Androidの父が設立したスマホメーカーEssentialが閉鎖

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Essential(エッセンシャル)はスマートフォン業界を破壊するはずだった。そのあとはスマートホームにやってくるはずだった。この会社はステルス状態から3.3億ドルの調達ラウンドを経て、新たなブランドの携帯端末をつくる壮大な計画をもっていた。チームを率いていたのは誰あろうAndroidの父、Andy Rubin(アンディ・ルービン)氏だ。

しかしタイミングの悪さと業界のさまざまな問題、さらには創業者のセクハラ疑惑などによって、最初の端末の発売以来苦闘を強いられていた。米国時間2月12日のブログ記事でEssentialは、 運用を中止し会社を閉鎖することを発表した。

プログ記事は、不安と希望が奇妙に入り混じった文章で、結局発売されることのない最新機種も披露されている。「我々のビジョンは人々の生活ニーズとシームレスに融合したモバイルコンピューティング・パラダイムを発明することだった。」とEssentialチームは書いた。「最大の努力を払ったにもかかわらず、われわれはGemをできる限りのところまでもってきたが、残念ながら顧客に届ける明確な方法を見つけられなかった。これを踏まえ、我々はEssentialの業務を停止し解散するという困難な決断をすることとなった」。

それは昨年10月にEssentialがソーシャルメデアを通じて初めてレンダリング画像を披露した新フォームファクターのモバイル端末であるProject Gemへの敬意のすべてだった。ブログにはGemの最初の製品ビデオが掲載されていて、物悲しいアシッドジャズのサウンドトラックにのせて、細身のキャンディーバーのようなフォームファクターが、一時は10億ドルの時価総額を誇った会社の描くもうひとつの歴史への展望を表現している。
会社の経営状態については何年も前から憶測があった。2018年5月、最初の端末の売れ行き不調を受けてEssentialが売りに出ているという報道があった。しかし同社の広報は、報道とは異なり順調であると言い続けていた。Project Gemの画像公開は神頼みの一手だったのだろうが結局は捨て台詞になってしまった。「Gemをできる限りのところまで持ってきた」というのは、公開されることのないプロモーションビデオまでという意味だった。

残念ながらNewton Mailも終わるということのようだ。パワーユーザー向けのメールクライアントで、Essentialが2018年に買収した CloudMagicが開発した。Essentialによると、「現在のNewton Mailユーザーは2020年4月30日までサービスを利用できる」。

TechCrunchはEssentialに追加コメントを求めたが、最終的に元のブログ記事に回された。Project Gemが発表された同じ月に、ルービン氏が自身のインキュベーターであるPlaygroundを売却したというニュースが出回った。PlaygroundはEssentialと密接な関係がありオフィスも共有していた。

ルービン氏は、Google在籍当時の性的不品行の疑いが噴出して以来、大きな負担を抱えていた。

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(翻訳:Nob Takahashi / facebook