を持ち上げる作業を8時間続けても疲れずにすむという。私なら疲れなくても飽きてしまいそうだが。

エクソスケルトン装着の職員がバゲージを積み込み、無事にシートに収まった乗客がアプリを開くとBinge(一気見)ボタンが表示される。タップすると機内エンタメで連続ドラマを1シーズンぶん連続して見ることができる。また「邪魔しないでください」や「食事のときには起こしてください」などと依頼する設定もできるようになるという。

シートの間隔をあと2、3cm広げてくれるほうがよほど助かるという不平も聞こえてきそうだが、予定されているアプリのアップデートはいずれも便利だろう。実際、デルタでは最近、食事のバリエーションの追加を含め、飛行を快適するアップデートがいろいろ実行されている。

画像:Getty Images

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滑川海彦@Facebook