資金調達が進まぬソフトバンクの第二ビジョンファンドの未来が見えない

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複数のテクノロジー企業の複合体であるSoftBank(ソフトバンク)は、1000億ドル(約11兆円)のVision Fund(ビジョンファンド)でベンチャーキャピタル産業を変えた。しかしThe Wall Street Journalは、同社がそのパフォーマンスとテクノロジーに対する革命的な投資のアプローチを継続できないかもしれない、と危惧した記事を掲載している。

その記事によると、SoftBankは次のVision Fundで設定した目標である1080億ドル(約11兆8500億円)の半分しか調達できないのではないか、しかもその多くは日本企業それ自体から出るという。

大きな支援者であるサウジアラビアの政府系投資ファンドやアブダビのMubadala Investment Co.などは、Vision Fund IIを立ち上げようというソフトバンクの試みに尻込みしている。彼らは、それまでの投資から得られた利益を第2ファンドの原資とすべきだ、と主張している。なおサウジの政府系投資ファンドは、ジャーナリストを暗殺したとされる政権の財政安定を支えている。

その利益は、およそ100億ドル(約1兆1000億円)と言われている。

Vision Fundは鳴り物入りで派手に立ち上がり、少なからぬ投資家たちからの羨望と批判のつぶやきも受けたが、アナリストやメディアは、ソフトバンクの創業者で謎の人物である孫正義氏が調達できた資本の大きさに驚いた。しかし、Vision Fundは創業時の華々しい盛り上がりにふさわしい成果を得られていない。

コワーキング企業WeWorkへの悲惨な投資も、問題の1つだ。ソフトバンクは同社への44億ドル(約4800億円)の投資のうちほぼ35億ドル(約3800億円)を償却した。

しかし、WeWorkの災難はソフトバンクにとって氷山の一角かもしれない。同社は他のポートフォリ企業に対しても、その資本コミットメントを大幅に削減している。それらの企業は最近スタッフを減らし、そのほかの支出も減らして、テクノロジー業界全体に業界の低迷を憂える不安が広がった。

スタッフの削減は、ビジョンファンドの運営母体にも及んでいる。今週初めに同社は、最高位の管理職の1人Michael Ronen(マイケル・ローネン)氏を失った。彼はそれまでGoldman Sachs(ゴールドマン・サックス)にいてParkJockey、Nuro、GM Cruiseなどの企業へのソフトバンクによる投資の中心人物だった。

いなくなった大物は、ローネン氏だけではない。過去5カ月内に、同社の人事のトップMichelle Horn(ミシェル・ホーン)氏と、同じくアメリカのマネージングディレクターだったDavid Thevenon(デビッド・セブノン)氏が、やはり同社を去った。

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画像クレジット: Tomohiro Ohsumi/Getty Images

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(翻訳:iwatani、a.k.a. hiwa