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サンフランシスコの屋内避難指示とそれでも屋外で働くギグワーカーたちの苦悩

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サンフランシスコのLondon Breed(ロンドン・ブリード)市長は、米国時間3月16日朝、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の拡散を遅らせるために、屋内避難指示(shelter-in-place order)を発表した。この指示は、食料品店に行く、ガソリンを買う、あるいは薬局に行くといった必要不可欠の行為でない限り、市民にできる限り家にいることを法的に要求するものだ。つまり、もうレストラン、ジム、あるいはナイトクラブに出かけることはできない。ただし居住者は「真に必要な移動の場合のみ」に限定されているUberやLyftの配車サービス同様に、レストランに出前を注文することは可能だ。

つまりPostmates、Instacart、DoorDashそしてUberEatsの労働者は、人びとに食べ物を届けるという困難な状況に立たされたままであり、乗客を運ぶ配車サービスの運転手たちはウイルス感染の危険に晒されている。

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2020年の初めから一部のギグワーカーたちが提唱してきたおかげで、カリフォルニア州はギグワーカー保護法「AB-5」を適用し、すべての労働者が有給の病気休暇、傷病保障、家族休暇そして失業保険を利用できるように迫られている。最近、Gig Workers Risingは、カリフォルニア州知事Gavin Newsom(ギャビン・ニューサム)氏や他の州当局に手紙を送り、このパンデミックの渦中での介入と労働者の保護を求めた。

「私たちは州政府に対して、新型コロナウィルスパンデミックの期間中、AB-5を完全に実施することで保護を行い、ギグワーカーたちが有給の病気休暇、傷病保障、家族休暇そして失業保険などの福利厚生を利用できるようにすることを要求します」と当局宛の手紙に書いたのは、自身も配車ドライバーでありGig Workers RisingのメンバーでもあるSteve Gregg(スティーブ・グレッグ)氏だ。「今後数週間から数カ月にわたるこれらの対策によって、誰が生き延びるのか、誰が住む場所を守れるのか、誰が飢えないのかの違いが生み出されることになります」

ギグエコノミー企業も、ギグワーカーを支援するための措置を講じ始めた。例えばUber は、感染したり公衆衛生当局によって隔離されたりしたドライバーを支援するためのファンドを創設した。Instacartは店舗で買い物を代行する「ショッパー」に対して、病気時の支払いポリシーを導入し、COVID-19の影響を受けた独立請負業者を含むすべての「ショッパー」に対する支払いを拡大した。同様にPostmatesは、ウイルス検査で陽性になったワーカーに、2週間の有給病気休暇を提供し始めた。

こうした企業は経済的不安をある程度和らげることができるが、労働者たちは相変わらず障害保障、家族休暇、失業保険なしで働いている。健康保険に加入していない労働者もいる。もちろん、これらの企業はそのワーカーに運転や食べ物の配達を強制するわけではない、だが多くの人は家賃や住宅ローンを支払い、家族を支えるための収入が必要なのだ。

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「仕事をしないことは選択肢にないので、病気も私の選択肢とはならない」と先週の声明で述べたのは、配車ドライバーでGig Workers RisingのメンバーでもあるEdan A(エダン・A)氏だ。「もし病気になってしまったら、働き続けるか生き続けられないかの選択となってしまいます。単なる収入の問題ではありません。新型コロナウイルスが流行する前は、私はなんとか月々の請求書を払っていました。そこには間違える余地もありませんでした。危機に瀕しているのは、家賃の支払い、車の支払い、健康保険、そしてもちろん食料です。セーフティネットなしで仕事を止めなければならない場合は、これらのすべてを失ってしまいます」

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(翻訳:sako)